JCS予選2回目使用構築 瞑想ライコランド

 

今回は前回のレギュレーションF考察より、何を持ち込んだのかという構築記事です。

2回目のJCSで23-5の成績で予選を抜けて無事JCS予選抜けとなりました。

今回の構築は結果的には一部の技を除いてほぼ流行として存在するグッドスタッフの見た目及び技構成をしていて久しぶりに変な誤魔化しゼロの真っ向勝負となりました。

 

 

1.概要

瞑想タケルライコ軸を軸にした構築です。

瞑想タケルライコは前回の考察記事でSランクに定義したポケモンであり、このSランク帯の中でも瞑想タケルライコは最強のポケモンだと思っています。

ただ、無効タイプが存在する竜の波動+不意打ち系の先制攻撃という組み合わせはフェアリータイプが攻撃しないという手法を用いることでタケルライコが干渉できない状況を作ること自体は可能です。

そこを改善するために、タケルライコとは別にライコに対して高い補完性能を持つ化身ランドロスと組み合わせたダブルエースの構成となっています。

 

1-1.タケルライコの対応範囲

レギュレーションFは様々な構築が存在する環境であるため、軸であるポケモンは高い対応力を持つ必要があることを考察記事で話をしました。

では、瞑想ライコはアーキタイプに対してどのような相性有利不利をとっているでしょうか。本当にざっくりした表を下記に用意しました。

タケルライコ+ガオガエン+ゴリランダーの組み合わせ単位を基本としてどこまで対応できるのかを記載したものとなります。

※かなり雑に作った表なので、アーキタイプの分類方法が構築単位と個別で混在していたり雑となっていますがそこはあまり気にしないようにしていただけると助かります。

瞑想タケルライコは環境中に対応できるアーキタイプがかなり広いです。
〇で定義している相手の大きな特徴が追い風トルネロストリックルーム系統両方に対して高い耐性を持っている点で、高い耐久力と取り巻きの猫騙しを組み合わせることで時間制限付きの素早さ制御ギミックから強気で逃げることができます。
ここでのポイントは特殊に寄ったコータストルネロスだけではなく物理火力の最高クラスであるはずの原種ガチグマとも戦えることです。

というのもタケルライコはガチグマの根性空元気耐えを現実的に火力を残した上で実現できるので、ガチグマが着地する前にCを一段階以上上げれば隣でゴリラとガエンを回すことで手助けもケアしながらガチグマにワンパンされない状態で打ち合いができます。
ガチグマの根性空元気耐えは本来HB特化モロバレルクラスの耐久力でやっと実現できる耐久指数である為、これを火力を維持した上で行うのは並大抵のポケモンではできず、タケルライコはその観点でもかなり選ばれたポケモンであると言えます。
しかも瞑想ライコはチョッキライコと比べても回復手段が潤沢であることから、ガチグマと打ち合う前に入った少量のダメージも回復してから打ち合いができるので、実際に対面する前にHPが削れてガチグマと戦えなくなる状況も容易にケアすることができます。
△に定義した対面でポイントとなるのが化身ランドロスを☓ではなく△で定義しているところです。

勿論ランドロスはライコに対して十分に有利と言えるポケモンで対策ポケモンとして運用すること自体は間違いないですが、最終的にランドロスが瞑想ライコを倒しきれるかという話になると結構現実的にライコで返り討ちにすることができます。
ライコ側が猫騙しを駆使して一度でも瞑想を成功すれば基本的にランドロスにワンパンされずにフェアリーテラスを切れば不一致のヘドロ爆弾に対してキルラインをかなり遠くすることができます。
勿論ランドロス側が毒テラスタルを切ることでライコ側がテラス前だろうがテラス後だろうが同じダメージを入れる状況を作れますが、地面の捨てる場合は迅雷が通るようになるため、ゴリランダーのグラススライダーとライコの迅雷をランドに集中することでテラスしなければ倒されずテラスしたら迅雷で突破できるという八方塞がりな状況を作ることも可能です。

とにかく1回目の瞑想が通るかどうかをめぐる対面となりますが、ランドロスが0瞑想ライコに弱点を直撃させるには猫騙しとテラス択両方を突破しなければならないので大体はライコ側が瞑想を遂行できてランドロスが負ける可能性がある盤面を高い再現性でつくることができます。


1-2.ライコを補完する最強の毒タイプ化身ランドロス

1-1でライコと化身ランドロスの対面の話を長々と行いましたが、化身ランドロスは瞑想ライコが戦いづらい相手に高い解決能力を持ちます。
1-1で挙げた表の△以下の相性を持つ相手の大多数に対して化身ランドロスが戦いやすいというのが結論の話にはなるのですが、個別の対面との相性要素を抜きにした根幹の話としてタケルライコはその性質上相手のフェアリーテラスをとても誘発します。

なので、このようなフェアリーテラスを強く誘発するポケモンを採用している際は返し手として毒打点か鋼打点を構築に用意したいのですが、毒タイプは打点として考えた時全体的に種族値の低い関係で遂行速度が遅いことが多いです。

鋼タイプには高スペックのポケモンが多いのですが、鋼タイプは地震の一貫が起きやすいポケモンが多く、ゴリラと頻繁に併用することからも炎タイプの打ち合いに弱いポケモンやガエンとの併用による格闘の一貫、特にそれによりライコの隣がウーラオスに制圧されやすくなる場合も考えられます。

そこで、弱点関係がこれらとの噛み合いもよく、力づく*珠の1.3*1.3=1.69で実質タイプ一致ヘドロ爆弾を使えるランドロスはとても噛み合いが良いです。
勿論チョッキを持った鋼タイプに対してライコの遂行が遅いことに対してもしっかりカバーしています。


1-3.アンコールに対する察知

ここまでの高スペックを持つ瞑想タケルライコですが、当然ここまで高いスペックを持っているならばマークも厚く、バークアウトを始めとした様々な形で自慢のライコ対策が飛んできます。
その中でも、アンコールは挑発と異なりライコの型を瞑想と判別してから後出しじゃんけんで対応できる手段である上にライコの行動を強く縛るため、厄介なライコ対策の一つです。
現環境で基本スペックが高くてアンコールができるポケモンとしてオーガポンが挙げられるのですが、オーガポン+ガオガエンみたいに明らかにライコへの遂行が遅い並びをしてきた相手に対してはオーガポンのアンコールを警戒する必要があります。


2.個別解説

タケルライコ

TODに関する仕様を誤って認識していたのでTODに関する記載は消しました

*ステータス
227-*-127-177-110-113

*調整

火力
迅雷で175-81水ウーラオス15/16で1発
C1.竜の波動で221-121モロバレルが81%で2発

物理耐久
211ガチグマの根性空元気を14/16で耐え
189パオジアンの災いの剣氷柱落としを15/16で耐え

特殊耐久
D1で207タケルライコの流星群耐え
D1.残飯回復1回で194ブリジュラスの弱点ラスターカノンを74%で2発耐え

S
Sランク-1の168ランドロス抜き



*概要
構築の軸で個人的なレギュレーションF最強のポケモンです。
概要で書いたことがほとんど全てですが、あらゆる対面をライコのパワーで押し付けていきます。

*数値
物理耐久→素早さ、火力の順番で決定しています。
1-1で書いた通りライコはガチグマと戦えるほどの物理耐久を持つので、そこまで物理耐久を上げています。
素早さは凍える風との連携を意識しており、風1回でランドを抜かせると上から瞑想または竜波動で倒す選択肢ができてよりランドとの対面で勝てる流れを作りやすくなります。また、バークアウトを持つブリジュラスの上をとることも重要なので、85族付近に勝てる素早さはなるだけ用意しておきたいです。
火力は本当は178でD実数86パオジアンやD121バレルに対してC1竜の波動の乱数が動くことから本当はそこまで欲しかったのですが、他の要素の方が優先度が高かったため、余裕がありませんでした。

*技
瞑想ライコの基本セットともいえる4つです。
無効タイプがないフェアリーテラバーストの採用も稀にいますが、モロバレルを処理する速度が遅すぎるので不採用としました。
この構築は対モロバレルを考える上で1瞑想した後竜の波動で高い圧をバレルにかけて居座れる時間を短くすることが重要なのですが、テラバーストだとテラスを切らずに素で撃っても2瞑想で半分減らない程度なので、流石に遂行が遅すぎます。
対フェアリーへのリスク軽減のための迅雷を切り10万ボルトを採用する手もありますが、迅雷を切ったことがばれた瞬間に相手の水ウーラオスが躊躇なく動くことを確認したため不採用としました。
また、迅雷は展開が五分で余裕がある時はあまり使わないのですが、ダメージレース不利になり押され気味の時の被弾なしで相手を倒せる強力な捲り札でもあるのでそういう観点でも切れなかったです。

*道具
もはや採用理由については説明不要なコンセプトと一致する食べ残し採用です。
防塵ゴーグル瞑想ライコも稀にいますが、瞑想ライコは基本的に定数回復がないと体力がもたないので個人的には花粉団子モロバレルぐらいのポケモンを用意していない限りはなしだと思っています。
実際にゴリランダーに依存する回復方法でゴーグル運用していた際は、ゴーグルでバレルの胞子を避けても体力不足で負けること多々ありました。
もっというと程度盤面を作った後ならバレルに寝かされても起きるまで十分耐えることもできます。

*テラスタイプ
単タイプとして最も耐性に優れたフェアリーテラスです。
フェアリータイプは弱点が攻撃性能が低い鋼と毒しかないので、全てのタイプの中で最も高火力または全体攻撃を被弾しにくい高種族値の耐久ポケモンと相性抜群のテラスタイプです。
というか他の要素を抜きにしても一番大きいのがまず瞑想ライコミラーにおいてフェアリータイプ以外になると一方的に竜波動を打たれるため、対戦の土俵に立てないという事情もあります。


ランドロス

*ステータス
175-*-112-154-102-168

*調整

火力
大地の力で232-110タケルライコ1発
大地の力で175-81ウーラオスを10/16で1発
一致ヘドロ爆弾で207-91チョッキゴリランダーを11/16で1発

B
183エンテイ(ウインディ)の災いの剣一致鉢巻神速耐え
A-1.211ガチグマの根性空元気15/16で耐え
200ウーラオスのテラス暗黒強打13/16で耐え
200ウーラオスのテラス水流連打*3を等倍被弾で86%で耐え
194ゴリランダーのFウッドハンマーを12/16で耐え
A4.181テラキオンの75%岩雪崩を12/16で耐え
D
187ハバタクカミの眼鏡ムーンフォース耐え
195アシレーヌの75%潤いハイパーボイス耐え
207タケルライコの流星群を15/16で耐え

*概要
瞑想ライコにとって相性が五分以下になるアーキタイプとと戦うための第2のエースです。
ポケモンとしての概要は1-2に記載した内容がほぼ全てと言えます。

*数値
最速維持+最低限の耐久保証を得た上で残りを火力に回した配分です。

以前作ったスカーフ霊獣ランドロスの耐久設定をそのまま化身ランドロスに設定したイメージです。
オーガポンやゴリランダーに対するヘドロ爆弾のダメージを始めとしてC実数167近くないと本来は不足している要素も多いので、Cを削った耐久振りとCS振りは行動保証と打ち漏らしリスクのトレードオフ関係にありますが、タケルライコに対する大地の力の打点やゴリランダーもA振りベースのHPを少し削った数値なら高い乱数で突破できることから、耐久を優先して問題ないと判断しました。
本当はゴリランダーがいる関係でHPを177にした方がGFの関係で都合がよいのですが、同程度の耐久をHP177で得ようとするとCが152まで落ちてしまい、ただでさえトレードオフしてる火力と天秤にかけた所火力の方が優先度が高くなりました。

*技
身代わりを採用したランドロスの基本的な4つの技となります。
テンプレと化しているランドロスの身代わり採用の有用性について説明すると、化身ランドロスは考察記事で書いたようにライコ以外のSランク帯の危険なポケモン全てに縛られやすい代わりに自分より遅い相手に徹底した強さを持つポケモンなので、動ける対面と動けない対面がはっきりしています。動ける対面を引いてもうまく切り返されしまうと分かりやすく動けなくなってしまう為、有利対面をとった後に身代わりを残すことでランドロスに対して強力な行動制限をかけてくるポケモンの前でも動いて重たい一撃を入れられるようになります。
また、分かりやすくモロバレルに強い状態にもできるのも大きな採用理由の一つです。
特に今回はタケルライコが勝てない相手に対して確実に仕事をしてほしいという意義の採用でもあるので、雑に盤面を荒す熱砂の嵐よりも確実に仕事を遂行してほしいという意図も含んでいます。


*道具
ランドロスの制圧力は珠込みの評価となっている為、特に変なアイテムを持たせずにシンプルに強い珠の採用となっています。

*テラスタイプ
ライコがフェアリーテラスを誘発する→毒打点が欲しいという背景があるので、耐性を強くしながら毒打点を強くできる毒テラスの採用です。

元のランドロスの耐性と逆耐性を持つタイプに鋼や水も挙げられますが、鋼は打点が上がらないのに格闘弱点や炎弱点という毒がもたない裏目を持っており耐性面の評価だと相互互換止まり、水は本来の仮想敵であるライコやゴリランダーと戦えない為、毒が一番だと判断しました。
毒弱点以外の相手にも、浮いている相手にヘドロ爆弾を打つ際もタイプ一致にできるかで大きな遂行能力の差が生まれます。


ゴリランダー

*ステータス
197-194-111-*-91-115

*調整

火力
Fウッドハンマーで164-111ランドロス10/16で1発
Fウッドハンマーで257-136ヘイラッシャ14/16で1発
F災いの剣グラススライダーで175-81ウーラオス1発
10万馬力で232-110タケルライコを2/16回復込みで2発
物理耐久
204カイリューの災いの剣一致鉢巻神速耐え
136ガオガエンフレアドライブ15/16で耐え
200ウーラオスの鉢巻暗黒強打を13/16で耐え
特殊耐久
205イーユイの75%災いの玉ダブル熱風をチョッキ込みで耐え
S
Sランク-1の168ガブリアス抜き(タケルライコと同じ素早さにしない)

*概要

ガオガエンと双璧を成すタケルライコのサポート役であり、タイプ面、猫騙し、GFと何から何まで瞑想タケルライコと噛み合っています。
考察記事で書いた通りゴリランダー自体がレギュレーションFにおいて非常に高い環境への答えを多く持ったポケモンでもあり、瞑想タケルライコ最強の相方で個人的には併用必須枠だと思っています。

*数値
最低限ワンパンされない耐久力を確保して可能な限り火力に割り振った配分です。

グラスラゴリランダーは攻撃を削って下手に耐久に入れるよりグラススライダーやウッドハンマーのリーチを伸ばした方が逆に脅威度が高い相手の行動制限を素早くかけて被弾が減る傾向にあるので、基本的に攻撃を高くした方が強いと思っています。

数値的にもパオジアンと並んだウーラオスにリスクを与えたりディンラッシャのヘイラッシャにテラスや交代を強要させることができます。
また、ライコと同じく凍える風との連携を意識した素早さなので、ガブリアスまでなら1回でも風を入れておけばウッドハンマーで縛りに行くこともできます。


*技
自分より速い相手に遂行するグラススライダーと遅い相手に遂行するウッドハンマーを両立しておくと草タイプとして高い遂行力を持つようになるので、基本的には両採用だと思っています。
10万馬力はテラスを切っていないライコを殴る手段であったり、草弱点のポケモンが毒テラスや鋼テラスで受けてくることが多いのでその返し手です。
ゴリラ自体の被ダメは少なめにしたい関係でガエン→ゴリラの交代は捨て台詞を多用しますが逆は素バックで行いたいことが多いので、とんぼ返りの必須性は感じませんでした。
10万馬力が明確に強い局面がいくらか存在していたことから検証はできませんでしたが、ガオガエンが叩き不採用で鬼火を入れている関係でゴリラ側に叩きを入れるのも選択肢であると考えています。

*道具
最低限の行動保証を得ながら火力を伸ばすにはチョッキがかなり効率が良いのでチョッキを採用しています。
ハバタクカミの眼鏡テラスムーンフォースを受けて動く際にも、数値で調整するより耐久力に余裕があるのでウッドハンマーの反動込みでも生存が期待できる点で取り回しが良いです。

*テラスタイプ
草の耐性の逆耐性を持つ炎で採用しています。
ライコに強いタイプを維持したいので水はNG、パオジアンの攻撃全てに弱点をとられないタイプにしたい及び炎に対する耐性も得たいのでドラゴンや鋼もNGでした。

ただ大体ランドロスかタケルライコにテラス権が回るのでゴリランダーにテラス権が回ってくることは少ないです。

 

ガオガエン

*ステータス
201-136-143-*-119-85

B
204カイリューの災いの剣一致鉢巻神速+A-1.189パオジアンの災いの剣聖なる剣をオボン込みで耐える
211ガチグマの根性空元気を13/16で耐える

200ウーラオスのプレート水流連打*3をオボン込みで83%で耐える
D
187ハバタクカミの眼鏡テラスムーンフォース耐え
S
可能な限り速く(60族との同系を避ける Sを高めにした50族に負けないようにする 一応風2回入ったランドロスを抜ける)

*概要
炎タイプはタケルライコのテラス前のドラゴン、テラス後のフェアリー両方との耐性的な噛み合いが良く、ライコの耐久力を補助する上で威嚇が有用なので瞑想ライコを運用する際は炎タイプの威嚇は1匹は搭載したいと考えています。
「炎タイプの威嚇」という括りで書いている以上実はこの枠がガオガエン1択というわけでもなく、追い風を搭載した前のめりな動きも構築内に用意しているならヒスイウインディでも十分に採用圏内になります。
ただ、今回は今回は完全にそのレベルの前のめりなプランを搭載することは捨てたので素直にガオガエンを採用しています。
基本的にこの枠はライコの隣でゴリラとグルグル回転する瞑想ライコにとっての重要なサポート役となります。

*数値
特殊面は耐久ポケモンの必須ラインとも言えるハバカミの眼鏡テラスムンフォ耐えを維持して物理耐久はパオカイリューに対して行動保証が残る設定値です。
Bが147あるとプレートウーラオスの水流連打に対してダメージ乱数が動く且ガチグマの空元気に対して行動保証がより確実になりますが、今回は素早さも求めたことから物理耐久は1段階落としました。
ライコ瞑想ターン及び回復ターンを稼ぐ上で猫騙しを積極的に使うのでガオガエン猫騙し合戦に勝てる状態にしておくと初手で相手のガオガエンの捨て台詞を打たせないための猫騙しを強気に選択出来たり、相手のライコに猫騙しを当てることで行動させずに残飯のチェックをして型を割り出したりと情報を得やすくなります。
勿論遅いなら遅いなりに捨て台詞中心の動きをすればよいのですが、その場合は80という素早さ自体が使いにくいので個体値で75~79程度まで落とす形になると思います。

*技

この構築唯一ともいえる同系列の構築との最大の差別化要素となっている鬼火を採用しています。
この技は、ガオガエンに対する返し手であるクリアチャームや負けん気に対するさらなる返し手であり、ドドゲザンが入っているホムラ構築に対して強気でガオガエンを出して鬼火で負けん気を相殺したりクリアチャームでガオガエンを封殺したと思っている相手の物理ポケモンを一瞬で停止させることができます。
この系統のグッドスタッフが本来てこずりやすいディンルーやアーマーガアとの関係も一瞬でひっくり返り、棒立ちになったこれらのポケモンの前でライコが簡単に瞑想の起点にすることができるようになります。
また、ガオガエンが持つウーラオスに対するほぼ唯一のデバフ手段なので他のガオガエンよりもウーラオスの前で無理やり耐えて行動する価値が高いです。
叩き落とすを切っていることでエスパータイプに圧力をかける力が弱まったりミラーで相手のライコの残飯を剥がせなくなっていますが、前者はそもそも瞑想ライコ+ゴリランダーの組み合わせで十分対応可能であること、後者は鬼火のスリップダメージで残飯と相殺することで実質的に叩き落とした状態と同じにできることからほとんど気になりませんでした。

 

*道具
一番シンプルに居座りターンが増えるオボンの採用です。
数値的にもパオカイリューやウーラオスに対してオボン込みの耐久設定なので、強気で居座れる相手も増やせます。

*テラスタイプ
炎の弱点の逆耐性を持つ中で一番タイプ的に強い水テラス採用としました。
基本的にガオガエンにテラス権はほとんど回ってきませんが、テラス後でパオジアンに弱点をとられるとゴリラと攻撃が一貫するので草やドラゴンはNGでした。
水弱点による裏目であるライコゴリラオーガポンは一緒にサイクルを回すゴリラで受けることができるので許容範囲でした。
ゴリラとの一貫が少ないゴーストも十分に選択肢に上がりそうですが、一番ガオガエンがテラスを切る局面が合体ヘイラッシャに対してテラスを切りながら鬼火を使う局面なので水耐性は可能な限り欲しいです。


ハバタクカミ

ステータス

143-*-102-172-156-179

C
ムーンフォースで186-101トルネロス2発
ムーンフォースで130-141-イーユイ2発

B
200ウーラオスの水流連打*3を84%で耐える
172オーガポンの仮面ツタこん棒耐え
A-1.ガオガエンフレアドライブを91%で2発耐え

D
187イーユイのオーバーヒート耐え
C1.182キラフロルのメテオビーム耐え(200は9/16)

S
最速オーガポン+1(Sランク+1のオーガポンを抜けるようにする)


*概要
素早さで制圧する相手を返すことが一番の仕事であるポケモンです。
トルネロス軸の追い風はライコで返しやすいのですが、カミイーユイみたいな凍える風を併用した素の素早さで戦うポケモンへの対応はこのハバタクカミを軸に行います。
主にランドロスやウーラオスを併用して前のめりに動くことが多いですが、挑発のみで停止するポケモンがいたり風1回でライコが制圧しやすい相手がいる場合はライコと併用したり、ゴリラガエンライコで盤面を作った後の最後の詰め役として出すこともあります。

*数値
ギリギリの火力と素早さを残した上での耐久力を可能な限り上げた数値設定です。
ゴリラガエンの受けと瞑想ライコ軸である以上盤面展開が遅い構築なので、ミリでもいいから耐えることで動きやすさが各段に違います。
素早さはテラスを切った草オーガポンに抜かされるとワンパンされる関係で動きづらいので最速オーガポンを抜かせる179まで確保しています。
個人的にハバタクカミのCは眼鏡だろうかSブーストだろうが172が本当の下限だと思っていて、これより低いと明確に打ち漏らしが発生するリスクがあると考えています。

*技
一番の採用目的である速いポケモンを抑えるための技である凍える風は必須です。単純に素早さを制御する目的だけではなくランドロスに対して高い打点を持っている点も偉く、早期に相手のランドロスにテラスタルを強要させることができます。
フェアリー打点はこの構築は全体攻撃がないので一見するとマジカルシャインの方が打点効率がよさそうですが、ランドロスやウーラオスみたいな前のめりに殴るプランの時は凍える風を多用してそれ以外と並んでいる時はライコやガオガエンなので隣が殴ることがなくハバカミ1体で相手を倒しきる動きが多いので、マジカルシャインの有用性が薄くムーンフォースの採用になりました。
挑発の枠はサーフゴーに対して打点があるシャドボや対水ウーラ及び雪に対応した日本晴れも候補でしたが、モロバレルのキノコの胞子を止められるかどうかで選出の自由度が大きく変わったので挑発が一番だと判断しました。

*道具
採用理由と合致したSブーストエナジーですね。もはや説明不要でしょう。

 

*テラスタイプ
元々ライコとランドにテラス権が回りやすいことから火力補助のためにテラスを切ることがほとんどなく、来る場合は縛り解除目的のために切りたいことがあったので耐性テラスを採用しています。
主に草、鋼への耐性が欲しく鋼か炎が選択肢になりましたが、水ウーラへの耐性が変わらず神速やこがらしあらしも抵抗で抑えられる鋼で採用しました。


ウーラオス

ステータス
183-187-121-*-90-144

A
テラス水流連打*3で155-117オーガポン(水、岩)が落ちる
水流連打*3で197-127ヒードランが落ちる
インファイトで207-121悪ウーラオス1発(水ウーラオスは2発)

B
204カイリューの災いの剣一致鉢巻神速耐え

D
176テツノツツミでフリーズドライを15/16で耐え

S
スカーフ込みで213ドラパルトまで抜ける



*概要
 主に出す相手はディンラッシャ、ホムラ系といったタケルライコの採用率が低い構築や凍える風系の打ち合いになった時のアタッカーとして選出します。
エナジーカミの隣でスカーフ持ちを置くことで、風の打ち合いになった後スカーフ持ちのアタッカーで確実にアタッカー同士の同側勝負で上をとれるので、凍える風軸の殴り合いで有利が取れます。
 基本的にはライコが出せない時のサブプランみたいな立ち位置で、その系列はバレル、ゴリラ、ライコ等スカーフウーラオスが止まりやすいポケモンが少ないです。
パオジアンを採用していない且一致テラスで使っているので、局所的な運用になります。

 

*数値
 自分より速い相手に対する最低限の行動保証を確保した設定値です。
 ドラパルトは数が少ないですが、自分自身が好みの関係でたまにドラパルトを使う時があり、その際にスカーフウーラオスを抜けてしまった時に致命的なレベルで立ち回りのやりやすさが変わってしまったのを確認したため、妥協せずにドラパルトまで抜けるようにしました。

*技
 インファイト、水流連打、とんぼ返りまではスカーフウーラオスの基本的な技です。
基本的にやりことはこの3つで完結していて、氷技を打ちたい対面は大体縛られてるかゴツゴツメットのリスクがあり積極的に使いたくないです。

なので、相手の追い風やトリル中に出てしまった時に返せる可能性がある技として最後の1枠はアクアジェットを採用しました。

パオジアンの不意打ちの上からアクアジェットを打ってHP1のパオジアンのさいごっぺを許さない等用途は意外と広いです。

 

*道具
概要で書いた通りの自分より速い相手への回答択でもある為、スカーフで採用しています。

受けの中心のポケモンが鈍足気味な構築なので、ハバタクカミ以外にもパオジアン以上の速度を持ったポケモンを採用することで、速度で制圧されない選出パターンを増やすことができます。


*テラスタイプ
概要で書いた通り選出する相手を絞っている関係で耐性テラスが生きない為、選出を決めた時にパオジアンを縛りやすくする水テラスを採用しています。
忘れがちですが、ウーラオスミラーで一番強いテラスタイプも水テラスなのでウーラオス同士の打ち合いも強いです。
 

 

3.選出例

普段は選出は上の解説から自分で探せスタイルで解説してないのですが、今回は一部ですが選出パターンも紹介しようと思います。

1.基本パターン

タケルライコを生かす最も強い基本選出です。同系のミラーでよく起こる選出で、4体目は相手にパオジアンがいなければランドロスが選出され、パオジアンがいると基本的にはハバカミが出てきてバレルがいないなどウーラオスへのマークが薄い場合はウーラオスを出すこともあります。

 

2.凍える風ビートパターン

トルネロス以外の速い相手に対して殴り合いを決めた時の選出プランです。ランドロスを選んだ時はガエンゴリラ両選出することが多いですが、ウーラオスを選んだ場合は大体ランド+ゴリラが選ばれることが多い最も攻撃的な選出となります。

3.ハバカミライコパターン

一番使うことが多いのが対トルネロスであり。それ以外でもクレセリア系列の初手から高火力が飛んできにくく且挑発が強く機能しそうな相手に対して出すことがあります。

一気に高火力が飛んでこない且絡め手が得意な相手に強い選出となります。

 

4.対ホムラ系

ホムラを見た時に選ぶ選出パターンで、ホムラを大地で倒しながら隣にいる威嚇耐性を持った遠吠えの強化先のポケモンガオガエンで鬼火を入れることでイージーウィンが狙えます(ドドゲザンがいても鬼火で止まるので問答無用で出せます。)。

ホムラ系の構築は後続からパオジアンが出てくることが多いのですが、そこに対してもスカーフ水テラスウーラオスという有利なポケモンが控えている為、かなり有利に戦えます。

 

これ以外にも仮想敵ごとの特殊な選出パターンはあるのですが、今回は代表例の紹介ということにします。

 

4.最後に

今回は普段書かない選出パターンまで紹介したのでかなり長くなりましたが、ガオガエンの鬼火以外は本当に構築自体は見た通りの動きしかしないので、詳細に書くことを決めました。

正直対雪などは勝てなくはないけど負けてもしょうがないぐらいのマーク度合いで仕上げているので苦手な相手もいるのし来月このまま使って強いのかは正直全然読めないというかだからこそ公開したわけですが、レギュレーションFにおいて最強だと思っているポケモンを強く使うっていう観点では一旦は綺麗にまとまったのかなと思っています。