南白オフ使用構築(WCS2019ウルトラシーズン) グラゼルネ


皆さんこんにちは。
いろいろやることも多くてライボ入り竜舞バンギドリュウズに関しては何か書くと言いつつも全くやっていません。
今回はそれとは別件で南白オフに参加してきて7世代で初のオフ優勝を果たして流石にこれは書こうと思い立ち、その構築についての内容となります。
といっても、今回使用した構築は事前調整0でプランも全て脳内だけで組んだぶっつけ本番ものです。
今月シングル、ウルトラシーズン、WCS2018、サンシーズンのオフがそれぞれ別々にあり、調整のエネルギーを後者二つに回してたわけですね。
それでも、脳内プランの8割ぐらいは遂行できて、大方イメージ通りに動けていたのかなと思います。
(残2割は主にモロバレルに関する部分。後に記述)


・概要
6世代でのWCS2016ルールにて有名な構築だったグラゼルネをUSUMバージョンにしたような構築です。
実際、構築上特別変わったポケモンは採用していません。
自分がグラゼルネを運用する上での理念であった、ゼルネアスを通すために周りが全力を出すという考え方もそのままです(こちらの記事参照)。



・現行の対ゼルネプランの傾向と対処ルート
6世代とは異なりスキンや親子愛の倍率低下や疾風の翼弱体化により、マンダガルーラアローでゼルネアスを上から制圧するプランはかなり支持率が落ちました。
それにより、ナットレイクチートを駆使した鋼タイプによってゼルネアスを下から一撃突破するプランが主流になりました。
6世代では、これらがラムを持てる環境ではないことを利用してドーブルダークホールで隙を作って解決していましたが、7世代にはカプ・コケコがいる為、常に眠り状態にできるわけでもありません。
そこで、今回はグラードンを含めた2匹の炎タイプを駆使して、相手に先にカイオーガを出してもらうプランを採用することにしました。
鈍速の鋼タイプは単体でジオコン後のゼルネアスに勝つことが可能ですが、隣に炎タイプがいる場合、炎技とフェアリー技で返り討ちにあってしまいます。
6世代の時のように、この枠が耐久力に頼りなく下手したら炎技が採用されていないケースもあるファイアローであれば誤魔化すことも不可能ではなかったですが、7世代には高耐久力威嚇猫騙しとゼルネアスの隣に置くには全てを持ちすぎているガオガエンが存在します。
当然こんなポケモンを出されてしまえば、ゲンシカイオーガもセットで運用して大雨でフレアドライブを遮断するしかありません。
そのタイミングで、こちらはグラードンを後出しすることで、打点を失ったカイオーガ+鋼タイプに対して簡単にグラードンが盤面を制圧することが可能になります。
当然オーガを出さないまま戦ってしまえばガオガエン+ゼルネアスに制圧されるだけですし、このグラードンで制圧しているボードを作ってしまえば、ジオコンしてハーブを失ったゼルネアスを下げる事態に陥っても十分なアドバンテージを取ることが可能になります。
このアドバンテージがあまりにも大きいことが多いため、理念としてはゼルネアスを通すがメインなのですが、実態としてはゼルネアスを餌にしてグラードンで制圧するというプランが表に出てくることもあります。



・6世代から続投した2匹のメガ枠
ガルーラもボーマンダも、6世代のグラゼルネで採用候補筆頭のメガシンカポケモンでありましたが、7世代でも続投して採用しています。
グラードンとゼルネアスのダメージを与える流れというものが、基本的に相手のポケモンを4割〜7割程度をばらまきながら削り取る性質があり、相手の残3〜6割をしっかり削り取れる隣のポケモンがいることで、ゲームテンポを取ることができます。
メガシンカ枠の中で、ありとあらゆる伝ポケに対してでもこの打点を実現できるのが現行でもメガガルーラメガボーマンダが筆頭となった上でグラゼルネの行動を担保する威嚇と猫騙しをそれぞれ使える為、打点が落ちて単体の縛り範囲が狭まったことを考慮しても採用しています。
2匹の選出基準も6世代の時と変化がなく、原則的にはガルーラを出していき、レックウザと遭遇したらボーマンダを出していきます。
6世代と比較すると、猫騙しと威嚇という両方のサポート性質を持ったガオガエンというポケモンを採用している為、7世代の時と異なりどちらかが欠けることもなくなりました。
さらにはガルーラと同時選出した場合は猫騙しが複数枠になるため連続猫騙しでターン稼ぎやテンポ取り、ボーマンダと同時選出した場合は威嚇持ちをグルグル回すことができるようになるため、対象となっているレックウザやその隣にいる可能性が高いクチートの火力を簡単に削ぐことができるようになりました。


・個別解説


ゼルネアス
実数値 223-*-116-161-116-166
火力
C2段階のムーンフォースで207-111グラードン約98%で2発(ダメージ乱数最低乱数以外半分越え)
物理耐久
232レックウザの珠ガリョウテンセイ耐え
特殊耐久
147カプ・コケコのフィールド175デンキZ耐え

構築の軸。
技に関してはジオコンゼルネアスはフェアリー技だけで必要な攻撃力が担保されている(計算結果通りステータスが高い上に抵抗のグラードンを半分削り取る力がある)、鋼タイプの梅雨払いは周りに任せているという説明でこの4つが全て説明できてしまうのでこれぐらいにして重要なのは数値設定ですね。
といっても、原則は6世代の時と同じく自分より速い打点に対して行動保証を取ることが基本なのは変わらず、7世代ではその対象がカプ・コケコとレックウザである為にこの設定値になったといった所です(6世代時はガルーラの捨身タックル+不意打ちに対応できるようにしていた)。
一応ここより上の次元の火力としてウルトラネクロズマ天焦がす滅亡の光なんてものもありますが、ウルトラバーストしてZ技を使うまでにタイムラグがあるので、数値で対応するよりはバーストするまでの過程でジオコンを押したり物理まで考慮するならば威嚇で火力を下げるプランが賢明だと判断しました。
素早さを落とす選択肢もゼルネアスにはありますが、グラゼルネは相手のゼルネアスは隣で半分削ってもう半分は自分のゼルネアスで削るルートがとても多く、同族の素早さ勝負がとても重要になる為、最速から削りたくないです。
また、7世代においては特性の発動順番の関係でテテフのこだわりスカーフのチェッカーにもなってくれるので、相手の初手テテフに対してプランを立てやすくなるのも大きいです。



グラードン
実数値 175-180-180-202-111-156
火力
75%晴れ噴火で170-111ボーマンダ2発
75%晴れ噴火で167-116ゲンガー乱数下2二つ以外で1発
75%晴れ噴火で146-136カプ・テテフ乱数下3つ以外で1発

自分はグラゼルネとしてグラードンを運用するときは噴火採用の特殊を使うことが多いです。
その理由としては、プランの中で出てくるオーガ+鋼に対しての制圧の話であるようにグラードンが本質的にやりことは鋼タイプの処理なので、それを威嚇や命中率など一切依存せずに安定して行えるのが噴火である為です。
また、ゼルネアス同様グラードンも同種同士の殴り合いが多く、グラゼルネではグラードンで相手のグラードンを突破しやすい型を採用することがとても重要なので、大地の力の重要性も上がってきます。
従って、グラードンは断崖を無振りで耐える、同種のS勝負で絶対負けたくない、大地の力で限界まで縛れる範囲を増やしたいという3点から、CもSも一切切ることができずCS振りの採用となっております。
相手がグラードン採用の場合、スタートもグラードンからである場合が多く隣にガルーラを置くことがとても多いため、そこで威嚇をもらってもグラードンの打点は下がらないという点も無視できない点です。
技は噴火と大地の力は上記の説明の通りですが、これらだけではカイオーガやジオコン後のゼルネアスを押すのにとても時間がかかる為、断崖の剣も採用しています。


ガルーラ
実数値 181-147-100-*-100-156(メガ前) 181-177-120-+-120-167
火力
親子愛捨て身タックルで145−106カプ・コケコが約92%で落ちる

採用理由は概要で書いた通りです。
このガルーラの数値設定ですが、グラードンやゼルネアスの素早さを最速に設定している理由を見て分かるように95族より下のポケモンは極力上から殴りかかってダメージレースを制するという考え方をメインにしています。
従って、相手のジオコン前ゼルネアスに対してこちらの状況に依存なく(ガルーラのHPが削れている等)半分は削りに行くという行為を問題なく行うためには最速にする必要があり、素早さは最速を維持することにしました。
そして、猫騙しにかなり頼っている構築なので、猫騙しを遮断され上をとるスカーフカプ・テテフには行動を2回以上されたくなく、最速を維持してカプ・テテフを一撃で落とせるのは捨身タックルだけなので技には捨て身タックルを採用しました。
では、最速を維持した上でAがいくつあれば困らないのかという話ですが、実際問題攻撃は164あればカプ・テテフを処理するという最低限の仕事ができる為残りを耐久に回すことができます。
そして、耐久に回すとC実数202グラ―ドンの75%噴火を耐えたり、C実数189ルナアーラサイコキネシスを2発耐えられるようになりますが、問題はその数値の有益性です。
基本的に対象に対して上から受けて攻撃するガオガエンなんかは、フレアドライブを採用していてもこういう数値設定が生きやすいですがこのガルーラが設定しているその対象は基本的にガルーラで上をとることができるわけです。
しかも、ガルーラは猫騙し以外で攻撃する場合ほとんど捨て身タックルを使用する為、ほぼ間違いなく想定の攻撃を被弾する前にHPが削れているので想定通りに耐えることはほぼないです。
つまりは、半端に設定してもどう生きるのかとても見えにくく、それならば本来のコンセプトの半分削るという仕事の適応範囲を増やすべきだと判断してAS振りとなりました。
サブの攻撃技に関しては、ワイドガードグラードンとゼルネアスの攻撃両方を遮断してくるルナアーラを迅速処理するためにかみ砕くを採用しました。
初手対面だと、肝っ玉猫騙しでファントムガードを剥がしてそのままかみ砕くで縛るという動きが可能なので、ルナアーラに対してストレスなく立ち回ることが可能です。
守るに関しては、構築全体で数値が素早さ優先のポケモンが多く、追い風やトリックルームのターン稼ぎを行う際にとてもピーキーな耐久を晒すこともあるため、安全に逃げるために切らずに採用しました。


ボーマンダ
実数値 170-156-90-162-100-167(メガ前) 170-166-135-172-110-189(メガ)
火力
A
捨て身タックルで207-136カイオーガ(233カミツルギリーフブレードを耐える程度の耐久 ※仮想敵として想定してるオーガの参考耐久値)乱数下4つ以外で2発
捨て身タックルで145−96カプ・テテフ乱数下3つ以外で1発
C
75%スキンハイパーボイスで207-111グラードン3発

概要の通り、主にレックウザを狙い撃ちするために出すポケモンです。
といってもこのボーマンダ数値設定も技もなかなかに問題だらけです。
まず技構成に関してレックウザ・・つまりは大体の場合はオーガレックを対象として出しに行くことになる為、レックウザを縛る流星群とカイオーガを半分削る捨身タックルは採用する必要が出てきます。
しかし、ハイパーボイスに関しては、脳内の理論では例外としてグラードンに出すというシチュエーションが如何ほどにあるかが想定できず採用してしまうことになった技で実際は一度もグラードンの前に出して使うことがなかったので明らかに不要でした。
この枠は相手の追い風を返すための追い風や身代わり等が正解だったように感じます。
努力値配分もグラードンに対して圧力がかかっているという状況を限界まで作るためにCを一切切らずに振り切ってました(上記の207-111グラードンに関しては実数166で実現しているが、想定ではこれより固いグラードンも考慮していた)。
しかし、当然ハイボ自体が不要となるととくこうは流星群でレックウザさえ処理できればよくなるため、そこまでを担保し残りは火力に振るべきでした。
BとDどちらかと落とすかも悩ましい所ですが、蓄積ダメージを考えたときこのマンダのプランだとカイオーガの水技+レックウザの神速というパターンが想像されます。
物理攻撃A+特殊攻撃Bの蓄積ダメージは計算の考え方に足し算が絡んでくる関係上、増えるダメージの数値は小さい方が良いため、打点が小さいレックウザの神速の火力を多く受けた方が合計ダメージが下がるということで、せっかちで採用しました。


ガオガエン
実数値 201-149-111-*-140-83


ガオガエンという種族の採用に関しては、概要の対鋼プランを筆頭としてとても素晴らしいものでした。
さて、ここからは実数値に関しては紹介するのも大変申し訳ないぐらいに酷いいわゆる使いまわし個体のポケモンを紹介することになってしまいます。
このガオガエン勘の良い方ならわかると思うのですが、255カイオーガの75%根源の波動をチョッキ込で耐える数値、つまりは突撃チョッキまたはバークアウトの採用を想定した個体です。
しかし、一番最初に書いた通りウルトラシーズンのルールは脳内理論だけで構築組んだぐらいには優先度を下げたルールで、ガオガエンの採用を決めたのがあまりにも直前で計算も育成もする時間がない状況だったわけですね。
ボックス内にD.D.ラリアットを取得していて且素早さが84を切っているガオガエンがこれだけだった、ウルトラシーズンでチョッキに頼らないガエンの特殊耐久値を何も計算できていないという2点から念の為にこのDを持って採用する形となりました。
ただ実態は、このガオガエン火力がフレアドライブでギリギリ黄昏ネクロズマ2発にできる程度の火力しかなく、ルナアーラカプ・テテフハイパーダーククラッシャーを与える分には問題ないですが、ゼルネアスのマジカルシャインとセットでZ打ってもクロバットにミリ耐えされる、ゼルネアスに対してフレアドライブを打っても必要な火力を微妙に満たしていないという点で火力に問題だらけでしたのでもっと振る必要があり、今後の要計算項目としています。
ただし、素早さを84以下にするという発想は想定通りで、トリル中のカイオーガに対して先にとんぼしてグラードンを出すシチュエーションが実際に起こった為正解でした。
技に関しては、まさにWCS2018ルールのガオガエンのテンプレートの叩きがラリアットになった形といった所です。
フレアドライブに関してはメインの仕事の鋼の処理は勿論ですが、グラードン後投げの時に火力が簡単にブーストされるので、クチートの威嚇1回を乗り換えて突破したり、ゼルネアスに高い圧力をかけることに期待できます。
そしてこの構築は何度も書いた通り基本的に相手のポケモンを半分以上削るシステムが欲しいため、ガエンが最もそれを実行しやすい悪タイプの技でZを採用してその用途でも使いやすくしています。
蜻蛉の用途はさっき書いた通りグラードンの円滑な着地を目指した技ですが、WCS2018ルールと比べて着地するだけですごいパフォーマンスで仕事するポケモンがこのルールには存在する為、より価値の高いものであると感じました。



モロバレル
実数値 221-*-91-105-145-31

この構築は脳内理論の8割は想像どおりだったと最初に書きました。
じゃあ残り2割はどこが不安定だったのかというとこのモロバレルそのものがそれにあたるわけですね。
まずこのモロバレルの採用理由自体が、あまりに露骨なカイオーガグラードンのトリパを引いて実際その流れを避けようがない場合、一番無理なく誤魔化しが効くポケモンを考えた所モロバレルというポケモンしか思いつかなかったというあまりにもふわふわした採用理由となっています。
なので、具体的な運用プランが唯一決まっておらず、予選でも一度もプレイしないまま決勝トーナメントに進むことになってしました。
しかし、決勝T2回戦でトリルと分かっている相手を引きプレイ、そして決勝ではまさにその対象であるグラードンカイオーガ両方が入ってしかもミミッキュというあからさまなポケモンまで入ってる構築を引き、結局一番大事な決勝戦でプランが何もないまま勇気を出して選出して結果的に活躍して優勝するという流れがありました。
持ち物に関しては、上述の通りトリル中のグラードンと戦うことも考えており、炎技1回被弾でも動ける状況を担保したかった為、オッカを採用しています。
元々はサンシーズンで使用しているモロバレルを引っ張ってきた(202カイオーガの冷凍ビームを2発耐えることができる)もので、Dに特化した具体的な対象がいるわけではないのですが、トリル中のカイオーガにマウントを取られるとどうしようもないことからとりあえず水技食らっても生き残ってくれという魂胆で引っ張り出しましたが、実態はグラードンの断崖をある程度余力と持って耐えたり、オッカ込で耐える炎のパンチの許容HPを広げるためにある程度Bも振る必要があったのが本音です。
技に関しては草結びもきっちり機能し、トリル系に切れた後用のゼルネアスを採用しているパターンもある関係でクリアスモッグもプレイの可能性があるシチュエーションがあった為、現行は問題ないようでした。
ただしクリアスモッグは回数重ねて不要だと判断されれば、抜けるかもしれません。


最後に

今回の構築後半2匹は酷いとしか言いようがない個体を使用した上で、しかも実験0という形で挑んだわけですが、なんとこれで50人規模のオフで優勝してしまったわけですね。
といっても、実際理詰めでそこそこ程度の結果がでるといった状況自体は夜空オフでも経験しており、プランレベルでちゃんと考えることができるのであればこういうことも不可能ではないと実感することができました。
といっても調整をサボるという話でもなく、調整する前にプランレベルでここまで考えれば初感もよくなりやすいというぐらいに留めたいと思っている為、この理詰めフェーズはより大事にしていきたいと感じました。

バンギドリュウズ論

自分はUSUM発売以降12月から4月程まで、WCS2018ルールにてバンギドリュウズを長期間調整してきました。
使ってきた時期に対して、現在は7月とまとめるには少し遅い時期となった上に別に大きな結果が出たわけでもないのですが、一端の節目として自分が使用してきたバンギドリュウズの構築経緯等をまとめようかなと。



前提1.バンギドリュウズを使う上での弊害
自分が初めてバンギドリュウズという構築を考えていたBW1環境と異なり、今の世代には霊獣ランドロスという致命的に弊害になるポケモンが存在します。
これは現世代どころか5世代BW2で霊獣ランドロスというポケモンが登場してからずっと抱えてる誰もが知ってる常識の課題ですが威嚇持ち、地面無効、雪崩も弱点ではない、全体攻撃の地震でも単体攻撃の馬鹿力でも弱点が取れるとバンギドリュウズに有利取れる要素てんこもりなポケモンが辛いのは必然となります。
しかもこのポケモンは7世代において、ガオガエンの威嚇が解禁されるまでの間使用率トップを常に維持しづけており、使用されない可能性なんて到底考えることはできません。
なんだったらランドロスが絶対に減らないゲームでこんなコンセプトの構築を使うこと自体が間違っているといわれても言い返せないぐらいです。
バンギドリュウズを考える上では、このランドロスというポケモンをどうやって処理していくかという考えが常に課題の中心になっていきます。



前提2.バンギドリュウズを考える上での条件
自分は「バンギドリュウズ」という名目で構築を組む際、ドリュウズは基本的に高い選出率・・・10戦やったら7戦は出せる状況を維持できるようにすることを条件としています。
というのも先ほど話に出した霊獣ランドロスのことを考えると、4匹選出時のタイプ関係の綺麗さを取っていくと相手にランドロスがいるいう条件だけで本来はバンギラスドリュウズの同時選出は抵抗が生まれやすいものになってしまいます。
事実構築を考える際にバンギドリュウズの構築記事を漁っていると、ドリュウズの単体項にあまり選出しないというフレーズが出てくるものもいくらか存在しました。
その構築コンセプトがバンギドリュウズを見せてランドロス等を釣ることをコンセプトとしているならわかる話なのですが、そうでないのにWCSルールにおいて採用率トップ争いしているようなポケモンが相手にいるだけで軸のポケモンが出せないような状況は構築のスロットを圧迫しているに過ぎないと考えています。
そういうこともあって、バンギドリュウズドリュウズを出さないパターンは限界までなくしていく方向で考えていくことにしました。




構築1.BWバンギドリュウズリメイク(2017/12)

今やすっかり古株扱いとなってしまったBW時代からポケモンをやっている人なら見覚えがあるかもしれませんが、自分がBW時代に使っていたバンギドリュウズの6匹そのままです。
この構成がベストだと思ったから組んだというよりは、自分が全国ダブルというものをやるにはブランクがあり、昔とのギャップを調査するためにあえて同じ6匹で組みました。
ただし、バンギラスに関しては既存の構成だと前提1で述べたように相手のランドロスが辛い構成が容易に想像できた為、冷凍ビームを搭載したスカーフを採用することにしました。
基本的に自分が考えるバンギドリュウズバンギラスは何かしらランドロスに対応する能力が必要であると考えており、以降紹介する物全て基本的にそのルールに沿っています。
動きのコンセプトも5世代から変わらずバンギマンダトリトドンの3匹でサイクルを回してドリュウズで最後一掃するものとなっていましたが、当然のように問題点が大量に発生しました。
1.マンダバンギトドンの相性補完関係はカプ・レヒレに否定された
5世代段階ではマンダバンギトドンで問題なくサイクルを回すことができましたが、今宵の世代ではフェアリータイプというものが存在しこの3匹の並びはムーンフォースという技一つで壊滅させられる状態でした。
ドリュウズを無理矢理だすことで唯一フェアリー技を受けることが可能といえば可能ですが、そこでカプ・レヒレというポケモンが呼び水を無視した水技を使ってくると言う問題があまりにも大きすぎて、結果的にカプ・レヒレ1匹にこのコンセプトを全て否定されていることが発覚しました。
2.砂が有限ターンである為、砂ターンの調整とドリュウズを後ろから出すタイミングが難しい
既存のサイクルで削るプランは砂が無限ターンだったからこそストレスなく行うことができたわけですが、今の砂起こしは有限ターンなので、バンギだけ出していつまでもドリュウズを出さないゲームをしていれば当然砂が切れてしまいます。
砂が切れた後にうまいことバンギラスを出しなおすことで復活させるプランも考えましたが、結局問題1で挙がったそもそもサイクル基盤が崩壊していたという問題でいっぱいいっぱいなので、そんなことをできる余裕なんて到底ありませんでした。
3.今の雨パには強力な草タイプが採用されている
キングドラを止めればなんとかなった5世代雨パと違って、7世代雨パには草タイプの採用率がとても高くなっています。
まずすいすいで戦っているポケモンがそもそもキングドラじゃなくてルンパッパやラグラージですし、サンムーンではカプ・ブルルカミツルギといった強力な草タイプも増えており、トリトドンバンギラスを軸とした雨対策はこれらのカモにしかならないプランとなってしまいました。
4.ジャラランガに対してノーマークだった
始めバンギドリュウズを考える上では、対ランドロスのことばかり考えていましたが、実際のところジャラランガもタイプの段階でバンギラスドリュウズ両方に強いポケモンです。
しかもこの構築フェアリータイプが全く採用されていない為、ジャラランガZが簡単に通ってしまいます。
唯一ジャラランガに対して行動制限をかけることができるポケモンボーマンダのみとなりますが、結局猫騙しやこの指とまれ一つで止まってしまい、簡単にジャラランガ側がZと通すことができてしまった為、ジャラランガを引く=ほぼ負けという致命的な穴を抱えることになりました。


以上のように、リメイク版バンギドリュウズでは、ある意味では想像通りの結果となってしまいましたが、この穴を考えた上で以下の構築を構成しました。





構築2.スカーフバンギラス+Zドリュウズ(2017/12〜2018/01)

一応この構築は技構成は微妙に違うものの、12月のやまオフで準優勝できました。
前回の反省よりサイクルを重視したバンギドリュウズを組むことは不可能と踏んで、プラン段階で初手からバンギラスドリュウズを並べて出して戦わせる構築にしました。
これにより、砂も5ターン全てドリュウズの行動に使えるようになり、動きもより前のめりなものとなりました。
構築の特徴として大きく3つあるのですが、それぞれ個別に解説していきます。
ドリュウズのジメンZ
前回のバンギドリュウズは5世代バンドリの遺影みたいなもので、ドリュウズ本体の考え方も隣に依存せずに技の平均威力を担保する考え方をしていたため命の珠を持っていました。
しかし、今回前のめりに動く必要がある関係でより破壊力のある一撃で必要になり、無振りメガガルーラ程度なら一撃で縛れるジメンZを採用することにしました。
このジメンZ実際使ってみるとその破壊力から、相手を縛れる範囲の広さが単純明快に広く、単体スペックが一番高いドリュウズを求めるなら間違いなくジメンZを採用するべきだと感じたぐらいでした。
また、このジメンZはバンギラスの10万ボルトとも噛み合っています。
というのも威嚇なしの状態でカプ・レヒレに対して砂が1回でも入っていれば一撃で突破可能、威嚇が入っていれば木の実の発動圏外までZで削り残りを10万ボルトで削るというプランを実現させることができて、事実これで何回か縛られていないと思っているレヒレを集中でいきなり突破してイージーウィンする機会も何度かありました。
とにかくジメンZは、ドリュウズを使う上では基本アイテムとして考えてしまっていいぐらいだという認識になりました。
少し話がそれますが、バンギラスに関しても少しだけ話をすると前回から引き続き特殊スカーフを採用しています。
バンギドリュウズに対しては威嚇のサイクルで対応されることが容易に想像できる点から物理スカーフだとドリュウズとセットで打点が簡単に落ちてしまいますが、特殊だとその事態を回避できるという点を評価しています。
なので、自分はバンギドリュウズのスカーフバンギラスは基本的に特殊を使うべきだと思っています。
ランドロス想定の場合はランドロスのチョッキ採用率のことも考えるとジメンZ持ち以外にはあまり結果が変わらないなんてこともありますが、ボーマンダメタグロスと戦うときに大きな差があります。
特にメタグロスは威嚇の影響をもろにうける噛み砕くと威嚇をうけずに怯みの可能性まで持ってる悪の波動では突破率に大きな差がありました。
メガリザードンYを加えた2メガ構成
今回はボーマンダだけではなく、リザードンYもサブのメガ枠として採用しています。
これにより、従来のトドンバンギを使った対雨プランに草が通らないリザードンも加わり、草タイプが混ざっている雨パの対処難易度が劇的に下がりました。
といってもリザードンの晴れを過信した構成だと手打ちの雨乞いで痛い目をみたりするものですが、この構築はトリトドンも続投しているという部分がとても大きいわけです。
相手からしたらリザードンスタート相手にはメガタイミングに雨乞いを合わせる、さらにリザードントリトドンに交代するタイミングも気を配らなければいけないというプレイ負荷が多大にかかり、守るやこのリザードンに限っては身代わりも含めて全て掻い潜ってピンポイントに技を当てるのはとても難しいわけですね。
もし本当に択のタイミングが発生しても、バンドリである以上当然バンギラスも採用している為、バンギラスをクッションにして砂で仕切りなおすなんてことも可能なわけです。
技構成に関しては、ソーラービームを切ってエアスラッシュと身代わりを採用しています。
これは、リザードンを出す相手を雨、ジャラランガ、トリルの3つに絞っていることとバンギラスが自分の構築にいる2点が大きく、相手の手動雨乞いや自分のバンギの存在の関係でソーラービームが腐りやすかった点、そしてトリルなどから逃げる際に身代わりがとても運用しやすいことからこういう技構成になりました。
身代わりに関してはリザードンどころか7世代自体におけるこの技の有益性があるわけですが、それは後に出てくるボーマンダの時に触れた方が分かりやすい為そこで話をします。
ちなみにエアスラはジャラランガを1発で倒すことが可能で、少なくともこの当時はだれもリザ―ドンにエアスラなんて採用していなかった為、相手にばれていない限りはこれでジャラランガに気付かれずに縛るなんてこともできました。(余談ですが、やまオフ決勝戦ではS実数144のリザードンを使っていたため最速ジャラランガに先に動かれて負けました)
トリトドンカプ・レヒレの両採用
今回の構築はトリトドンカプ・レヒレ両方の水タイプを採用しています。
元々はこの2匹で水タイプの枠を奪い合いをしていましたが、トリトドンドリュウズが先発に出ているときの電気タイプに対する交代先になれる点とトリル中のクチートに対して対応可能である2点の強みがあり、カプ・レヒレジャラランガに対して後出しからでも対応できる強みがあります。
この両方の仕事はどちらかを切り捨てるわけにもいかず、水タイプ以外で補填しようとすると選出時の歪みも多かったため両方とも構築に残ることになりました。
元々バンギドリュウズという組み合わせ自体が水タイプと高い親和性を持っていることからも、相方に選ぶ水タイプを広く選択できる構成は選出時にとても快適でした。
・問題点
今回のプランは確かにBWリメイクに比べて改善はされましたが、それでも二つの問題・・厳密には二つで1セットとなっている大きな課題が存在しました。
それが、スカーフバンギラスを軸にしたランドロスを切り返すルートはスカーフランドロスに対して抑止力がとても低いという点でした。
元々12月当時PGLデータ上でランドロスの持ち物はジメンZのシェア率がかなり高く、これをある程度信用した上で踏み切ったプランでありました。
しかし、なんだかんだで高いレートになるとスカーフランドロスも一定数遭遇し、バンギドリュウズスタートの場合1匹のランドロスに強烈な行動制限が掛かっている為、後手後手のゲームを強いられることになりました。
そしてこの後手後手の動きが更なる二つ目の問題を呼び起こしてしまいます。
上記のシチュエーションだとこちらの交代先はほぼボーマンダ一択となるわけですが、当然このボーマンダの交代は相手にとって容易に想像できるアクションであるわけです。
つまりは隣にクレセリア等が並んでいた場合ボーマンダの交代に合わせて冷凍ビームを打たれやすく、簡単に処理されてしまうわけですね。
ただでさえ時代が進んだことでプレイヤーの技術も進んでいてレート1500台でもこの交代に合わせた冷凍ビームを打たれることもあったので、この問題は昔よりさらに顕著になってるように感じました。





構築3.耐久振り木の実バンギラス(2018/03)

少し時系列は飛びますが、こちらから先に紹介します。
構築2のバンギドリュウズが特定のランドロスにしか勝てないのならば、ほぼすべてのランドロスに対して動けるバンギラスを使えばいいという発想で組んだ構築です。
この構築は、3月に広島であったうみオフで使用しており、ベスト8まで残っています。
この構築最大の特徴は木の実も持たせて物理耐久に大量に振ったバンギラスです。
実数値が207-138-154-137-121-82となっており、ランドロスに威嚇を入れることで実数197の威力180ジメンZを耐えることができます(馬鹿力は実数216も同じ数値で耐える)。
これにより、ランドロスに対して初手バンギドリュウズスタートから裏ボーマンダ投げを行うことで、基本的にはランドロスから何をされてもバンギラスが何かしらの反撃をできるという構図を形成しています。
元々は普通の物理バンギラスに弱点保険を持たせて、馬鹿力を受ければ弱点保険上昇+B下降分の噛み砕くで返り討ちにできるというプランを立てていました。
しかし、バンギドリュウズバンギラスの消費が激しいと砂を維持することが難しかったので、致死量のダメージを受けた後の動きも保証するために混乱木の実を持たせるのが無難だと判断しました。
そしてこのバンギドリュウズスタートプランの問題点だったボーマンダの交代に冷凍ビームを合わせられやすいという問題を、基本選出にボーマンダに加えてテッカグヤも同時に出すというプランで緩和することにしました。
これにより、ボーマンダが開幕から冷凍ビームで刺されてしまっても、ボーマンダと同じようにバンギドリュウズが持つ一貫を緩和できるテッカグヤがまだ戦える為、即座に詰みになるという状況を回避できます。
ただし実はこの構築使っていてあまり強いと感じていたわけでもなく、以下の問題点が存在しました。
・基本プランが受けてから動く構成のため、追加効果や怯みに悩まされやすい
こういうプラン段階から後手後手になって事故をするという話が自分がポケモンをする上で散々注意するようにいっている構築の注意事項なはずですが、見事にその問題点を踏み抜いてしまいました。
極論いえばこのプランは想定通りに相手のランドロスが突っ張ってくれても急所に当たればただ一方的に不利になるだけで、何十回もやればおそらく一度はこの崩れ方をすると思っています。
また、動きの中心がこうなっている以上周りのポケモンの固め方も後手を意識したプランな為、岩雪崩で怯んだり1回の技外しの被害がとても大きかったりと、無視できない問題点がとても多かったです。
カプ・ブルルを採用したことでジャラランガが再び辛くなった
カプ・レヒレを構築から外してしまったことでジャラランガの対処難易度が再び上がってしまいました。
初期構築と違ってブルルが無効にはできるので即座に詰みというわけではないですが、ブルル本体のジャラランガの処理速度は遅く、隣のジャラランガを縛れるポケモンブレイジングソウルビートが通ってしまえば基本的に関係がひっくり返ってしまいます。
今回は相手のカプ・レヒレの処理難易度や構築全体の電気の一貫性が無視できないものであった関係からブルルを使わざるを得ない形となりましたが、できることならバンギドリュウズカプ・レヒレを採用したいと感じる所でした。





構築4.竜舞バンギドリュウズ(2018/01〜2018/05)

この構築こそが現行で自分が最も信用しているバンギドリュウズで、INCジャパンカップがにゅオフ南白オフと様々な大会に持ち込みました。
基本的にオフの予選突破率も高く、2月のINCでは31戦以降構負けてしまい予選抜けはできませんしたが、30戦段階で27勝3敗で瞬間最大レート1785とそれこそ後1戦勝って終わってれば全国大会行けたレベルの勝率がでていました。
構築2以降続けてきたバンギドリュウズからスタートして戦うという発想とは全く逆で、バンギラスドリュウズも両方後列で待機して、初手で場を作ってからバンギラスドリュウズを展開するという考え方の構築です。
このバンギドリュウズには今までのバンギドリュウズにはない多数のポイントが存在します。
・安定感のある幅広い初手
この構築の初手は、バンギドリュウズが暴れるための梅雨払い・・もっと具体的に言ってしまえば相手のランドロスを場から追い出すためのスタートを意識してします。
そしてそのプラン内訳がライボルトテッカグヤボーマンダカプ・レヒレの二つで相手に地震持ちがいないという条件付きでライボルトカプ・レヒレでスタートするという不利対面になりにくい安定感のある初手を複数パターンから選択することができます。
これにより、今までの構築で何度も発生した初手の出し負けからずるずる追いやられるというシチュエーションを大きく減らすことに成功しました。
ボーマンダの身代わり
ここで構築2のリザ―ドンの時から予告していた身代わりの具体的な話がようやくこのボーマンダでできるわけですが、この技はその安定感・・つまりはリスクの大幅軽減というキーワードにすごく直結している技です。
ボーマンダをバンギドリュウズで運用する上で何度もでできた話が交代際のピンポイント4倍弱点を打たれていきなり処理されてしまうシチュエーションですが、これは何もマンダへの交代に限らずマンダからの交代でも十分に起こりえます。
バンドリ→マンダの交代が読まれやすいなら当然その逆のマンダ→バンドリの交代も容易に読まれてしまいピンポイントな格闘技地面技で処理されるケースがあります。
特に、守るを使った直後なんて典型的なそれを狙えるタイミングであり、氷技と集中すれば問答無用で安定択になることもありえます。
そのタイミングで身代わりがとても強く、こちらの行動選択肢を攻撃交代守るだけのアクションにさらに身代わりという制約が少ない防御技が追加されるので、このリスク関係の前提が一気に変わってしまいます。
今までは単純な五分の択または下手したらこちらが不利な択だったのが身代わりに格闘技を合わせてしまって逆に身代わりを壊し切れないシチュエーションがあるならば、相手の一点読みは一気にハイリスクな行為へと変貌します。
ボーマンダというポケモン自身もスキンハイパーボイスというパワフルな動きができるポケモンなので、これを身代わりを残された上でされたらそれこそゲームが終了してしまうため、この技を見せて残れば勝ち、壊れても以降の交代はリスクが大幅に下がるという状況を作ることができます。
正直この身代わりの技に関しては、バンドリのどころか7世代において過去世代以上に有益な技であり、単体で一つ記事が書けるレベルですが、機会があればまたそういうことも書いていこうと思います。
バンギラス本体も強い
これまでのバンギドリュウズバンギラスはあくまでドリュウズを通すためのバンギラスで、単体のスペックはあまり高くしていませんでした。
今回の構築はその仕事を他のポケモンで行っている為バンギラス自体も竜の舞+Zという単体がエースになりうる型を採用でき、バンギラスドリュウズが並んだとき破壊力の高いポケモンが2匹で暴れているという構図を作ることができました。
さらに、場を整えるポケモン自体も下手に歪んだ型を採用せず、単体に一定以上のスペックを持つものばかりが採用されている為4匹選出した時全てのポケモンのスペックに不満なく立ち回ることができました。
・現行の課題
今までの構築と比べて確かに格段に強いですが勝ちきれてない以上課題は存在しています。
大きな課題としては、基本的にどの選出パターンも威嚇が絡んでいる為、ガオガエンが増えたことで数を増やした負けん気勝気の巻き添えを食らってしまった点です。
キリキザンはマンダの身代わりの関係でなんとでもなりますが、厄介なのがミロカロスでレヒレなどをうまく絡めたり的確にアクZを当てていかないと制圧されてしまいます。
また、数値でも意識してプランは組んでいるものの、熱風持ちのサンダー+グロス後列ランドロスという今宵のグッドスタッフに対して向こうがやや有利な支配権を持っている部分も痛手です。
この構築に限っては単体で別途紹介したいと思っているので、その時に具体的なプランやステータス設定を紹介したいと思います。





おまけ.トリルバンギドリュウズ(2018/03)

3月の一時期だけ使っていたバンギドリュウズで、がにゅオフのエキシビジョンマッチでも使用したので、見たことある人はいると思います。
ドリュウズが砂と鉄球全てを活用するとS実数54〜218の間で変化させることが可能であることに着眼し、最初の5ターンをトリル中に戦わせて、トリックルームが切れるタイミングで鉄球投げつけるを行い切れた後は砂中の実数218で常にドリュウズが先手を取り続ける動きをコンセプトにしています。
ドリュウズのS実数は現行109を使用していますが、トリル中にバンギと同時に出してもレヒレより遅い素早さを担保するために104に設定する方が有益だったかもしれません。
最初は、幅広いS操作を持つ構築なので高い期待を込めて構築していましたが、バンギラスから先に出さないといけないシチュエーションだと砂とトリルがほぼ同時に切れてしまうという問題をはじめに、多数の構築の穴が存在したため、お蔵入りとなりました。





さいごに
そんなこんなでUSUM出てからは、5世代ぶりに長いことバンギドリュウズを調整してきたわけですが、まぁ向かい風も多い構築だなーと感じる部分は多かったです。
基本的に調整すると決めた構築はある程度の結論が出るまで投げ出さないという昔からの考えがある為、正直若干意地になって調整してきた部分もありますが、今もまだ納得できていない部分は多々あります。
今はバンギドリュウズの調整は竜舞バンギ型が一端の節目として止めていますが、バンギドリュウズというコンセプトで結果を残してきた人も多数いるのでまだまだ選択肢や可能性はあるのかもしれません。

きゅーぽけオフ使用構築。バシャナットサンダー軸


本日はかなり久しぶりの構築紹介記事です。

USUM発売後に再度ポケモンを積極的に行うようになってからは、西日本周辺のオフは可能な限り参加するようにしています。
特に福岡で開催されているものであるならば、シングルダブル問わずに全て参加しており、その関係でシングルも自分なりに考えてやっています。

といっても元々あった長いブランクもあるし、7世代のシングルは理解できていないことが多すぎるため、今回紹介する構築自体は完成度に関しては
何も高くありません。

ただ、完成する経緯や現行の理解度や課題をまとめること自体をメモしておくことは大事であるという話を知り合いから最近聞いて、そこに関してそ
の通りであると自分でも思った為、オフを一つの節目にしてまたこうやって書いていくスタンスに戻すことにしました。
実際またポケモンへ力を注ぐときに、自分の過去の記事を見てたのですが、思考を整理する上で大きな助けになっていました。

というわけで、今回は先日開催されたきゅーぽけオフで使用した構築を紹介します。




1.使うことになった経緯

7世代で再びシングルを始める上で、根本的に今のシングルは何をしたら強いのかよくわからない所からのスタートでした。
分からない以上何か作って知識を作るしかなかったのですが、その時に6世代の時に一時期注目を浴びたらしいバシャナットサンダーに着目しました。
バシャーモという突破力が高いポケモンが軸にいながら分かりやすいタイプ受けを利用した最低限のサイクルも組み込まれており、残3匹のセレクトに
よっては対面構築みたいな選出も可能とシングルの基本が分かりやすく詰まっていて、「学ぶ」という点において自分の中ではかなり魅力的でした。
6匹のセレクト自体は作った初期案とまったく変わっていませんが、元々はバシャ―モと攻撃の毛色が違う前のめりなスペックを持ったポケモンで埋め
ていくという流れで出来上がってたまたま大きな違和感がなかった6匹だったという流れだったので、そこまで厳密な理由付けが完成されているわけで
もないです。




2.コンセプト

最低限のタイプ受けのサイクルを回していき、隙ができたら破壊力があるポケモンで殴っていくというシングルバトルの基本をなぞった動きをしていきます。
選出パターンとしてはバシャナットサンダープランとミミッキュマンダナットレイプランが基本プランとして存在します。
原則バシャナットサンダーが通るならばこちらを通していき、ウルガモス入りなどのバシャナットサンダーでは崩しにくい対面ではミミッキュマンダ出して
いきます。
また、受けループのような特殊な相手の時にカプ・テテフが絡んだ選出を行います。



3.個別解説

バシャーモ
実数値
通常:155-189-90-*-91-132
メガ:155-232-100-*-101-152
火力
フレアドライブで145-106カプ・コケコ1発
フレアドライブで167-101ゲンガー乱数下7個以外1発
地震で257-224ドヒドイデ最低乱数以外2発


構築の1匹目に採用されたポケモン
最初は地震ではなく雷パンチを採用していましたが、雷パンチが最も有効に働く場面がレヒレギャラドスに交代に合わせて打つというリスクが絡む
局面であり、バシャナットサンダー選出自体がリスクの低い行動を積み重ねて隙を作るコンセプトで動くため、絶対的な必要性を感じませんでした。
それに対して地震は、残HPが少ないギルガルドに対して接触せずに処理可能である点とサイクル合戦になった時に本来バシャーモの前に出てくるドヒ
ドイデを返り討ちにしてローリスクで相手のサイクルを壊しやすい2点が大きく、コンセプトにも合っている為こちらを採用しました。
ステータス設定は火力面が全振り付近にコケコやメガゲンガーが落ちるかどうかという重要なラインが存在し、地震の打点も全振りでドヒドイデ
対してほぼぴったり2発なので、切る理由がありませんでした。
当然素早さも少し落とすだけでスカーフテテフや1舞ギャラドスに抜かれる危険性が存在し、バシャーモ同士で殴り合うことも考えるとこのリスクを
負ってまで上げる価値のある耐久指数はとても存在しているとは考え難く、全振りで設定しました。


サンダー

実数値 197-*-150-145-110-121
物理耐久
1段階上昇216ボーマンダスカイスキン捨身タックルを約8割で2発耐える


バシャーモプランで使うクッション札その1といった所でしょうか。
この構築の中でもステータス設定に課題の多いポケモンの1匹で、全てのボーマンダに対応してもらう名目でHB特化としましたが、最速ギルガルド
すら先制とられるシチュエーションとか無視できないレベルで遅いと感じることが多く、125までは伸ばすべきなんじゃないかと考えています。
まだ、実際運用する際ナットレイが投げれない特殊に投げることも割と多いため、特殊耐久寄りのサンダーでもいいのかもしれません。
ただし、このサンダー自体ランドロスに後投げして追い出すまで居座る動きも頻繁に行う関係で岩石封じの被ダメを可能な限り小さくしたいので、
実際どこまで物理耐久削れるのかは未知数です。
技はボーマンダランドロスに対して投げる名目があるためめざパ氷を採用し、バシャーモの突破の隙を作るための隙を作る必要があり、耐久の高い
ポケモンも崩しやすい毒も合わせて採用しています。電気技は居座って削りたいシチュエーションが多く、現行この構築は放電の麻痺に大きな価値も
感じていない為、一番安定した打点がでる10万ボルトを採用しました。


ナットレイ
実数値 181-114-192-*-144-22
物理耐久
156ミミッキュの2段階ぽかぽかフレンドタイム+シャドークロ―耐え
特殊耐久
サイコフィールド下で200カプ・テテフの175エスパーZ+サイコキネシスを91%で耐える
サイコフィールド下で200カプ・テテフ眼鏡サイコキネシスを約8割で2発耐える

バシャーモプランミミッキュプラン両方で選出されるある種最も重要なポケモンで、単体のスペック設定はこの6匹中で一番気に入っています。
シングルのポケモンではありますが、前回の混乱木の実の記事で紹介した木の実持ちのポケモンが行う耐久設定のルールの分かりやすい一例と
いったところでしょうか。
後出しの一番のターゲットはミミッキュなので舞ったミミッキュに返り討ちにされないように物理耐久を対ミミッキュに寄せて設定しました。
残分を全て特殊耐久に持っていくとテテフのエスパー技に対してある程度の後出しが効いて且木の実発動に持っていける設定にできましたが、実際エス
パーZテテフに投げた後は気合い玉かめざ炎に返り討ちにされる可能性も高いため、実際出せるのは眼鏡持ちのみとなります。技はクッションになった
後詰めるポケモンのサポートもしやすいステロベースの4つの基本的な技を採用していますが、同時にナットレイ自体も起点にされやすい存在なのでそ
れを緩和するために地ならしの採用も検討したいと考えています。
ちなみに混乱木の実の記事で宿り木の回復と木の実は相性が悪いと書いてるにも拘わらずナットレイに宿り木が採用されていますが、そもそもシングル
バトルはダブルと違って想定してないダメージを食らうシチュエーションが少ない為宿り木まで考慮して動くことが難しくない点と、1ターンで1匹のポ
ケモンからしかダメージを負わないルールなので、あくまでダブル用の考え方だと思ってください。そもそも受け出しご法度のルールからして受け出し
と前提にした木の実発動プランを組んでる段階でシングルでは全然運用ルールが違うのが用意に想像できますからね。

最後にHPが4nになってないですが、これは単純な振りなおしの忘れなので180で設定するのが最適です。当時カプZが切り上げだと勘違いしてたのもあり
ましたが実際神速オフでカプZ食らって一度痛い目見ました().


ボーマンダ
実数値
通常 202-155-100-*-132-133
メガ 202-165-150-*-142-155
耐久
A1段階下降A-C170-222ギルガルドの160ゴーストZをメガ前被弾+メガ後影打ちを99.5%で耐える。
※最初からメガ進化状態で160ゴーストZ受けたのちのA下降なし影打ちも同様(こちらは確定耐え)

現行の構築の完成度の問題もあって、ギルガルドウルガモスに対して最も安定して後出しができるポケモンでもあるため、仕事としての重要性がかな
り高いです。ステータス設定は要するに性格を陽気にしただけのHDマンダなんですが、思想としてはギルガルドへの後出しに完全特化しており、その関
係で攻撃技にも地震を採用しています。
陽気にしてS154を維持しているのは、ミミッキュマンダプランは最終的にマンダが全抜きに走ることが多く、意地っ張りの140と154の間にはテテフ等の
スカーフを持っているリスクがあるポケモンがいる点、最悪0舞で殴り続けることもある関係で意地っ張りのミミッキュもこのライン内に入っている点、
最速フェローチェを抜けるラインが149からであることを考えると140では不足していると判断した為です。


ミミッキュ
実数値
131-156-100-*-125-148

アーゴヨンゲッコウガをはじめとした、バシャプランではかなり勝ちにくいポケモンに対してコンセプト維持した上で勝てるプランを作りやすい為
構築に残っていますが、凄く雑な言い方すると強いと聞いたから入れてみたらそのまま残ったというのが本音です。
微細な数値調整もまだ行なえてない部分もあって、数値的根拠は現行かなり薄いのですが、自分がラティオスを使っていた時からの思想の一つである
指標にされやすい破壊力があるポケモンは下手に調整せずにその基本スペックをしっかり出していくように周りでサポートする方が原則的には良いという
考え方から、あえて特別なことをさせてない一面もあります。
重要性自体はそこまで高いポケモンでもない為、今後種族自体が変わってしまう可能性が十二分にある部分です。


カプ・テテフ
実数値
145-*-96-200-135-147

元々は第3のテテフベース基本選出としてスカーフ持ちで運用していましたが、構築内で受けループへの回答が全くないという問題に直面した為、対受
けループに特化させる型に変更しました。といっても元々スカーフだった個体の技を変えただけという経緯もあり、ステータス設定値を何も書いていな
いということは当然こいつはまだ計算量が足りてないわけで数値設定の課題が大量にあります。
実際に受けループを崩してしっかり期待通りの仕事はしてくれたのですが、最速のグライオンに上を取られてる点は無視できない問題だった為、少なく
とも最速にする必要があるとは感じました。
持ち物も受けループから貰う小さい蓄積ダメージを軽減するためにオボンを採用しましたが、他の都合で選出する時に全く機能しなかったのと、ミミッ
キュと同時選出することは基本的にありえない為、エスパーZが正解でした。




4.現行の課題


アーゴヨン及びゲッコウガが重い
テテフがスカーフだった時はもう少し楽でしたが、タイプ受けをベースにした半端なサイクルだとそりゃこの2匹が辛いのは当たり前なんですよね。
特にクッションとしてナットレイの選出がほぼ100%になってる点も痛手であり、ミミッキュとテテフあたりの不安定な枠を再検討する必要があるのか
もしれません。


本当に対リザードン大丈夫なのかよくわからない
この構築恐らくリザードン使ってる人からしたらかなりリザードンが通しやすい構築に見えるのではないのかと思われます。
ただ厚くするか踏み切れてない要因が現行リザードン入りにボコボコにされたどころかきっちりとってるゲームの方が多く、いわゆるプレイングでな
んとかしているみたいな解決が通用してしまっている部分が多いわけですね、
変にプレイングミスしない人と対面したら理屈上リザードンに勝てないみたいなことも考えられそうなので、今後の構築いじる際はリザードンへの強さ
も並行しながらポケモンの取り換えを考えていきたいです。


・バトンタッチ系を崩せなかった
普通のパーティでバシャがバトンするだけみたいなのはそうでもないのですが、ペンドラーでスタートして裏にもエーフィがいるような極端なバトン構築に
対して選出段階で崩すのがかなり困難になってしまったことがオフ中で発生しました。ここに関しては比較的イレギュラーな構築でもあるのでしょうが、
どこまで割り切りをつけるのか自分の中でも判断がついていない為、先に上記二つの課題を解決し唐という形になりそうです。


5.最後に
今回はこのパーティできゅーポケオフを予選5-3で大量のタイ成績者がいたとはいえ、噛み合いがよく1位抜けして決勝T1で沈む結果となりました。
正直昨日はプレイ的な部分でも露骨にミスが分かった部分も多かったですが、正直これで予選抜けたなぐらいの完成度でしかないと思っていますので、ちまち
まと完成度を上げて行きながら安定してオフで勝てるようにしれいければと考えています。

混乱木の実の性質と運用

皆さんお久しぶりです。最後の更新が2016年12月と毎回更新するたびに自分が怠惰であることを嘆いている気がします。


サンムーン環境は結局アローラダブル後半あたりからまた触らなくなり、悪い意味でのこれまで通りとなってしまいました。
ウルトラサンムーン発売後は自分なりにできることをやっているつもりで、現行のWCSルールを中心にポケモンを触っています。

その過程で何年間もサボったツケを清算するように今の環境と元々の自分の考え方のギャップを埋めるようにポケモンをやっているわけですが、
今回は7世代で採用率が高いウイの実などの木の実(ここでは混乱木の実と呼ぶ)について書いて行こうと思います。


1.混乱木の実の基本評価

結論から言います。このアイテム7世代どころか歴代でトップクラスにぶっ壊れてると言っていいほどのハイスペックアイテムだと思っています。
何しろ条件さえ満たせばHP半分回復、これは言い換えてしまえば耐久力を1.5倍にしているのと同じわけで、どんなポケモンでも進化の輝石
を持たせることができるのと同じ状況です。
しかも最大5匹まで持たせることが可能となっており、散々オーバースペックだと言われた5世代のジュエルを超えていると自分には思えます。

といっても上記の感想は、恐らく7世代でこのアイテムの採用が一般的になったあたりで誰もが思っている感想であり今更な話です。
ただ、このアイテムは計画的に構築に組み込まないと発動にブレが生じ、にも拘わらず混乱木の実の運用方法自体をまとめた記事は
意外と存在しません。
それで、今回は自分の中でまとまったダブルバトルにおける混乱木の実の運用ルールについて書き連ねていきます。


2.持たせるポケモンに求めるスペック

まず当たり前なんですが、一撃で倒れるようなポケモンに持たせても意味はありません。
これに関しては食べ残しだろうがオボンだろうが同じわけですが、だからといって基本水準の耐久力があればそれで毎回安定に発動するのかと
言われればそうでもないのが難しい所です。
オボンの実は同じ攻撃を被弾し続ける場合一撃で倒れる場合以外はかならず発動しますが、混乱木の実は被ダメ50%の攻撃等では発動せず、
発動しないまま処理されるパターンが存在します。
つまりはある程度計算段階で25%以下のHPになる見込みが必要なわけですが、一番簡単な方法が特定の攻撃を1発耐え調整及び2発耐え調整を
可能な限り組み込んでしまうことです。耐え調整っていってしまえばその攻撃を計算通りに被弾すればHPがギリギリになるという設定であり、
目標通りに攻撃を受ければ必ず発動するわけですね。特にZ技の1発耐え調整はこれ以上なく有効で、Z技自体が要約すると威力80〜110程度の
技の威力をほぼ2倍に引き上げて攻撃するシステムである為、これを耐えるということは回復後の元技をほぼ確実に耐えるということに繋がります。

といっても特定の耐久ラインに組み込めるギリ耐え調整にも限度があり、実際ダブルバトルは想定してないポケモンから技を被弾するのがごく
当たり前のルールなので、そこに対しても考える必要があります。
その回答が威嚇や瞑想などの打点や耐久力を変えてしまうシステムとなります。50%のダメージが入る物理攻撃を2回被弾するようなケースに
陥っても、後続から威嚇を投げれば2発目の被ダメは33%となり木の実の発動圏内になります。瞑想みたいに自身のスペックを上げる技も同様で、
特にこちらは一撃で80%を超えるダメージを被弾する相手でも、能力上昇後の被ダメが53%になり混乱木の実の弱点である一撃で木の実が発動する
攻撃技の2撃目は耐えることができないというデメリットを覆すことができます。
ランドロスカプ・レヒレなんかがよくある組み合わせなのでダブルバトルをやっている人からしたらごく当たり前のことを言っていると思える
レベルにすんなり納得いくんじゃないかと思います。

逆に相性の悪い技なども存在し、宿り木の種やグラスフィールド等のプレイヤーの意思とは関係なく自身のHPを中途半端に回復させてしまうシステム
とはかなり相性が悪いです。
これはターン事に自分のHPが半端に回復方向に変動してしまうと、次の攻撃で発動圏内だったはずが圏外になって攻撃を2発耐えらないという
事象が発生してしまうからです。
このアイテムを持たせている以上発動を前提にした数値設定になってる可能性が高いことも考慮すると、不確定回復はどうしても計算しにくい
要素となり、特に宿り木の種は回復量が相手のHP依存で毎回異なるため尚更となります。
テッカグヤなんかは数値上は混乱木の実と相性がいいのですが、木の実を採用する場合は宿り木の採用は極力回避したいです。

逆に砂嵐のように定数でダメージが入っていくようなシステムは木の実と相性が良いパターンが多く、ギリギリ発動しなかった時に守るを1回挟んで
発動圏内に持っていくといった動き等がを行うことができるようになります。


3.持たせたポケモンに求める立ち回り

「どのポケモンに持たせるか」までは構築のテンプレート等もあるのでもう知ってるとかやっているという感想を持つ人が多いと思いますが、どちらかというと大事なのは立ち回りの方です。

結論からいうと混乱木の実を持ったポケモンは先発から木の実発動まで原則強気で突っ張らせて立ち回り、交代出しはほぼご法度です。
2で書いたようにこの木の実の発動は事前に受けるダメージを計算して発動したり、威嚇やステータスアップ技で被ダメを調整しながら発動させていくものなのですが、交代出しってそもそも
ダブルバトルでは不利対面から行う想定外の被ダメ覚悟で行うことが多い行為であり、結構な割合で計画通りの発動が困難になってしまいます。
死に出しだったとしても、こちらの後続が少ない状態だと威嚇を用いた交代を利用した調整も難しくなってしまうことが多々あります。
そもそも混乱木の実自体多少被ダメが大きい対面と遭遇しても多大な回復量で無理やり戦うことができることも強みにしてるのだから、サイクルを基本とした運用と強みがマッチしないのですよね。
たまに混乱木の実持ちレヒレを交代で出してくる人とかいますが、そういう運用をするポケモンなら食べ残しやオボンを持たせた方が強いです

勿論、発動条件をオボンと同等に変換する食いしん坊持ちのポケモンはその限りではありません。


4.結論

・耐え調整を可能な限り作る
・ステータス変動によるダメージ軽減システムを入れる
・持たせたポケモンは初手出しで突っ張り続ける



今回は以上となります。
長いブランクも含んだ自分の中で感じた7世代に関する特徴は他にもあるため、今後も書いていこうと思います。

アローラビギニング

6世代の取り組みは酷いものでしたが7世代はちゃんとやってます。

というわけでサンムーン初の記事はアローラビギニングの構築紹介となりました。
自分は元々ダブルがメインで、今はアローラダブルがレーティングのメインとなっています。
ツイッター上でもまったくこのルールを真面目に考えているそぶりを見せなかったですが実は結構真面目に考えて全試合消化しました。

ただどうしても王冠が間に合わず、カプ・ブルルルナアーラの一部のステータスは理論値ではないものとなってます。

最終レートは1750ちょいというかなり低いものとなってしまったので、いろいろ見通しが甘い部分も会ったとはいえ個人的には思ってたより酷い結果になってしまったというのが感想です。
以下が構築となっており、簡単に解説します。


・概要

このルールにおける制限ポケモンは、ルナアーラソルガレオネクロズママギアナ、ジカルデの5種類となってますがこの中でルナアーラが中心に環境が動いていると判断しました。
また、アイテムが使えないルールでもあるので、スカーフなどで素早さをひっくり返す手段もかなり少なく、高いS種族値や竜の舞といった技は単純明快に強みになります。
以上から、今回制限ポケモンルナアーラを選定しカプ・コケコギャラドスなどの上位の強い条件を充たしたポケモンを選定していきました。
といっても結局自分はまだ7世代の普通のシングルすらまともにできてない状態なので、構築の深さに関しては甘めなものになってしまってます(そのため、解説内容も密度が薄め)。
単体の記事に関しては王冠が使えてない、数字が他ルールの使いまわしだったり特化振りばかりなので簡単にだけ書きます。



ルナアーラ
配分:臆病CS振り

構築の軸です。
一致技二つは単純に押しつけを行う上で強力なのもありますし、そもそもシャドーレイの通りが制限枠すべてに良いという意味でこいつを採用してるのでそのまま採用。
冷凍ビームはガブリアスと対面したとき一撃で持っていく手段、10万ボルトは竜舞ギャラドステッカグヤを意識して採用しました。
瞑想を使うタイプなどはこの段階では細かい動きまで考えきれなかったため、簡単に使える攻撃技4つのものとしましたが、瞑想があると起点にしてそのまま勝ちみたいなゲームもいくつかあったのと、
相手のルナアーラのそのルートで突破されたりしたので、10万ボルトのスロットを瞑想にしてもよかったかもしれません。


カプ・コケコ
配分:臆病CS

このルールにはスカーフがない為、基本的にコケコが抜かれることがありません。
制限ポケモンにも行動制約されにくく、単純にポケモンとしてのパワーも高いので採用しました。
技もトンボルチェンを含んだ一般的なものを採用し、相手のルナアーラのファントムガードを崩しつつも有利対面が作りやすくしました。
アイテムなしコケコを運用する上での注意点は、とんぼ+シャインだけでは無振りガブすらほぼ落とすことができない為、ガブを崩すプランをたてる際はもう1発何かHPを削る要素が必要である点です。
これに関しては、自分も対戦中に気付いしまったため今構築ではその削る要素はほぼなく、コケコでのガブの解決はかなり難易度が高いものとなってしまいました。


ギャラドス
配分:陽気AS

上記で書いた今ルール強要素の中にある竜の舞に該当するポケモンです。
ルナアーラポケモンとしてのパワーは高いですが、なんだかんだでHP条件や舞の有無でガブに負けてしまうため、コケコからの交代で出しやすくガブに勝ちやすいポケモンとして採用しました。
また、今回ルールはサトシゲッコウガも採用可能であり、サトシゲッコウガ相手に突っ張りやすい要素も魅力です。
技はゲッコウガやコケコを殴りやすい地震、ガブを殴る氷の牙、主力技の滝登りで固めましたが滝登りに関しては本当に必要だったのか怪しく、ギャラミラーも多いルールだったのでエッジとか
ルナアーラを殴るためのかみ砕くでもよかったのかもしれません。
ついでに数値も何も計算せずに使っている為、陽気ASはほぼ間違いなく最適な設定ではないことも一応書いておきます。


ガブリアス
配分:陽気AS


カプ・コケコが強いと分かっている=電気の通りがよすぎるとまずいということで単純にポケモンとしてのパワーが高い地面タイプとして採用しました。
アイテムがない関係でコケコと対面しても一撃で倒されることがないので基本的に勝てる、制限ポケモン組すべてに上を取れるので無難に仕事をしてくれると判断しました。
構築段階では想定しきれていませんでしたが、アローラベトベトンが結果的に多かったので、そういう点でもガブの存在は強く貢献してくれました。
技はアイテムがない中で打点を上げる概念を作れるということで、剣の舞を軸にした4つを編成しました。
ただし、毒付きに関しては後述する理由でこのルールでカプ・ブルルが強いと思って採用していましたが、実際はそんなことがなかったのでテッカグヤを殴れる炎の牙が正解
だったのかもしれません。



ハピナス
配分:図太いBC


アローラビギニング環境中でアイテムに依存せずにスペックを生かせる、環境の中心にいるルナアーラに何度も出せるという2点を強く満たしていると考え、採用しました。
実際の貢献度もかなり高く、今回の構築の中で一番予定通りの動きを実現してくれたポケモンでした。
技は、10万ボルトがテッカグヤゲッコウガに対する打点で且フィールド恩恵を受けるという点で採用、冷凍もガブとの殴り合いが最悪できるということで採用、
毒はHPマックスのルナアーラに対して削るのが時間かかりすぎる為その課題解決としての採用となっています。
数値設定は大ざっぱですが少しだけ計算していて、まず図太いにしたのがサトシゲッコウガの197(A全振り)滝登りを2発耐えるラインが補正の有無で変わってきたのが理由で、
C全振りはフィールド無しのH振りだけのテッカグヤに対して丁度3発(フィールドがあると2発)になるため、テッカグヤの後出しからの誤魔化しを簡単に許さないラインと
して設定しました。



カプ・ブルル
配分:177-180-153-*-116-96


アイテムがないルールの中で、貴重な定数回復システムを持ったポケモンであるのと、ブルルの宿り木とウッドハンマー両方を後出しから解決するのが難しいから自分で使ってしまおうという魂胆で採用。
配分は、完全にダブル用のものなので、とりあえずテッカグヤのヘビーボンバーとガブリアスの毒づきを耐える物理耐久があるとだけ書いておきます。
技は、打点用のウッドハンマーとサイクル戦も見てるので自分の居座りを見込めるウッドホーン、宿り木と自然の怒りはほぼテッカグヤをターゲットにした技で、テッカグヤの安易な後出しからの居座りを
許さないようにしています。
といってもこのポケモンは構築の中では一番失敗していて、相性補完上鋼タイプにするべきだった、まずブルルの存在自体が実はこのルールではそうでもなかったという2点から種族の採用自体が間違っていた
感じがありました。


・反省点

構築段階でミミッキュを失念していた
ルナソルの専用技に突破されることを度外視してもアイテムが使えないルールで化けの皮をもった上で影打ちでルナアーラに関しては突破できる可能性が十分にあるわけだから弱いわけないのに完全ノーマークでした。
実際運よく極端にミミッキュに弱い構築にはなっていなかったので誤魔化しは効きましたが、ハピナスの運用の際明確にミミッキュの舞の隙を与えやすかったりと管理が面倒になる部分は多かったです。


ルナアーラサイコショックを失念していた
今回一番失敗した部分です。
普通に考えればハピナスサイコショックで突破されるシチュエーションなんて昔からありふれてたものなんですが、想定段階で瞑想ルナアーラがそこまでいないと踏んでいたのですが、実際何回かハピナスが瞑想サイコショック
で突破されたor瞑想だけ見てハピナス以外のルートを使わないといけなくなったということがあり、やらかした感がありました。
幸いだったのがこっちの構築が基本的に変なことはせずポケモンのパワーが高いものばかり選定したいため、ルナアーラのごり押しは選出パターン問わず最低限できるようになっていたので即座に詰みにならなかったところでしょうか。


物理に対して後ろから出せるポケモンが少なすぎてコケコを選出してないパターンで先にサイクルが崩れる
元々ルナアーラとサトシゲッコウガ以外に対してはあまり受けることを考えずに組んではいましたが、実際ボルチェン持ちのコケコがでていないとベトベトンみたいなポケモンに対して不利対面作られた後詰みになるまでが
そこそこ早かったです。
ブルルが物理に後出してもタイプ相性上勝てないパターンが結構あったため、そういう点でもブルルはハッサムみたいな鋼タイプにするべきでした。


今後もこのような大会はルール問わず積極的に出ていこうと思っています。
今回は、ひどい成績でしたがちゃんと結果を出すように立ち回りたいと思っているので次の機械でリベンジを達成したいです。

お前は2年間何してたんだその4

これが最後の記事。
内容は10月にあったがにゅオフ



2016年10月


福岡に戻ってきたこともあって4年ぶりにがにゅオフに参加。


ツイッターで調子ぶっこいた参加宣言した上で構築自体は9月段階で構想が完成していましたが自分自身の帰省後のモチベーション変化や他の趣味が盛り上がっていたことなどで結局育成は
当日の朝3時に行うという今までのがにゅオフに向けた準備としては一番ひどいものとなってしまいました。
構築は以下の通り

ポケモン 技1 技2 技3 技4 持ち物 特性 実数値
ニンフィア ハイパーボイス シャドーボール 電光石火 見切り 精霊プレート フェアリースキン 191-*-95-178-151-82
ガルーラ 捨身タックル けたぐり 猫騙 守る ガルーラナイト 肝っ玉/親子愛 181-147-100-*-100-156/181-177-120-*-120-167
ランドロス 大地の力 岩雪崩 蜻蛉返り 叩き落す 拘りスカーフ 威嚇 165-197-110-108-100-157
エンペルト ハイドロポンプ 冷凍ビーム ラスターカノン 守る ラムの実 激流 184-*-109-174-122-91
ライボルト 10万ボルト 目覚めるパワー氷 電磁波 守る ライボルトナイト 避雷針/威嚇 165-*-72-138-80-172/165-*-100-168-100-205
サザンドラ 流星群 悪の波動 竜の波動 大文字 拘りメガネ 浮遊 168-*-110-177-110-165

レーティング準拠のダブルもやっていたころはちまちま考えていたのですがどんな構築を考えてもいつもなんか勝ちきれないものばかりができていました。
そこで色々考えました。自分が構築を考える上で主流となっていたタイプで受けて封殺するという考え方は、耐久寄りのポケモンでは削るのに時間がかかりすぎて
威嚇でも麻痺でも火傷でも止まらずに2匹同時にこっちを削ってくるニンフィアが辛すぎると。
そして気づきました。ニンフィアは間違いなく6世代全国ダブル最強のポケモンだと。
そういうわけでその自分の中でこのルール最強だと思ってるポケモンを使わないまま6世代が終わるのは個人的にありえなかったので最後にニンフィア軸の構築を考えて持っていきました。


この構築のコンセプトを簡単に説明すると切り札はガルーラじゃなくてニンフィアです。メガ枠2個も使ってるけど極端なことをいえばこいつらはニンフィアハイパーボイス通すための側近でしかありません。
ガルーラはWCS2016ルールと同じ考えで、こいつ本体よりニンフィアの方が強いという認識なので猫騙しを採用していますし、ゴツメ持ちだと分かってるモロバレルがに対しても雑に捨身タックル打ちに行きます。
ライボルトもメガ枠なのにサポートする気しかありません。

この構築は選出プランがニンフィアガルーラランドロスエンペルトのガルーラプランとニンフィアライボルトサザンドラエンペルトライボルトプランの二つがあります。
前者が基本プランとなっており、こちらは特にニンフィアガルーラスタートで極端に阻害されるような相手がいなければ出す強いポケモン2匹を軸にした押し込みプランで、
後者が主にガルーラボルトロススタート等を対象にしたガルーラニンフィアではテンポを取られやすい相手を崩す時のプランです。



ポケモン単体で特徴的な部分


ニンフィア
コンセプト上だけなら拘りメガネの方がリターンが大きそうですが、流石に相手にかける圧力がすごいポケモンなので猫騙しや集中攻撃が飛んでくるのが容易に想像できることから守るが欲しいと考えてのプレート採用です。


エンペルト
こいつはポケモン自体が特徴的な存在となっていますが、この構築でニンフィアガルーラランドロスまで決めた後の脅威である鋼タイプや毒タイプからの逃げ道、ファイアローボーマンダみたいな上からの飛行技の等倍押し、
相手のニンフィアとの殴り合い、雨耐性、霰耐性全てを満たしている唯一のポケモンでした。


ライボルト
あくまでニンフィアがストレスなく動けるためのポケモンなのでそれをサポートする電磁波採用。このポケモンの存在自体もボーマンダに対する抑止力になっている。


サザンドラ
ライボルトプランでは必然的にガルーラが使えなくなるため、ニンフィア以外の打点が高いポケモンが欲しかった関係で拘りメガネを採用。
ニンフィアとほぼ同じサポート方法で強い恩恵が受けられる上に、ニンフィアライボルトとの縦のタイプ関係も綺麗に収まっている。


結果としては構築自体は今までの中でもトップクラスの自信だった割にスイス3-3で予選落ちというゴミクズみたいな結果で終わってしまいました。
要因としては本当に対戦した回数が少ない故の最適解の取れてなさが全てであり、特に今回予選でサーナイト+モロバレルを3回引いたのですがこの構築ではサーナイト
封印を搭載しているのが一般的であることを本番まで知らなかったことは大きな痛手でした。
別の目的で採用していたニンフィアシャドーボールのおかげでごまかしは効きましたが、対サーナイトモロバレルには2回負けているので事前にこの知識があれば
ニンフィアマジカルシャインを仕込むなどの考えも浮かんだのかもしれません。




まとめ

6世代が終わって7世代突入前日なわけなんですが、まぁ6世代は見事に何にも残らなかったです。
6世代は全体を見て他の世代と比べて明らかに攻撃側が進化したというかタイプ仕様によって防御側が弱くなった世代でもあり、本当はこのニンフィア構築やWCS2016ルールの
時みたいにもっと早く等倍攻撃の押しつけを行う構築を組むべきだったのかもしれません。


それ以前にやっていた絶対数の少なさは本当に何も言い訳ができないわけですが。


これでも一応1回はオフで優勝できはしたので、まだマシなのかもしれませんが7世代頭で自分がどう動くのが今後本当にどうなるかの分岐点なのかもしれません。


7世代自分がどう動くかはその時になってみないと分からないわけですが、一通り6世代でやったこと自体はブログでまとめたのかなとは思ってますのでこれで〆としようかなと思います。

お前は2年間何してたんだその3


2016年WCSルール絡みのお話し



2016年2〜3月


この時期はポケモンのやる気が一時的に戻ってきて2016WCSルールに力を割と入れてました。
始めたのが2月中旬当たりでしたが、何もない所からグラードンとゼルネアスを厳選して1週間たたない程度で第一構築が完成しました。
また、2月が終わるころにはカイオーガレックウザも追加で使える状態にしており、我ながらすごいスピードで準備したなと思ったものです。


3月にあったアリーナオフも参加して以下の構築を使用。

グラードンカイオーガに関しては、ゲンシカイキ前のスペックを使うことがあり得ない為ゲンシカイキ前のスペックは省略

ポケモン 技1 技2 技3 技4 持ち物 特性 実数値
グラードン 噴火 大地の力 断崖の剣 守る 紅色の玉 終わりの大地 175-175-178-202-111-156
カイオーガ しおふき 根源の波動 冷凍ビーム 守る 藍色の玉 始まりの海 205-*-118-206-180-143
トゲキッス マジカルシャイン この指止まれ 追い風 電磁波 ラムの実 強運 192-*-146-141-149-101
ガルーラ 捨身タックル 不意打ち 猫騙 守る ガルーラナイト 肝っ玉/親子愛 181-147-100-*-100-156/181-177-120-*-120-167
ゲンガー シャドーボール ヘドロ爆弾 鬼火 守る ゲンガナイト 浮遊/かげふみ 165-*-81-151-97-178/165-*-101-191-117-200
ナットレイ パワーウィップ ジャイロボール 宿り木の種 守る 食べ残し 鉄のトゲ 181-160-151-*-137-22


構築コンセプトとしては、簡単に言うと4世代で存在したキッスオーガ構築のオーガの枠にグラードンも追加されたものです。

この構築に至った経緯としては初めグラードンゼルネアスを回していた所、勝ちはとってたし基本的には強かったのですがゼルネアスに何ともいえない使いにくさを感じることがありました。
具体的には伝説枠である以上基本的に絶対選出で行きたい所なのに鋼タイプに対して一撃で倒せない且一撃で倒されるリスクを背負っている、毒タイプであるクロバットやゲンガーに対しても
ヘドロ爆弾やジオコン見てからの黒い霧などで動きにくさが目立つ等の特定シチュエーションの弱さが挙げられます。
何も考えずに使ってそのようなシチュエーション単位でのムラが少なくてスペックが高い伝説のポケモン2匹挙げるなら何かと考えた所、ゲンシカイキ枠2枠が挙げられグラードンカイオーガで構築を組もうと決めました。
グラードンカイオーガの縦相性が悪くない点も好評価であり、何よりゲンシカイキ枠両方採用している場合相手との天候合戦に対して非常に楽になります。
というのも相手が片方しかゲンシカイキ枠を採用していない場合、こちら側の同じゲンシカイキ枠は相手と同じ天候を生み出すので当然後出しから天候を潰されて打点がなくなることもないですし、逆に相手がゲンシカイキ
枠を出した後に異なるもう1種のゲンシカイキ枠を後出しすれば簡単に天候を潰すことができます。


この2匹を同時採用した際に頭を抱えることになったのが不意打ちイカサマでグラードンにもカイオーガにも打点を入れられて且バークアウトでメイン戦術であるしおふき噴火の連打も弱体化させてくるイベルタルでしたが、
そこに悪技を引き寄せ、マジカルシャインで打点を入れることができるトゲキッスが入ってきて動きの軸が決まりました。


また、WCS2016ルールにおいて自分はメガ枠としてこの構築に限らずレックウザ採用以外では基本的にほぼ100%ガルーラを採用しています。
というのも、WCS2016ルールはWCS2010ルールである4世代GSと比べて伝説枠への対処方法がタイプによる封殺ではなく超高火力の等倍攻撃の押し付け合いなので一般ポケモンで唯一それを伝説枠に対してできるのがガルーラ
だけだと思ってるのが理由の一つです(ボーマンダも等倍の押しつけは可能ですがこのポケモンは等倍で殴った後弱点で返されるパターンが多い)。
また、猫騙しを採用する上でもレーティングダブルと違って隣にガルーラより強いポケモンがいるため、ガルーラの行動権を使ってでも隣を動かす価値が大きいシチュエーションが多く、WCS2016はガルーラのスペックを
フル活用できるルールだと思ってます。
他のメガ枠を使うときはそれこそガルーラの裏選出としての採用ばかりとなり、今回の構築の場合対トリックルーム構築に対する裏選出プランとしてメガゲンガー+ナットレイの組み合わせを用意していました。



と、威勢よく説明してるのはいいものの実はこの構築アリーナオフでは予選成績3-5とかなりぼろぼろだったりします。
大きな要因として挙げられたのがボーマンダに対してプレイの負担がかかっていることで、簡単に言うと追い風ターン誤魔化された後ボーマンダに対して基本選出では上を取れなかったわけですね。
調整中の時はそこまで気にはならなかったのですが、プレイングで誤魔化さないといけない箇所が多すぎたのが本番出てしまった節がありました。
この構築自体オフの少し前にこの形にしてその時はすごく勝ちまくってたということで本番使ったという経緯もあるので、そこは明確に調整不足でした。
また、調整中には遭遇しなかったエルフーンテラキオンとも二回遭遇しており、この構築ではその組み合わせに対する抑止力がほぼ存在していなくて成す術もなく負けたしまった所もよろしくなかったです。




2016年5月

WCS2016本番ですね。
使ったのは以下の構築です。

ポケモン 技1 技2 技3 技4 持ち物 特性 実数値
グラードン 噴火 大地の力 断崖の剣 守る 紅色の玉 終わりの大地 175-175-178-202-111-156
ゼルネアス マジカルシャイン ムーンフォース ジオコントロール 守る パワフルハーブ フェアリーオーラ 217-*-120-163-118-166
ニャオニクス サイコキネシス 電磁波 甘える ファストガード ラムの実 悪戯心 181-*-109-103-133-124
ガルーラ 捨身タックル 不意打ち 猫騙 守る ガルーラナイト 肝っ玉/親子愛 181-147-100-*-100-156/181-177-120-*-120-167
ボーマンダ ハイパーボイス 流星群 捨身タックル 守る ボーマンダナイト 威嚇/スカイスキン 170-156-100-162-90-167/170-166-150-172-99-189
ドーブル ダークホール 猫騙 この指とまれ ファストガード 気合いの襷 ムラっ気 131-40-87-*-65-139


3月段階でゼルネアス運用時に感じたストレスがあるのなら、それを全て撤廃することに全力を注げばいいという発想の構築です。

この構築を考える上でゼルネアスを運用する上の脅威を二つのカテゴリーに分けました。
ガルーラやボーマンダ等のゼルネアスが動く前に上から高打点を入れてくる代わりにジオコン後のゼルネアスが一撃で処理できるポケモン
クチートナットレイみたいなゼルネアスが先に動ける代わりにジオコン後でも一撃で倒すことができずさらに一撃でゼルネアスを返り討ちにできるポケモンです。
前者はニャオニクス、後者はドーブルで対応することにしており具体的なプランに関しては説明するまでもなく想像するのが容易だと思います。
また、ゼルネアスは電磁波に対する耐性がとても低いポケモンである為、対ボルトロスを見た上で両方にファストガードを採用しています。
これで残りHPが少ないゼルネアスがファイアローブレイブバードで処理されることも回避できますし、ニャオニクス限定ですが噛み合いが良ければガルーラの猫騙しに合わせてただでジオコンを打つこともできます。


ただこの構築はボーマンダの部分だけがどうしても完全に納得できておらず、一応意図としては基本選出ではレックウザに対するストレスがすごいのでその軽減の為の採用というもので実際にその通りに動いてはくれること
もありますが基本的にはガルーラを毎回出していきたいです。


ちなみにこの構築は自分がオフとかWCSみたいな時には普段引っ張り出さなかったドーブルを採用したかなり珍しい構築だったりします。
一応昔4世代の時に基本形がコピーものな太鼓暗示トリパを使った際に使ったことはありますが、オリジナルな構築(採用したポケモンの種類だけならオリジナルも糞もなさそうですが)では多分初ですね。


一応この構築は自分がWCS2016ルールにおいて一番自信があった構築でしたが、当然勝ちまくって予選抜けているならもっと騒いでるはずなので微妙な結果で何も起こりませんでしたちゃんちゃん。


その4もあるよ。