【best32】PJNO使用構築 ジェットトリルバンギラス

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皆さんこんばんは。

6月の27~28日に非公式の全国大会であるPJNOの方に参加させていただきまして、今回day2まで進みベスト32にまで残ることができました。

非公式とは言え事実上の初全国大会で最初からday2まで進めたのはこれまでと比べると本当に大躍進です。

というわけで今回はPJNOで使用した構築の紹介となります。

 

1.概要

バンギラスを中心としてトリックルーム及びダイジェットの両方でサポートをしていく構築です。
INCFebで使用した相互サポートダイマックスと同じようにダイマックスの選択肢が非常に広くて且ダイジェット+トリルという組み合わせという意味でも共通していますね。
あちらはポケモンの平均速度がとても速くて且、初手のダイマックスにかなり特化していましたが、こちらは全体的に低速ではあるものの、それと引き換えにダイマックスのタイミングまでかなり自由になっています。
6月の隠れ特性持ちのガラル御三家およびヨロイ島の教え技などの新規要素に大して強いメタ要素を持った構築であり、行ってしまえばメタビート構築と呼ぶのに相応しいでしょうか。

 

1-1.目まぐるしい環境変化とバンギラスの関係
剣盾環境はシリーズという概念が存在して数か月に1回シリーズが変わるたびに使用可能ポケモンが追加されていくという仕組みな為、環境が目まぐるしく変わっていきます。
そういうわけで短期間でポケモンの評価が簡単に上下するわけなのですが、シリーズの変更による追加要素は基本的にバンギラスにとって都合の良いものがとても多かったです。
これまでのシリーズで例えるならシリーズ2で追加されたキョダイリザードンとキョダイカビゴンはどちらもバンギラスにとって戦いやすい相手でしたし、恐らく6月分の追加に匹敵する変化を与えたシリーズ3の追加要素も、キョダイラプラスフシギバナガオガエン、後は微不利程度のアシレーヌと基本的にバンギラスにとっては特に都合が悪くはない相手でした。
6月に突如解禁されたリベロエースバーンとグラスフィールドゴリランダーは明確にバンギラスにとって不利な追加でしたが、ヨロイ島で追加された教え技のうち特にパワフルなワイドフォースはバンギラスにとって無効で且イエッサン込の2匹のエスパーを構築に投入することが増えたことからバンギラスにとって都合の良い追加と言えました(教え技トータルだと天敵のゴリランダーがグラススライダーを得たのでトントンではありますが)。
以上から鎧教え技込みのシリーズ4はゴリランダーとエースバーンをなんとかできるバンギラス入りの構築を作れば強いと言えて、エースバーンが明確に苦手としているトリルを仕組みに取り込めばバンギラスはエースバーンの前で動きやすく、ゴリランダーはダイジェットという草タイプにとって最大の天敵を仕組みとして用意してあげることで対抗することができるわけです。

 

1-2.トリル起動役について
この構築ではトリル起動役に最もメジャーであるサマヨールではなく、現環境で見ることはないランクルスが採用されています。
今回この起動役に「鋼が弱点ではないエスパータイプ」を要求しました。
まずエスパータイプを起動役として採用したい理由ですが、第一にバンギラスサマヨールではローブシンを始めとした屈強な格闘タイプを流す難易度がとても高いという点が挙げられます。
確かにサマヨールは格闘から打点を受けませんし地ならしでバンギラスとコンボもできますが、結局サマヨール自体が格闘を迅速処理することができませんし、Aが2段階上がったバンギラスでもローブシンを倒せないことが多々あるので結局守るやサイドチェンジ択を何度も当て続けないといけなくなります。
特に今現在ローブシンラプラス入りの構築に採用されることが多く、場持ちの良いラプラスを捌きながらトゲキッスのHPをキープする難易度も高いので、トゲキッス以外にもう1匹明確にローブシンに強い枠が欲しいという話にもつながります。
そして対エースバーンという観点においてもやはりバンギラスに対してエースバーンはダイマして格闘技を打つことでバンギ側からの致命傷を避けることでき、ローブシンと似たような現象が起こるので、ここでもエスパータイプが欲しくなります。
しかしそれならばブリムオンでいいのではないかという話になりますが、ここで引っかかるのがトリルパターンで一緒に出すバンギラストゲキッスは鋼が一貫しているという問題です。
元々トリル起動のマスト対象としているエースバーンはダイスチルを打ってくる可能性もあり、イエッサンみたいなポケモンも採用していない為、単体である程度耐えて起動してもらう必要があります。

つまりバンギラスと併用する以上ブリムオンにはリリバが欲しくなるのですが、トゲキッス側もダイマしない時の運用時やダイマしてエースバーンのジェット→スチルを耐えるために結局リリバが必要だったので、鋼弱点ではないという条件も追加されました。
以上から、実質的にエスパー単色から探すことになり、ランクルスゴチルゼル(勝気)、ムシャーナが候補に上がりましたが、単純な数値が高い、気合玉で悪タイプにも圧がかかる、防塵及びマジックガードでバンギの砂定数が入らず安定しているという3点でランクルスを採用することになりました。

 

1-3.対ワイドフォース性能
最初の概要でこの構築は新要素に対するメタ性能を意識していると書きましたが、その中で特に強く意識してるのが対ワイドフォースです。
戦術としてのパワーが教え技の中で一番高いのもありますが、ランクバトルで環境を調査してた時に上位順位帯またはPJNO出場が確定している人たちがエースバーン+ゴリランダーのような前のめりな構築よりイエッサンを採用したワイドフォース系の構築を好んでいる傾向があった為、PJNO向けの構築としてはこちらを特に厚くした方が正解ではないかと考えました。
この構築はバンギラスガオガエンとワイドフォースが入らない悪2枚構成になっているだけに留まらず、イエッサン抜きにもかからわずランクルスにワイドフォースを採用している為、ワイドフォース系の構築に大変高い耐性を持っています。
つまりは相手がワイドフォースの戦術をとろうとするとワイドフォースが全然通らないどころか、逆にワイドフォースで攻め込まれるという現象が起こり調整中も少なくとも♀のイエッサンに負けることはほぼありませんでした。
ただし♂のイエッサンに関しては封印でランクルスの主力攻撃ごと止められるので、トゲキッスで攻め込むことを意識する必要があります。

 

 

2.個別解説

 

バンギラス
207-195-131-*-124-86
火力
130ダイロック+砂ダメで192-161トゲキッスが落ちる
130ダイロックで177-161コータス1発
A1.130ダイアークで147-200輝石サマヨール81%で1発
A1.馬鹿力で414-131バンギラス81%で1発
物理耐久
ダイマックス込156ウオノラゴンの頑丈顎170エラ噛み耐え
特殊耐久
172水ロトムの帯140ダイストリーム94%で耐え
172水ロトムの珠140ダイストリーム56%で耐え
178ニンフィアの75%ハイパーボイス98%で2発耐え
素早さ
ランク+1で実数129(最速65族+1)
ランク+2で実数172(最速100族抜ける)
ランク-1で実数57(最遅60族-1)

 

構築の軸ですね。
このバンギラスが最も着眼する点は素早さであり、簡潔に言うとダイジェットによるS上昇とトリックルーム下での動きやすさ両方を考慮した速度になっています。
ますダイジェットにおける速度ですが、ランクを一つ上げることでいわゆる最速60族付近を安全に抜かすことができます。またこの付近はトゲキッスロトムがレースしてる素早さでもあるので過剰に振っているロトムでなければダイジェット1回で大体先制が取れます。そしてランクを二つ上げると100族・・つまりはリザードンを抜かせる程度まで上がるので中速以上のポケモンがここで大体抜かせるようになります。
後述するトゲキッスがこのバンギラスのちょうど1.5倍の素早さに設定されていて、バンギラスがn回ジェットを乗せて抜かせる回数+1回分をトゲキッスが抜かせるようになる運用イメージになります。
トリルという観点でいくとある程度Sを振ってる関係で70族付近からが安定して抜かせるラインとなっているので低速60族が密集していない及び危険度が高い60族がいなければトリルを仕掛けることができます。
今回は能動的な地ならしがないので相手から巻き込まれた場合のみとなりますが、実数86はランク-1で57・・つまりは最遅60族-1となりトリルと加速手段を両立している構築ならこの実数86は理想的な数字だと思っています。
残りのステータスは剣盾のバンギラスは可能な限り攻撃が欲しいポケモンなので振れるだけ振りたいところですが、ロトムの前で動かせる可能性を上げる必要もあった為、本当に必要な攻撃を捻出して振れるだけDに振りました。
技は岩雪崩と鬱憤晴らしはバンギラス自体の採用理由と一致するので特に語ることがないですが、馬鹿力の枠は目的に合わせて採用を考える必要があるので書く必要がありますね。
挑発やダイサンダーで欠伸回避できる雷パンチ、ダイアースでDを伸ばしてアシレーヌに居座りやすい10万馬力も考えましたが、この構築はバンギでバンギを殴る必要がとても多かったことや威嚇の下降分を無理やりダイナックルで修正する必要があるシチュエーションも多かったので馬鹿力を採用しました。
持ち物は基本的に周りのポケモンバンギラスを動かすために採用されている為無理なくパワーの高いアイテムである弱点保険を採用できました。
能動的に発動させる手段に乏しい構築である為高頻度で発動するわけでもないのですが、やはりこのアイテムの存在は相手の行動を大きく制限している点とBO3というルールの関係で持っていないことがばれると、以降の試合では躊躇なく動かれることもあると考えた為、発動しないにしても重要な働きとしたアイテムだと思っています。

 

ランクルス
215-*-96-181-119-31
火力
気合玉で185-86ドリュウズ1発
気合玉で202-156ガオガエン2発
95ダイナックルで181-137ナットレイ2発
物理耐久
168エースバーンの珠140ダイバーン耐え
194ゴリランダーのGFウッドハンマー耐え
177ギャラドスの珠130ダイジェット耐え
187ドリュウズの珠130ダイスチル81%で耐え
特殊耐久
195アシレーヌの珠ハイドロカノン耐え
150コータスの75%晴れ眼鏡噴火耐え


この構築のバンギラスを支えるコンセプトの片方であるトリックルームを担当するポケモンで1-2で書いたことがそのまま採用理由となりますね。
サマヨールと違ってトリックルームをした後即座に殴れるので圧力をかけられるターンが長いのも大きな魅力です。
ステータス設定は一番重視したのが物理耐久でエースバーンの前でトリックルームをしてもらいたい以上エースバーンから何食らっても一撃で落ちない必要がありました。
威嚇を絡めることもできるのでギガインパクトまで考慮する必要はないと思いましたが、ある程度の採用率がある火炎ボールまでは威嚇関係なく動けるようにしたかったのでエースバーンの140ダイバーンまで耐えるように振りました。
ほぼ同じラインにゴリランダーのGFウッドハンマーギャラドスの130珠ダイジェットもあるので他に必要な物理耐久も一緒についてきた感じになりましたね。
Cはトリル中の行動パフォーマンスや振り切り部分に素のワイドフォースでローブシン1発ラインがあるのでできれば振り切りたかったのですが、水が一貫しやすい構築な関係でアシレーヌの攻撃は耐えるかどうかで対アシレーヌトリパへの動きやすさが全く違った為、最大打点である珠ハイドロカノンまで耐えるようにしました。
技に関しては1-3でワイドフォースのいいことだけを書いていますがこの技を採用するのにある程度のリスクは払っています。
やはり素の状態だとサイコキネシスとワイドフォースには明確な威力差があり、顕著なのがサイコキネシスローブシンは今回採用したCで倒せるのにワイドフォースはさっき書いた通り振り切りである必要があります。

しかしそれでもパワーがあって且遭遇率が高いというワイドフォースに強くするという点に変えられず、一応ダイマックスしてダイサイコすればフルパワーで打てるので能動的に活用することもできます。
気合玉に関しては技の仕組みの関係で明確に抵抗感を感じる人もいるかもしれませんが、素で打つ場合は即座に破壊力を出さず外してもすぐに負けに直結しないガオガエンだったりダイマックスしてダイナックルとして運用することがあるので見た目ほど高リスクな行動ばかりにはなりません。
特にダイナックルとして運用しているときはバンギのAを上げることができますし、ランクルスエスパー+格闘にバンギの岩の攻撃範囲を組み合わせるとエースバーンが何タイプになってもほぼ弱点が付ける組み合わせにもなるのでやはりエスパータイプが格闘タイプの技が打てるという事実はとても大きいです。
自己再生はエースバーンの不意打ちを回避したりローブシンを倒しきるまで生き残ってほしいという点で重宝するのですが、それ以外だとランクルスにヘイトがたまりやすくて攻撃されやすい関係で再生するより殴り切った方が逆に身の安全を守れるという事態も起こったので変更もありだと思っています。

特に現状はトゲキッスが欠伸連打してるとすぐにトリックルームがうてないという事態にもなっているのでダイサンダーで即時に眠りを回避できる雷の採用もありだと思っています。
持ち物はエースバーンの前でトリルしたいという思想からダイアークを半減できるナモを採用しています。ここも特性マジガにして火炎玉とか持たせられると欠伸回避とかトリックで欠伸カビゴンを簡単に処理したりできるのでうまく組み込めると強いですが今回は時間もなかったですし組み込みの難易度も高い気がします。
特性に関してはランクルスは持っている特性全てが強く大変悩ましい所です。
再生力はランクルスは一度出たら引くことがなくずっと居座り続けるので死に特性になりやすくて没になりましたが、マジガと防塵に関しては価値はほぼ同じです。
防塵はフシギバナの眠り粉を受け付けないという強み、マジックガードリザードンやセキタンザンのキョダイ技の定数を完全に寄せ付けず一緒に採用されているローブシンを安全に狩れる且宿り木も効かないので鉄壁プレスナットレイに圧倒的強さを持つという強さがあります(ただ今構築はランクルス抜きで対ナットレイは完結してるので無理になくてもいい)。
どっち使うかは完全に環境で決めるべきだと思っていて、PJNOだと普通の予選大会に比べてリザードンセキタンザンが少なく逆にフシギバナが多いと判断したので、今回は防塵を使いました。
もし参加する大会がINCだった場合、間違いなくマジックガードを使っています。

 

トゲキッス
191-*-116-158-136-129
火力
130ダイバーンで185-86ドリュウズを87%で1発
75%熱風で185-86ドリュウズ2発
物理耐久
187ドリュウズの130ダイロック耐え
リリバ込187ドリュウズの珠130ダイスチル耐え
特殊耐久
C-1.172ロトムの珠130ダイサンダー耐え
167フシギバナの珠ヘドロ爆弾92%で耐え
150ラプラスの130キョダイセンリツ75%で耐え
S
ランク+1で188エースバーン抜き
最速65族+1

 

バンギラスを支えるコンセプトのもう片方ダイジェットができるポケモンです。
といってもランクルスのトリルサポートも兼ねており、非ダイマ状態の耐久力も強く意識しています。
ダイマする場合エースバーンと殴り合うことを想定している関係でダイジェット1回でエースバーン抜けるところまで振っています。
耐久面は言ってしまえばHPに振ってるだけといえばそうなんですがトゲキッスってHP全振り付近に違和感なく指サポートトゲキッスとして使える必要耐久ラインがものすごく密集していてダイマダイマ両運用する場合はこのHP振りが基本になると思っています。
そして特性と技が従来のダイマ専用キッスとサポートキッスの中間点みたいな構成になっており、ダイマするのにマジカルシャインが不採用であるという部分がかなり特徴的だと思います。
ダイマキッスのダイフェアリー採用最大の意義は言ってしまえばダイマドラパルトに明確に有利な駒が欲しいという部分ですが、この構築はそもそも中心がドラパルトに強いバンギラスが軸なのでマジカルシャイン抜きのサポートキッスでもある程度対ドラパルトは成立します。
特に教え技が鬱憤晴らしが追加されたことで、噛み砕くではできなかった非ダイマ状態で指しながら鬱憤晴らしをドラパに打つことでダイスチルを持たないドラパが致命傷を負ってしまうというシチュエーションを作ることができ耐性も上がっています。
といってもこれはマジカルシャインが不要というのとは別の話で、なくても許容できる及び採用の優先順位が5番目になってしまっただけの話でありマジカルシャインがある方が対ドラパルトは絶対安定するので本当は時間をかけて守るや指がシャインでも問題ないのか検証したかったです。
ちなみに熱風は鉄壁プレスナットレイの詰めを任せていることやキッスが絡む選出はキッスバンギ及びキッスガエンみたいにドリュウズに圧力がかかりにくいパターンが多いのでそれを回避するために絶対必要でした。
特性は完全にダイマ前の性能重視であり、特にエアスラはバンギと一緒に出した時に蜷局ミロの展開を明確に遅らせたりトゲキッスカビゴンの欠伸をダメージを稼ぎながら止めたりできるのでゆっくりとしたゲームをしたい相手に対して大変有効です。また、熱風の火傷も2割なので単純に物理を腐らせやすい点、特にドリュウズ関しては弱点保険持ちが増えてるので保険踏んでも2割でなかったことにできる点も偉いです。
持ち物は1-2で鋼の一環を防ぐ話が出た以上キッスが鋼でワンパンされたくないのでリリバ採用です。一番の目的はエースバーンのスチルで沈まないことですが、ドリュに対して居座って熱風する動きが明確化してるのでそこでも活用します。

 

ガオガエン
201-136-135-*-124-87
物理耐久
A-1.177ギャラドスの珠130ダイストリーム耐え
A-1.168エースバーンの珠飛び膝蹴り耐え
特殊耐久
167フシギバナの珠130ダイアース82%で耐え
素早さ
上限89までで限界まで速く(60族同速勝負に極力勝利する且最遅ミミッキュ未満)


対ゴリランダーとエースバーンを素早さ制御ではなく威嚇という観点から解決を図るための採用です。
この2匹はポケモンパワーが高くて且バンギラスに強いとは言え動きが止まる要素も普通の物理を止める方法で止まるので、こういうわかりやすい威嚇は有効です。
特に対ゴリランダーは単純にタイプ面で有利とってるので特にわかりやすいですね。
といってもこの炎タイプの威嚇というはガオガエン以外にもウインディもいて、剣盾においてガエンとウインディの単純な強さはほぼ同じなのでどちらが適正か吟味する必要があります。
最初はトリルやジェット後神速で打ち漏らしを回避しやすいウインディを使っていましたが、ウインディは水に対して自分の身を守りながら弱体化をさせることが難しくアシレーヌに対しての立ち回り難易度が高いポケモンでした。それに対してガオガエンは捨て台詞で自分が引きながら弱体化を狙えるのでウインディにはできない弱体化と身を守る行為同時にできた部分がまずポイントになりました。
そして、単純にトリル中に環境を有効活用できる素早さで且サポートもできるという点でランクルスの動きに対してガエンがとてもかみ合っていたのでガオガエンの方を採用しました。
ステータス設定は捨て台詞を打ちたい対象がアシレーヌだったりラプラスだったりとガエンと同じ60族に密集しているので、必要な耐久力を捻出して振れるだけ素早さに振る方針にしました。
ただじ、トリル中のミミッキュの上はとりたいので上限は89としています。
物理耐久面が水が一貫するということでギャラドスはある程度意識しないといけないことを自覚している為、威嚇を入れて且雨が降ってないという理想的状況であれば鬼火または捨て台詞を入れに行けるステータスに設定しました。特殊耐久も晴れ系には出しに行くのでフシギバナの攻撃で倒れることは回避したくて素早さ優先で多少の乱数は切りましたがダイアースまで耐えるようになっています。
結果素早さは87となったわけですが、アシレーヌは基本的トリル運用で最遅または振っていても耐久優先でガエンほど余裕を持って振れないことが多いのでこれでも足りると判断しました。
自分のバンギラス+1なのでこのガエンの威嚇合戦で自分のバンギが相手のガエンが抜かせるかどうかが早期的にわかるのも偉いですね。
技は捨て台詞と猫騙しは説明の通り、フレドラは主力攻撃としての採用ですが鬼火の枠は嫉妬の炎の可能性について考えるべきだったんじゃないかと思っています。
採用目的はドラパルトバンギラスに対して腐らない、ギャラドスに対する大幅な弱体化等フレドラで干渉できないポケモンを技1枠で全て解決しようとした結果なのですが、後から詳しく書く通りこの構築かなり命中不安技が密集しています。
嫉妬の炎も試しはしたのですが、その時はオバヒガエンみたいにフレアドライブと枠を争う技だと思っていました。
そのため、フレアドライブ抜きの嫉妬の炎挑発という構成になっておりあまりの嫉妬の炎の火力の低さからすぐ不採用を決めてしました。
特に調整段階ではギャラに対してダイジェットだけではなく自信過剰でも反応することを失念していて、ダイストリーム打たれたら回避されるという思い込みから鬼火の採用から揺らがない状態でした。
ただ結果的に鬼火は鬼火で嫉妬の炎では実現できなかった欠伸カビに早期的に鬼火を入れて砂定数で削ったり放置しやすくするとい動きを実現したので要検証なのかなと思っています。

 

ロトム
154-*-127-155-127-126
火力
ハイドロポンプで207-121砂バンギラス2発
物理耐久
172ドラパルトの珠130ダイホロウ耐え
177ギャラドスパワーウィップ耐え
168エースバーンの一致珠飛び膝蹴り耐え
特殊耐久
172ロトムの珠130ダイサンダー耐え
206ブリムオンの75%珠PSワイドフォース63%で耐え
素早さ
ランク+1で188エースバーン抜き

 

言ってしまえば対水、特にミロカロスアシレーヌラプラスを一番分かりやすく解決してくれるポケモンとしての採用です。
構成もよくある守る悪だくみのオボン持ちで、これが一番水タイプに強いロトムだと思っています。
特に蜷局ミロに対して汎用性を落とさずに解決してくれて且構築内で一貫が激しい鋼に対して1/4抵抗をとっているのでバンギラスと何から何まで相性がいいです。
数値設定はトゲキッスと一緒にダイジェットするパターンが多いのでロトムもランク+1でエースバーンを抜かせる設定値にしています。
耐久もロトムとして違和感がない耐久力を前回のダイマ前提ロトムよりも若干余裕を持ったラインで実現して残り振れるだけCに振っています。
ただ悪巧みなしで動くときCは172きっちり欲しいので本当は少し足りていないです。
といってもこの枠はエースバーンとセットで本当に悩んだ枠であり、詳しくはエースバーンの項で説明するとします。

 

エースバーン
159-184-101-*-96-162
火力
珠ダストシュートで374-95アシレーヌ50%で1発(アシレーヌの珠反動込みで75%)
珠ダイナックルで414-131バンギラス乱数68%で1発
物理耐久
ダイマックス込187ドリュウズの130ダイアース94%で耐え
素早さ
161ウインディ抜き


構築全体がとても鈍足なので、トリルが切れた後やダイジェットする前に完全に制圧された状態を作らないために1匹だけある程度速いポケモンが欲しい故の採用です。
できることならば耐性込みで水に強いことが理想であり言ってしまえばエースバーンみたいな種族値をした草タイプをロトムとセットで運用したかったのですが、残念ながらシリーズ4のプールにそういうポケモンが存在しなかったので実現できませんでした。
バンギキッスランクルスガエンまでは完全に固まったのでロトムを含むこの2スロはインテレオン+ゴリランダー、ロトム+ゴリランダー(速いの条件はスライダーで満たす)、ロトムアイアント(水タイプに大打点+ダイワームで弱体化を狙える)等様々考えてすごいところまで来ると不意打ちができるアップリューまで候補に上がりましたが、結局どこまで考えても速いという条件を満たしたポケモンは不安定なものを除くとドラパルトへの干渉力が低く、それを実現してるのがリベロ不意打ちができるエースバーンのみでした。
従って、エースバーンの代替は存在しないという結論になりロトム+エースバーンの形に落ち着きました。
エースバーンの性能に関しては一応ダイジェットする余地は残していますがとにかくダイマしない時の性能を重視しており、言ってしまえばこの構築のエースバーンは全くダイマしないガオガエンを除いて一番ダイマ率が低いです。
数値設定も意地っ張りでAを限界まで伸ばしておりこの設定値でダストシュートするとなんとダイマックスしたアシレーヌを中乱数で突破できます。
これにより対アシレーヌを耐性ではなく無理やり突破するという形でも実現できるわけですね。
火力を徹底して伸ばすという考えはドラパルトへの不意打ち打点も意識しており無振りドラパルトに2/3程入るのでキッスのダイジェットやバンギの雪崩である程度削れば不意打ち圏内に入り一方的にドラパに制圧されることを防いでくれます。
素早さはウインディまで抜かせるようにして残りを耐久で帳尻合わせるとドリュウズのダイアースをダイマした時最大乱数切りで耐えるようになったのでそこに合わせました。
ただどちらかというと耐久面で重要なのが単純に何かを耐えるということよりHPの定数比率でありこのポケモン一番HPが削れる要素が珠反動と砂反動による定数比率なので、定数面で強い159に設定しました。

 

 

3.課題点

 

1.技の命中率
この構築は恐らく自分が作った構築の中でもトップクラスの技の命中率が悪いです。
ランクルスの気合玉は個別で書いた通り許容できる範疇なのですが、エースバーンのダストシュートとガオガエンの鬼火がとにかくクリティカルです。
エースバーンのダストシュートは流石に代替不可能なので勝負すると決めたのですが、ガエンの鬼火に関しては嫉妬の炎の代替案があったにもかからわず気づかなかったです。
今回本当に短期間で詰めた構築なのでそこまで詰めてられなかったとBO3という性質を含めてちょっと許容した一面もありますが、エースバーンのダストシュートが本番で悪さして特に決勝T1回戦目で初手でダイマしたキッスに狙い打ったダストシュートを外して負け確定に近くなってしまうという事実もあったので、今後の構築はこういうパターンは避けたいですね。

 

2.対珠水ロトム性能
元々見た目の対水がきついと評されやすい構築なのですが、トゲキッスごと一撃で貫通してくる珠ロトムがひたすらにきつかったです。
こっちのロトムの方が速ければよかったのですが、PJNOで遭遇した分はロトムどころか129のキッスですら抜かせなくてひたすらきついゲームを要求されていました。
特に教え技解禁後露骨に水ロトムが減ってランクマッチでそこまで検証できなかったのが痛手でした。
元々この構築はバンギラスは水に強いポケモンだと言い張って使っている面もあったのである程度水に緩い点を許容していたのですが、それならそれでバンギラスの特殊耐久を
もう少し見直してもよかったのかもしれません。
後はやはり時間があればゴリランダーとかをいれて明確にロトムに強いポケモンでどこまで流せるかの検証もしたかったですね。

 

 

4.最後に

今回はヨロイ島解禁から1週間ちょっとで教え技解禁ルールでやるということでとにかく時間がなかったです。

元々自分は環境の序盤で短期間でそのタイミングで強いものを作る技術が大変低く、現に8世代でも一月ほど調査期間を設けてそれから自分の構築を作っていたので、その点からすれば今回は短期間でday2まで進める構築が作れたのはよくやった方だと思います。

実際構築をこの段階でまとめた時も、今回はこれでダメだったら知らないし後悔もしないという割り切りといえばそうなんですけどそういう気持ちになっていました(ガエンの嫉妬の炎だけはちょっと後悔しましたが)。

そして今まで全国大会すら行ったことのないやつが非公式とは言え全国大会しかもday2まで進んだということで本当に過去に比べて成績が良くなったのですが、まだ足りないと思うのが本音です。

確かに進みましたが結局決勝T1落ちですし予選の成績も4-3とギリギリだったので本当は5-2以上ナチュラルに維持して抜ける必要が今後は出てくると思います。

来月には公式の全国大会がありしかもこれもまた環境が激変するのに準備期間が一月と短いので、うまく対応して来月もっと良い成績を出したいですね。