先週の話になりますが、東京ゲー研オフに出てきて、何故か優勝してしまいました(。
優勝ってなるともはや何年振りかわからないのですが、せっかくオフに出て優勝までしたのだから構築を紹介しようかなと。
完成度は自分の感覚で8割程度であり、まだ100%ではないですが、ここ数回紹介した構築と比較すれば、それなりに詰めて考えて
います。
ポケモン | 技1 | 技2 | 技3 | 技4 | 持ち物 | 特性 |
---|---|---|---|---|---|---|
ライボルト | 10万ボルト | 目覚めるパワー氷 | ボルトチェンジ | 守る | ライボルトナイト | 避雷針/威嚇 |
ゲンガー | シャドーボール | 挑発 | 鬼火 | 守る | 気合いの襷 | 浮遊 |
マリルリ | 滝登り | じゃれつく | アクアジェット | 守る | オボンの実 | 力持ち |
ギルガルド | シャドーボール | ラスターカノン | リフレクター | キングシールド | ラムの実 | バトルスイッチ |
ガブリアス | ドラゴンクロー | 地震 | 岩雪崩 | 守る | ハバンの実 | サメ肌 |
サザンドラ | 流星群 | 悪の波動 | 火炎放射 | ラスターカノン | 拘りスカーフ | 浮遊 |
概要
ライボルトを軸とした、対面で個体数有利をとって戦っていく動きで勝利することを目指した構築である。
カロスダブルおいては、メガガルーラの登場により一瞬だけ盤面をとることができても、流星群を打った後や
威嚇を利用した1ターンの隙を利用して逆に場を支配してしまう起点の考えを元にした動きが非常に強くなった。
しかし、自分自身が起点的動きよりも常に個体数有利を維持してそのまま勝っていく動きが好きであるため、
その動きを自然と実現できる構築を目指した結果、上記の構築となった。
パーティの原案は、5世代で使ったサンダース構築であり、最初は攻撃的な構築という発想で組み立てていた。
しかし、カロスダブル基準の攻撃的構築というのはそれこそ起点的発想になったものの方が近く、結果的には
タイプを利用して防御に回る構築といった形になった。
2体のゴーストタイプ
今回の構築の大きな特徴が、ゲンガーとギルガルドという2体のゴーストタイプが同居している点にある。
この組み合わせを行う大きなメリットがガルーラに隙を作らない点であり、ガルーラに対してこの2匹を並べる
ことで、グロウパンチでAを上げる対象がいなくなり、ガルーラの起点がいなくなってしまう。
また、ギルガルドもゲンガーも攻撃技を選択しないことで不意打ちも受けないため、一般的なガルーラがこちらの
場に一切手をだすことができなくなり、カロスダブルで強力なポケモンであるガルーラを完全に腐らせることができる。
ただし、今後ガルーラが噛み砕くを搭載しないとは限らないため、その点に関しては今後考えていかないといけないと
考えている。
ゴーストタイプを2体搭載することで気になる点が、悪やゴーストの一貫性だが、どちらのタイプも熱風やマジカルシャイン
みたいな強力な全体攻撃が存在しないため、一度に崩壊しない。
さらに、ゴーストタイプに限っては、その技の打ち手である相手もゲンガーやギルガルド自身となるため、一方的に不利にならない。
また、これらの先制攻撃に関しても、ギルガルドの影打ちに関しては倒れない程度のHPを残しておけば逆にソード状態のギルガルド
を倒すことができるし、不意打ちに関しては上記で書いた通り攻撃技を選ばないことで逆に使い手を腐らせることできるため問題に
ならないことが多い。
パーティ全体で見ても悪技を止められるポケモンとしてマリルリとサザンドラ、ゴーストもサザンドラで受けることができる関係で、
いざというときの逃げ道を用意できておりほとんど影響がないのである。
平均素早さの高さ
カロスダブルで一般的に強い構築は、安定した並びを作ろうとしたとき、実数169以下のポケモン2匹で並ぶことが非常に多い。
しかし、この構築は実数値169を切っているポケモンが非常に少なく、安定して上をとって動くことができる。
元のSが遅いポケモンに関しても、マリルリがアクアジェットを搭載しており、純粋に遅いポケモンがギルガルドのみとなっている。
カロスダブルではガブリアスの岩雪崩搭載率が高く、ここより遅い横並びを作ってしまうと、岩雪崩による怯み事故が多発してしまう。
オフの時でも、実際相手側にそのようなことが多く発生したが、逆に自分側はその問題点を回避できているため、怯みに悩まされることが
ない。
ポケモンというゲームは上をとった方が事故要素などの確率をコントロールできる側になることが多いのだが、この構築は自然とその支配権
を得るように作ることができたため、確率面でも有利な立場で戦うことができた。
個別解説
ライボルト
実数値
通常 146-*-80-157-80-172
メガ 146-*-100-187-100-205
火力
目覚めるパワー氷で171-100ボーマンダ1発
存在としては、最初に書いた通りパーティの軸というポジションになっている。
今回のライボルトは、炎技を切って10万ボルトとボルトチェンジの両採用となっている。
基本的に地についてる速い電気タイプは、後ろに逃げるよりその場で10万ボルトで支配し続ける動きが
強いことも多々あるため、10万ボルトは外せないと考えているのだが、特性の威嚇がメガシンカ後しか
持っていないため、初手で出して威嚇を入れながら引こうとした際にはボルトチェンジを使わないと不可能となる。
それにより、10万ボルトとボルトチェンジ両方が欲しくなり、炎技を不採用とすることになった。
炎技を採用することでナットレイに対して立ち回りが楽になったり、クチートやギルガルドを縛る圏内が広くなったりする
メリットもあるのだが、サザンドラの炎技、ゲンガーの鬼火、攻撃も防御も上記のポケモンに対して安定しているギルガルド
自身等がパーティの要素として存在するため必須性は感じなかった。
配分に関しては、ボーマンダを出し入れする回数をなくすために、めざパ氷で刺せる臆病CSとしたが、スカーフサザンドラの流星群
を怖がりながら動く局面もあったため、耐久に振ってもいいのかもしれない。
ゲンガー
実数値 136-*-80-182-95-178
火力
シャドーボールで157-128水オボンロトム3発
今回のゲンガーは、ヘドロ爆弾を切って挑発を採用した。
この目的は、ガルーラドーブルやモロバレルに対して安定させるためである。
対ガルーラドーブルに関しては、
ギルガルドと一緒に並べてスタートし、初手でゲンガーで守る→ギルガルドでドーブルにラスターカノンをすることでタスキでダークホールだった場合はゲンガーの挑発で停止、
スカーフだった場合はそのまま落ちる。ギルガルドに猫だましが飛んできた場合も襷なら挑発で止まる、追い風のパターンでも猫騙しの対象がゲンガーならギルガルドのラムが残る
といったように100%ではないのだが、こちらが有利になる条件が非常に多い。
また、最初に書いたガルーラが全く触れない組み合わせでもあるため、上記以外のパターンになったとしても隙が生まれにくい。
対モロバレルに関しても、XYではモロバレルを殴って倒すことが難しくなり、挑発を入れることでモロバレル側にテンポをとられずに戦うことができる。
今回非常に活躍した技ではあったのだが、ヘドロ爆弾を切ったことでゲンガーがカエンジシに何もできない技構成になってしまったことや、サザンドラ、ニンフィア、マリルリなどを
押す速度が下がってしまった欠点もあるため、今後この辺をどうするかは考えていきたい。
マリルリ
実数値 204-112-102-*-102-71
火力
滝登りで181-120メガガルーラ中乱数2発
じゃれつくで181-120メガガルーラ2発
晴れ状態の滝登り∔アクアジェットで153-99リザードンが落ちる
対キングドラ、サザンドラを主としたドラゴンに対する受け技、対バンギラス、その他悪技に対する受け技と前世代からは比べものにならないほど仕事を詰め込めるポケモンとなった。
マリルリ以外の水の通しが比較的良い点と、ゴースト2枠採用している点から、上記の仕事はこのパーティ上では比較的重要度が高いものとなってくる。
技に関しては滝ジェットじゃれつく守るの定番の技構成、配分もHAベースのものとなっている。
実はXYのマリルリに関しては単体規模でまだ厳密に考えたことがなく、このパーティの中でもかなり計算量が少ないポケモンであったりする。
A252振りに関しても本当に正なのか怪しい所はあるが、上記のラインを見てもらえればわかるように、じゃれつくでも滝登りでもメガガルーラに対して綺麗なラインを持っていたり、
ソーラービームを打たれなければ、一応メガリザードンYに対しても滝登り∔アクアジェットで縛れるラインが存在することが判明し有効性はある。
特にガルーラに対するラインが、威嚇を入れた後やリフレクターを張った後のガルーラとの戦いやすさに直結し、ギルガルドのラスターカノンとマリルリの滝登りの集中で中乱数突破、
じゃれつくなら命中考慮67.5%突破、耐えられても不意打ち抵抗で抑えつつアクアジェットでとどめを刺すことができる等、実際に勝負でも起こりうるシチュエーションで活用できる。
技に関しては仕事自体や、上をとるということを意識した技の採用ということでじゃれつくとアクアジェットに関しては固定されるが、滝登りに関しては今作では確定枠とは言い難いものと
なった。
しかし、マリルリから滝登りを抜いてしまうとクチートを始めとした鋼タイプと遭遇した際安定した技がなくなってしまう点と、マリルリは5世代のメタグロスと違って1発の技外しが
重たくなる局面が多く、原則主力攻撃としては滝登りを軸に考えた方が事故が発生しにくい2点から、採用することとなった。
持ち物は、オボンの実を採用。
5世代までは、ラムの枠をマリルリに渡すことも比較的容易にできたが、6世代ではマリルリが戦うであろう物理が威力80程度の技しか入らなかった5世代と比べて鉢巻ファイアローやメガガルーラなど
威嚇込みでもHPを半分削り取るポケモンが大幅に増えたため、オボンがないと間に合わなくなった。
また、キングドラに一方的に強いのがマリルリだけであるため、水技の射程圏内に入りづらくするためにも必要である。
ギルガルド
実数値
盾 167-*-170-112-171-58
剣 167-*-70-222-71-58
火力
シャドーボールで157-128ロトム2発
シャドーボール及びラスターカノンで183-106ガブリアス2発
ラスターカノンで181-120ガルーラ中乱数2発
特殊耐久
211リザードンの75%晴れ熱風耐え
194珠サザンドラの悪の波動耐え
※防御面は盾、攻撃面は剣で計算
ドラゴンと物理に対して同時に出しに行けるポケモンということで、鋼タイプが欲しかった所が根幹の採用理由である。
始めはハッサムを採用していたのだが、鋼タイプでありながらラムを持たせるとドラゴンタイプに対してびくびくしながら
動かないといけない点と、攻撃速度が遅いパーティなので、ゲンガーが倒れた後のガルーラにグロウパンチを使われてどうし
ようもなくなるケースが存在する2点からギルガルドの方を採用することになった。
結果的にゴースト2枠によるガルーラの封殺は、このパーティの裏コンセプトとなるまでの強さを発揮し、間違いなくこちらが正解であったと思っている。
技に関しては少し変わった技としてリフレクターを採用している。
これは、後述する理由でラムを採用してる関係で身代わりをうまく使えない点が一つあげられるが、ライボルトが倒れるまたは選出できない状態でも
となりにいる隣のポケモンを守らせてリフレクターを張ることで、ギルガルドだけではなく隣のポケモンもガルーラに強くすることができるようになることが、
大きな採用理由となった。
特にこの技の恩恵を大きく受けるのがマリルリであり、リフレクターの下ではオボン込みでメガガルーラの恩返しを2発耐えることが可能になり、押し切ることができる。
また、リフレクターが攻撃技ではないこともポイントであり、弱点をとられる不意打ちを上げながらそれらを使う物理ポケモンに強くなることができ、ギルガルド自身が
動くときも不意打ちのダメージを軽減することができる。
そのほかに関しては、ラスターカノンの枠が対キリキザン等を考えた所聖なる剣が欲しいのではないかと考えており、今後変動する可能性が出てくる。
ただし、ラスターカノンを外すと不意に出てきたニンフィアやフラージェスが辛くなるため、悩ましい所ではある。
配分に関しては、はっきり言ってHC振りしているだけなのだが、HC振りぴったりで防御面攻撃面両方に対して綺麗なラインがそろっている。
控えめのメガリザードンYなどを考慮するとDを厚くする選択肢も出てくるのだが、これ以上あげた際のピンポイント性に対して、ラスターカノンを採用している限りは
中乱数でガルーラが半分減るというラインが非常に大きいため、基本的にこの振り方で良いと思っている。
また、努力値とは別の話で今回のギルガルドを最遅の個体で採用している。
速い方がいいのか遅い方がいいのか悩ましいポケモンであるが、同族勝負で殴り合いになった時に遅い方が勝つパターンが存在することや、敵のマリルリを抜いてしまうことで
剣の状態で滝登りを被弾してしまうリスクも存在してしまうため、最遅が無難だと判断した。
持ち物に関しては、一世代前の鋼タイプよろしくラムの実を採用。
これは、ゲンガーの項目で書いたvsガルーラドーブルの動きにラムが絡んでくることが一番大きいのだが、他にもモロバレルに対して行動権が2回確保されていることや、キングシールド
が状態異常に対して無力であるため、その保険をかけたかったことが理由である。
ガブリアス
実数値 183-182-115-*-106-169
火力
ドラゴンクローで182-128オボンロトム3発
75%岩雪崩で153-99リザードン1発
ガブリアスの採用目的は、バンギラスに対して戦いやすくする点、メガリザードンYに対して強くなる点、メガガルーラに対して隙を見せにくいポケモンであるという点の3点である。
一番大きいのが、メガリザードンYより速い、主力攻撃抵抗、こちらの攻撃技で縛れるの3点を全て満たしている貴重なポケモンであることであり、自分がカロスダブルでガブリアスを採用せざる
をえない最大の理由がこれだと思っている。
技は、ある程度の汎用性を維持した上で上記の要件すべて満たすための技が必然的にこれであると思っている為、一般的なドラゴンクロー地震岩雪崩守るの構成となった。
地震かドラゴンクローを切って瓦割りにしても上記の仕事をこなすことはできるのだが、ドラゴンクローはハバンを持っていることでキングドラに対して抗える可能性がでてきたことで
外すことができなくなり、地震に関してもギルガルドに対して接触せずに攻撃が通って且、比較的どのような相手でも場に出すことが多いゲンガーがいる関係で、ある程度の打ちやすさが
保障されている2点から外すことができなかった。
配分は、A全振りで無振りリザードンを落とせる以上これが大きな理由となるため、落とさない方が仕事の遂行がしやすい。
確かに耐久を振ったリザードンもいるが、リザードンは炎技やラスターカノン等の特殊攻撃を受けて微妙に削れた状態で場に残ることもあるため、そのような状態になったリザードンを
打ち漏らさずにすむようになる。
また、地味にドラゴンクローのロトムに対するラインがゲンガーのシャドーボールのラインと同じなので、シャドボとドラクロでロトムに集中することでオボンロトムを次のターンで縛れる
可能性も出てくる。
持ち物は、ハバンの実を採用。
ライボルトが出せず、ゲンガー∔ガブリアスのスタートになった際、相手のボーマンダに対してガブが縛られていると一気に支配されてしまうため、その対策である。
また、先ほど書いた通りこのアイテムがあるとドラゴン技を打ってきたキングドラを返り討ちにできる可能性もあるため、マリルリ以外の雨に対す勝ち筋にもなっている。
サザンドラ
実数値 168-*-110-*-177-110-165
悪技、ゴースト技への受け技、メガライボルトを主とした電気タイプの受け技になりがらそのまま倒す流れを作るポケモンとして採用。
実は前回に引き続き、このパーティ中でサザンドラは一番計算していないためライン面で書けることがない。
一応、ラスターカノン+ゲンガーのヘドロ爆弾でぴったり175-136サーナイトが倒せる(サザンドラのラスターカノンから入った場合のみ、ゲンガーのヘドロ爆弾から入ると中乱数)
のだが、今回はヘドロ爆弾を採用していないため割愛させてもらった。
技はドラゴンを縛るための流星群、一貫の強い技∔ギルガルドを安定して殴る手段としての悪の波動、メガクチートやキリキザンを殴る火炎放射に加えてラスターカノンを採用した。
今回ラスターカノンを採用したのがサーナイトの打ち漏らし防止の為であり、対戦中ライボルトやゲンガーの火力の関係上HP4割程度のサーナイトが場に残ることが多いのだが、
サザンドラの悪の波動だとそれを削りきれずマジカルシャインで返り討ちにあってしまう。そこで、ラスターカノンが欲しいと感じ、採用に至った。
ゲンガーのヘドロ爆弾を採用していると、最初に書いた計算がかなり綺麗に生きるのだが、今回はそういうわけではないため、計算上の根拠自体はそこまで大きいものではない。
持ち物はライボルトの上から流星群を使ったり、メガガルーラの恩返しを上から被弾しない為に拘りスカーフを採用。
今作はサザンドラの素の速さより上で且耐久が高いというポケモンが多く、5世代のようなサザンドラだと押し切られやすいため、今後もスカーフを採用することが増えると考えている。