事故要素を減らす2 命中率と試行回数の天秤
・ラティオスを意識したスカーフヘラクロスのメガホーン
・バンギラスを意識したメタグロスのコメットパンチ
この2つは、仮想敵に対して命中率85の技で対策をとっている例ですが、同じ命中85でも違いがあります。
前者は、ヘラクロスがメガホーンを外してしまうとラティオスの流星群またはエスパー技で返り討ちにあってヘラクロスの敗北はほぼ確定します。
しかし後者はコメットパンチをはずしても、ダブルバトルで一般的なバンギラス(雪崩 噛み砕くけたぐりor炎のパンチ 守る@ヨプ)はメタグロスを半分削る手段もなく、メタグロスはもう1発コメットパンチを使うチャンスがあります。
このように、同じ命中率の技を使うにしても外すことが許される回数によってそのリスクは変わってきます。
ラティオスに対するヘラクロスのような、命中率が不安定な技を1発でも外すことが許されない仕事の与え方を多くしているパーティは事故率が高くなるという風に自分は考えています。
極端な例ですがわかりやすく言えば、スイクンの絶対零度とキノガッサの爆裂パンチを比較して、命中だけならスイクンの絶対零度の方が低いはずですが、耐久力などを考慮すれば1回でも外したら生き残りの保障が難しいキノガッサより何発が打てるスイクンの方が信頼できるという人が大半なのではないかと思います。
また、タイマンだけで見たら外す猶予があるように見えても、2匹規模で考えるとその余裕が生まれない場合もあります。
わかりやすいのがシャンデラに対抗したスカーフ水ロトムのハイドロポンプというシチュエーションであり、単体規模で見たら水ロトムはハイドロポンプを1回外してもシャンデラに一撃で倒されることはなかなかありませんが、もし水ロトムの隣がメタグロスであるならば、メタグロスは一撃で倒される、または仕事をする前に致命傷を負う可能性が高くなります。
このように、ダブルバトルだと自分自身だけではなく、隣のポケモンにも猶予があるか否かを考える必要が出てきます。
さらに逆のことを言うならば、メタグロスは上記の例のように外す猶予がある相手が他より多く、このポケモンのコメットパンチの外しのみが負けに直結することは比較的少ないです。
少なくとも自分の経験上では、メタグロスのコメットパンチ外しが直接的な敗北の要因であったと思う所はほとんどなかったですし、逆に相手のメタグロスがコメットパンチを外したけど負けたという勝負も少なからずありました。
メタグロス自身の事故率はバレットパンチの有無などでも変わるところはありますが、アイアンヘッドという選択肢も持っていながらコメットパンチの高い採用率がある理由もそこなのではないかと考えています。