ジャパンカップで使用した構築です。
今回は過去2年と違いポケモンのモチベーションが高い時期の開催となったため、新規構築を使うことにしましたが、結果はレート1690ちょっとで終了と取り組み具合に対して酷いとしか言いようがない結果となってしまいました。
どんな結果だろうがこういう記事は書くと決めたので書きますが、前回のアリーナオフに続き非常に情けない結果を繰り返すこととなってしまいました。
ポケモン | 技1 | 技2 | 技3 | 技4 | 持ち物 | 特性 |
---|---|---|---|---|---|---|
ニャオニクス | サイコキネシス | 電磁波 | 甘える | 守る | 防塵ゴーグル | 悪戯心 |
ガルーラ | 恩返し | 不意打ち | グロウパンチ | 守る | ガルーラナイト | 肝っ玉/親子愛 |
ギルガルド | シャドーボール | 聖なる剣 | 身代わり | キングシールド | 食べ残し | バトルスイッチ |
ギャラドス | 滝登り | 氷のキバ | 竜の舞 | 守る | ラムの実 | 威嚇 |
サザンドラ | 流星群 | 悪の波動 | 火炎放射 | 竜の波動 | 拘りスカーフ | 浮遊 |
ユキノオー | 吹雪 | エナジーボール | 氷の礫 | 守る | ユキノオナイト | 雪降らし |
概要
ニャオニクスで電磁波や甘えるをばらまき、隙だらけになった相手の盤面に対してガルーラがグロウパンチを使うことで全抜きを狙う起点概念を強くもった構築である。
メガガルーラと言えば、XYの中でも単体で起点概念を持ち、ポケモン単体の性能も文句なしに高いポケモンではあるが、タイプ的な補完ができるわけではない為、パーティを補完するために入るというよりはガルーラのためにパーティを組むことが多いと自分は感じている。
その使い方の中でも自分が考える最も強いガルーラとは、隙だらけの相手に対してグロウパンチを使えるガルーラであると思っていたため、その盤面を目指すことに特化した構築となった。
ガルーラニャオニクスという名前で紹介はしているが、盤面のスタートはまもみが残飯ギルガルドとニャオニクスのスタートとなっており、考え方としては5世代で使ったクレセグロスサンダーが元になっている。
自給自足の強化
このパーティで切り札ポジションとして動くのが主にガルーラとギャラドスになっているのだが、クレセグロスでは切り札ポジションのポケモンの強化はクレセリア自身が威張ることで行っていたが、このパーティではニャオニクスは味方を強化するような動きをとることはない。
その代わり、甘えるで相手の物理を弱体化させ、隙だらけになった所でニャオニクスからの死に出しでガルーラ及びギャラドスが出てきてグロウパンチ及び竜の舞による自給自足の積みを行うようになっている。
クレセグロスでは、電磁波の恩恵を受けるポケモンは防御寄りのポケモンであったため、麻痺さえ撒けばそれで十分という形も多かったが、このパーティは基本的には積みを完了させるところまでが一つの形となっているため、似たコンセプトで動いているとはいえ、クレセグロスと比較して非常に攻撃的であるとい言える。
2枠目のメガ枠
このパーティではガルーラだけではなく、ユキノオーもメガシンカを行うことができる。
ここはパーティの6枠目となるのだが、この枠では基本選出となるニャオニクスギルガルドガルーラギャラドスでは勝つことの難しいサンダーに対抗する枠が欲しいと感じていた。
ローブシンから始まり、サーナイト、ガブリアス、ホルード、メガリザードンXと様々なポケモンを試したが、基本選出から入れ替えて綺麗な形ができない、平均Sが中途半端に高くトリックルームがきつい等の理由からどれもしっくりこなかった。
そこで目がついたのがメガユキノオーであり、このポケモンはサンダーに強いのは勿論、モロバレル+ガブリアスみたいなガルーラが攻撃するには躊躇してしまう組み合わせにも強い。
さらに、Sに関しても遅いポケモンであるため、トリックルーム中でも相手に完全に支配されることを防ぐことができる。
ガルーラとの入れ替え枠となってしまったため気になる単体パワーも、Sを除いた種族値130上昇という十分なパワーを兼ね揃えているため、間違いなくこれが適任だと判断した。
用意までできたのがジャパンカップの直前であったため、ほぼぶっつけ本番での運用となったが、出した試合はほとんど活躍したため、ガルーラの裏選出としては大正解であったと思っている。
個別解説
ニャオニクス
実数値 181-*-109-103-133-124
物理耐久
194ガルーラの親子愛恩返し最大乱数以外耐え
177ガルーラの親子愛捨身タックルダメージ乱数93%まで耐える
特殊耐久
222ギルガルドのシャドーボール耐え
今回の構築の起点生成役として採用。
ニャオニクスはクレセリアとエルフーンの間にいるポケモンだと思っており、攻める気質のある構築の電磁波ばらまき役としてはうってつけである。
電磁波ばらまき役としてその他候補にクレッフィ、サンダーなどが挙がるが、となりでまもみが残飯するポケモンをギルガルドで選んだ以上、熱風や地震で弱点をとられるクレッフィは怪しさを感じた。
サンダーも単体が非常に強いが、ガブリアスの上から岩雪崩を使うことを弱点をとられた上で許してしまうため、起点を生成するというレベルで電磁波をばらまくことに特化できるかという所で怪しさを感じた。
また、ニャオニクスはサイコキネシスを主力攻撃としている点も大きく、これにより電磁波を一通りばらまいた後ガルーラが戦いたくないゲンガーやモロバレルに対して弱点をとることができる。
技は、コンセプトの軸となる電磁波は当然採用として、相手のガルーラ、ファイアロー、ガブリアスなどを後ろで完全に起点とできるようにするための甘える、一通りばらまきを終えた後単一で腐らないようにするためのサイコキネシスまでは深い説明が不要として、ラスト1枠が守るになっている。
最初はニャオニクスはオボンを持っており、相手のモロバレルが絡んだ並びに対して隣を妨害したり、相手のガルーラにテンポをとられないように猫騙しを採用していたのだが、現在は防塵ゴーグルを持っている関係でモロバレルの並びに猫騙しをする必要がなくなり、相手の猫騙しが絡んだ集中で電磁波をばらまけなくなるリスクを防ぐために守るを採用した。
本来は場に留まりすぎる必要がないポケモンであるため要所でしか使うことはないが、上記のパターンで崩された場合が大問題であるため必要な技であった。
配分が、ギルガルドのシャドーボールとガルーラの捨身タックルを意識した配分としたが、正直は言ってこれは最速にするのが正解であった。
元々最速を使っていたのだが、調整しているときに襷シャドーボールギルガルドに電磁波をばらまく前に1発でシャドーボールで倒され、襷持ちであるためソード状態なのにこっちのギルガルドで縛れていないという事態が起こり、その盤面ができないようにD振りを採用した。
しかし、蓋を開けてみれば中途半端にニャオニクスが場に残ってしまい、うまく退場してくれない試合が多かったことに加え、ガブリアスの上からサイコキネシスができないことがかなり響く試合がある程度存在していたため、上記の問題ギルガルドに優先的に電磁波を入れるなどして別方向から解決するべきであった。
このポケモンも、穏やか個体に関してはほぼぶっつけ本番であったため、その問題点に気づくまで遅かった所が今回の反省点の一つであった。
ガルーラ
実数値
通常 181-147-100-*-100-156
メガ 181-177-120-*-120-167
このパーティの切り札といっていいポジションのポケモンである。
まず配分からだが、特に捻りがなくAS振りとなっている。
今までの流れからなら計算を一通りやってから決めたのかとかそういう流れになるのだが、ガルーラに関してはそういうのを抜きしても火力は基本的に落とさない方がよいと思っている。
というのも、ガルーラというのはXYのポケモンの中でも物理打点の最高点として計算されることが非常に多く、ラティオスのメガネ流星群如くガルーラの恩返しが調整対象となることが多々あると思われる。
しかし逆を言うならば、そういうガルーラを調整対象としたポケモンは少しでも削られれば、ガルーラの圏内に入ることが非常に多く、中途半端にガルーラの打点を削ってしまうとその状態で倒しきれなくなってしまう。
実際に自分は、似た立場にいた5世代のラティオスも上記の理由から基本すべてCS振りで使っており、無振り耐久時に一撃死のリスクが多々ある耐久ではない限りはこの考えを通して問題ないと思っている。
どちらかというと重要なのが技であり、まずこのポケモンを語る上では猫騙しと守るどちらを選んだか、そして選んだ理由を説明することはほぼ必須事項であると思っている。
このパーティの場合は守るを採用したのだが、理由はこの構築のガルーラは隙だらけになった盤面の上を動くポケモンであり、自分で何を隣を動かすための行動はとらないためである。
文字に起こせば当たり前にもほどがある理由だが、ガルーラが猫だましをするということはものすごくパワーがあるポケモンが威40の技で1ターンを使ってしまい、守るをきった採用であるのならば自分を守ることもできないとある。
上記のリスクを負っていることを考えると、特に理由がなければ採用されるべき技は守るであると自分は思っている。
また、電磁波をばらまく構築なので、不意打ちではなく噛み砕くでもいいのではないかという考えも出てきそうなものだが、このパーティは不意打ちを採用している。
その理由としては麻痺したファイアローを行動させずに倒すことである。
このパーティは、先に個体数が減ってしまうことが多いため、他のポケモンも削られた後だと麻痺させたはずのファイアローに支配されてしまうというリスクがあるため、ファイアローに対しては特に慎重に動かなくてはならない。
行動させずに倒せる要素があるのならば、可能な限りその選択は欲しく、ガルーラの不意打ちはそれを実現できるため、こちらの採用となった。見た目だけならとにかく丸く収まっているポケモンだが、何故この技を採用したのかという点に関しては慎重に吟味しなければならないと思っている。
ギルガルド
実数値
盾 167-63-170-70-171-123
剣 167-153-70-170-171-123
火力
聖なる剣で172-121キリキザン1発
特殊耐久
194珠サザンドラの悪の波動耐え
素早さ
122キリキザン∔1
電磁波をばらまくポケモンの隣でひたすらまもみが残飯するクレセグロス時代のサンダーが行っていた仕事を今回はギルガルドに任せた。
まもみが残飯ギルガルド自体はギルガルドの中でも最もメジャーな型ではあるが、このギルガルドの特徴は最速で運用している点である。
最速にした目的というのがざっくりとした理由から書いていくならばギルガルド自身の事故を減らすという点である。
ギルガルドは防御する際、守るではなくキングシールドを使うため、ニャオニクスが隣で何かしている間に守るをしている際も鬼火や電磁派等の状態異常が通ってしまう。
特に、そのリスクがある相手というのがロトムである。
本当は123でロトムを抜かせるという考えは結構危ないのだが、傾向的にカロスダブルのロトムは123より遅い個体が非常に多く、その際に上から身代わりが張れると鬼火も電磁波を通さない為大きなアドバンテージを得ることができる。
勿論目的はこれだけはなく、ギルガルドでギルガルドに勝つことも意識しており、身代わりを張った後相手のギルガルドがソード状態を維持すれば原則こちらが先をとれるため、そのまま縛ることができる。
これにより、ギルガルドと遭遇したら立ち回りが面倒になってしまうガルーラやギャラドスの負担を下げることができる。
ただし、これも同じ発想の最速ギルガルドが流行らないことが前提となっており、今回はまだいないと踏んだのだが、実際は襷ギルガルドという形で、思っていたより多数いたらしく、一度だけ同速勝負に負けた試合もあった。
最後の理由としてはやや後付的にはなるのだが、キリキザンの迅速処理が挙げられる。
ニャオニクスとギルガルドの並びだとキリキザンがどちらも自由に倒しに行ける並びであるため、非常に立ち回りがめんどくさいことになってしまう。
最速のギルガルドだと、意地っ張りのキリキザンに先制で聖なる剣を使うことができ、実は臆病無振りでぴったりH振りキリキザンを1発にすることができる。
襷ギルガルドは一点読みで不意打ちされる動きもリスクとして上がってくるが、こちらがまもみが残飯の運用なのでキリキザンの上から身代わりを張り続けて安全になるまで待つこともできる。
自分以外にも最速ギルガルドが多いという誤算はあったものの、最速であるメリットを生かせた試合は多く、よく活躍してくれたポケモンであった。
ギャラドス
実数値 185-160-102-*-121-146
火力
1段階アップ滝登りで181-120ガルーラ2発
物理耐久
182ガブリアスの75%岩雪崩2発耐え
1段階下降133ファイアローの珠ブレイブバード2発耐え
ガルーラの後から出てきて、威嚇でガルーラの耐久を底上げした上で、竜の舞から第2の切り札となりガルーラが触りにくいガブリアスを攻撃していくポケモンである。
今まではこの手のパーティを使うと、ギャラドスはスカーフで運用することが多かったが、このパーティではスカーフ出したい機会は多いのに単体のパワー不足が目立つということが多く、龍の舞で切り札としての運用となった。
最初は無理にガブリアスを一撃に倒す必要もないのではないかと感じ、氷のキバではなく水タイプを攻撃できる恩返し採用だったが、恩返しも特別使う機会が多くなく、氷のキバの方が打つ回数自体は多かったため、氷のキバの方を採用した。
配分に関しては、ファイアローに対して縛られるラインを可能な限り減らすための処置であり、ガルーラに対して竜舞後に打ち漏らしが起こらない最低限の火力を確保した上で、ファイアローに後出し後珠ブレイブバード2発耐えるように耐久を振った。
持ち物は鬼火をはじめとした状態以上の対策、およびガルーラドーブルに対してニャオニクスギャラドスからスタートすると決めているためラムを採用した。カロスダブルのポケモンの中でも丸く収まった性能でありながら切札運用もできたため、非常に使いやすいポケモンであった。
サザンドラ
実数値 169-*-111-175-111-165
火力
竜の波動で171-100ボーマンダをダメージ乱数幅87%以上で2発
特殊耐久
162ボーマンダの竜の波動耐え
このポケモン最大の目的は相手のライボルトの牽制と処理である。
電磁波をばらまくコンセプトである以上、避雷針持ちのライボルトの前でギルガルドニャオニクスを並べ続けてもメガシンカ前状態を維持されながらこちらが不利になることが目に見えている。
そこで、対面及びボルトチェンジで逃げた後の後出し両方を行った上で、スカーフで上をとれるスカーフサザンドラを採用した。
元々自分はスカーフサザンドラの採用が多いが、ほとんどの理由はライボルトに対してテンポアドバンテージをとられないようにすることが第一目的であり、これを安定して行えるポケモンは他になかなか見つかっていない所である。
配分はほぼCSだが、竜の波動で拘ったボーマンダに対してより強気で動けるように少しだけDに寄せている。
ただしこの構築の第一目的は、敵のライボルトを牽制することなので、そこに特化をするなら控えめにしてもよかったのかもしれない。
技に関しては特別捻りを入れていない技4つを選定。
流星群はライボルトを大幅に削るという仕事があるため今まで以上に外すことができず、悪の波動もガルーラが殴りにくいギルガルドを殴れることや自分がサザンドラが拘る上で一番強いのがこの技だと思っているため採用。
火炎放射も単体でクチートを殴れないのは問題だし、ニャオニクスが大体モロバレルをサイキネで半分削れるためもう半分をサザンドラで削れる可能性を残すために採用。
ラス1枠が少し考える所だが、このパーティは特別マリルリが重い構築ではない為破壊光線の必要性も薄く、少し削れたガブリアスに安定して打てる竜の波動を採用した。
しかし、パーティ全体でリザードンが少し辛くなっているため、岩技の採用を考慮してもよかったのかもしれない。
また、サザンドラ自身に関しても、選出した場合ギャラドスかギルガルドのどちらかを切らなければならず、このパーティとしては相手のライボルトにメガシンカをさせればニャオニクスは動くことができるし、削ることさえできれば例えこちらが負けてもガルーラの不意打ちで縛ること自体はできるため、このパーティに限ってはライボルト意識であっても控えめスカーフボーマンダを採用することも考えてよかったのかもしれない。
ユキノオー
実数値
通常 195-100-132-115-106-87
メガ 195-136-165-155-126-57
火力
エナジーボールで153-102マリルリ1発 ※204-102マリルリが太鼓使ってオボン発動した後
物理耐久
133ファイアローの鉢巻ブレイブバード耐え
特殊耐久
149オンバーンの火炎放射耐え
このパーティ最後の枠は、概要でも書いた通り基本選出では苦戦しやすいサンダーに対抗する枠としての採用となったユキノオーである。
6枠目に入ってきたポケモンだが、選出時はガルーラと入れ替わる形で選出されるため、ある意味では1匹目に入ったきたポケモンと同等のポジションにいるとも言える。
ユキノオーという種族自体の特徴は概要で触れたため、ここでは個体レベルでの解説がメインとなるが、今回試使用したユキノオーは物理耐久を非常に高くしている。
目的は、耐久ラインを見ての通りファイアローの前で動けるようにするためであり、特にユキノオーの場合は飛行弱点であるためここに関して何も調整しなければ麻痺をばらまいた意味もなくファイアローの前で動けなくなるリスクが生じてしまう。
このことから、この物理耐久は振る価値が十分にあると感じ、以上の数値設定となった。
麻痺したファイアローの前で強気に動けるのは勿論のこと、メガバンギラスの岩雪崩で半分減らなかったり、A150程度に抑えたメガクチートのアイアンヘッドを耐えることができたりなど、化物レベルの物理耐久が生きる試合がとても多く、この数値設定は大正解だったと思っている。
打点にほぼ振っていないが、これでも控えめ全振りユキノオークラスの火力はあり、Cと同時に跳ね上がったAも含めて吹雪∔氷の礫∔霰ダメージでH振りサンダーぐらいなら倒しきる打点を持っている。
Sは本当はスカーフ100族を抜かせる63まで上げたかったが、物理耐久の兼ね合いで無理だった関係で最遅ギルガルド-1且S実数150のスカーフまで麻痺で対応できるS実数57まで上げた。
だたし、S実数57は麻痺したS実数152のスカーフと同ラインであり、Cを限界まで削ってあげられる60ぐらいまでを見るのも選択肢ではないかと思う所ではある。