ジョウトオフ使用構築 追い風レジドラゴ

 

今回は、7/8日にあったジョウトオフに遠征してベスト16になった構築の紹介となります。

元々自分は新ルールの序盤は苦手で、剣盾はSVのレギュCまでは最初の1か月ぐらいは自分で構築を作らずに人の構築をそのまま使って考えをまとめる期間を作っていました。

今回は、久しぶりにシーズンの頭に自分で構築を作って最低限の結果になったので、早々の一つ紹介しようという運びとなりました。

 

 

1.概要

追い風レジドラゴのドラゴンエナジーで盤面を制圧する動きをゴールとした構築です。

といっても、レジドラゴ軸の構築というのは基本的に人単位で大きな差があまりでなかったりします。
追い風+レジドラゴの追い風役は性能の序列的にトルネロスが大体選ばれますし、レジドラゴがフェアリーで止められる対策も基本的にサーフゴーが選ばれやすいです。

実際、自分と面子も技構成が近いレジドラゴの構築を使っている人は結構多いんじゃないかと思っています。

 

 

1-1.トルネロスの立ち回しプラン

構成が近くなりやすい追い風レジドラゴ構築のどこで差が出るのかと言えば、自分はトルネロスの立ち回しプランだと思っています。
この構築では、あまり初手から追い風を打たず、行動保証を持った耐久力を盾にサーフフゴーやウーラオスと共に両方攻撃して2ターン目に追い風を使うのが基本的な動きとなっています。

これは、相手が初手追い風をすることを想定した際に、

  • こちらは耐久力を重視した調整が多い為、全体的にSが遅い
  • 相手に初手追い風をされた後でも2ターン目の追い風を上から打てるが、攻撃技は下からになってしまう為、体力が減って行動保証があるとは限らない2ターン目に追い風した方が行動の無駄がない

という理由から2手目追い風を基本としています。
拘っているポケモン以外に全て守るを採用している為、追い風最終ターンでトルネロスを生き残っている場合に守るから再度追い風展開することも可能です。

 

1-2.先制攻撃を掻い潜る

レジドラゴはコータスと違って防御自体は低い為、どれだけ追い風によって素早さ面が勝っていても神速、不意打ち、氷の礫の被ダメが大きくドラゴンエナジーの性能が落ちやすいです。

この構築では鋼テラス+威嚇によるダメージ軽減とサイコフィールドを使用した先制攻撃の封殺の二つのプランを採用しています。

威嚇プランは完全にHP100%を維持できないですが、7割ぐらい維持できればある程度ドラゴンエナジーを打ち続けても威力が高いと体感できる火力を出すことができます。

 

 

2.個別解説

レジドラゴ

ステータス

275-*-71-167-70-132

 

調整

CS振り切り


C(火力指標)

鋼テラバーストで149-101ラブトロス1発
75%ドラゴンエナジーで130-141イーユイ1発

 

*個体概要

構築の軸です。
レジドラゴはトリルではなく、追い風下で動かせる一回り大きいコータス、または一回り小さいカイオーガというイメージです。

通る条件はフェアリーがいないこと、高火力先制攻撃に晒されないことの二つでこれを突破して着地したら分かりやすく勝利に繋がるポケモンです。

 

*数値解説

レジドラゴは、HPが高いので等倍攻撃はよっぽど高火力でない限り基本的に一撃耐えることができ、逆に弱点攻撃は努力値を大量に割かないと耐えません。

つまりは、何もせずに耐えるか何をしても耐えない攻撃かの二択しかないので耐久調整の旨味が薄いです。

さらに火力面は振り切ってギリギリである点からCS振りが一番無難だと判断しました。

HPが減った際のドラゴンエナジーの火力担保という意味合いでも火力は限界まで高くしたいことから性格補正まで入れていて実際この状態は維持したいのですが、環境中のイダイトウが最速だらけになったり、最速のレジドラゴが流行り出すと最速にすることも視野に入ってきます。

 

*技

守るを軸にした基本的な技構成です。
最初レジドラゴはドラゴン技以外を使ってる局面以外は基本的に強くないと考えており、流星群まで含めたドラゴン技+ドラゴンテラスの構成としていました。

しかし、HP半分程度のフェアリータイプを触る力があるかどうかで取れるプランの広さが大幅に違ったことから、鋼テラバーストを採用しました。

エナジー以外のドラゴン技は、交代を最低限にすることと、ウーラオス程度の耐久力が低いポケモンなら十分突破できる為、竜の波動で採用しました。

ちなみに、鋼打点となる大地の力の採用検討ですが、抵抗でもとにかく通るなら隣とまとめてドラゴンエナジーを使った方がダメージ効率が良いと考えている為、不採用となりました。

 

*道具

追い風レジドラゴは大まかにプレートか眼鏡かの二択になりやすいと思われますが、ドラゴンエナジーはHPが減った後放置されやすい上に構築の都合上交代を選ぶのが難しい為、打ち分けができるプレートで採用しました。

 

*テラスタイプ

鋼テラバーストを打ちたいというのは技の解説で書いた通りですが、鋼タイプは神速や氷の礫といった先制攻撃耐性が高い点も大きな採用理由となっています。

相手がフェアリーをキープしていると、最終的にレジドラゴが殴りにいかないといけなくなる為、テラスタルはフェアリータイプの処理の目途が立たない限りは可能な限り切らずにレジドラゴ用にキープする必要があるぐらいには重要なテラスタルとなります。

 

トルネロス

 

ステータス

186-*-121-146-111-133

 

調整

B

182ウーラオスの雫テラス水流連打*3を99.8%で耐え
204カイリューの災いの剣鉢巻一致神速耐え
204カイリューの鉢巻飛行テラバーストを15/16で耐え

D

187ハバタクカミの珠テラスムーンフォース15/16で耐え
182キラフロルのパワージェム耐え

S

準速80族+1

 

*個体概要

速度で制圧するにしては低速気味なレジドラゴの行動を保証するための追い風要因です。

これまでのレギュレーションでは優先度が乗った追い風要因としてヤミカラスファイアローがいましたが、これらと比べて単純な性能の高さとこの2匹が持つ優位性は特にレジドラゴにとってのアドバンテージとならなかった為、トルネロスが採用されました。

実は今までのポケットモンスターの対戦歴史でトルネロスがいるけどエルフーンがいない環境というのは今のレギュレーションDが初であり、こういう環境になるとトルネロスがここまで使われるようになったのいうのは驚きでした。

 

*数値解説

ボルトロスがこれまでになんどもやってきた努力値510を全て耐久に入れた行動保証特化の設定です。
トルネロスは、パオカイリューの神速やウーラオスの雫テラス水流連打を耐えるようにする物理ベースの耐久か、ハバタクカミの眼鏡テラスムーンフォースまで耐える特殊耐久ベースのどちらかかしか選択できません。

今回は、ウーラオスに対して守るで流すことが不可能な点とウーラオス側が飛行技を等倍受けするために初手から切ってくることが多いという点から、物理寄りの耐久に設定しました。

 

*技

凍える風や天候技というギミック寄りの技は一切採用せずに、最も基本的な4つを選んでいます。

この中に特に重要なのが守るであり、基本的に追い風の後手打ちや2回目の追い風を視野に入れた動きを視野に入れている為、守るによるターン調整や生存の価値とがとても高いです。

挑発は、テツノカイナ+ハバタクカミのような見せ合い段階では分からなかったけど選出段階でトリルの疑いがある選出をしてきた時にゴーストテラスと合わせて止めるために使う技だったり、トルネ対面でお互い後手打ち追い風プランを選ぶ中で結果的にこちらが先に打てた場合に相手のトルネロスを止めるなどの運用がある為、切ることができませんでした。

余談として、こがらしあらしについて話をしておくとこの構築はトルネロスの攻撃は明確な目的があるわけではなく、サーフゴーやレジドラゴの攻撃+αという立ち位置であり事前のダメージ計画にがっつり入り込んでいるわけではありません。

なので、外して貰ったら困るという局面がいつもあるわけではなく、ヒット状態を見てからプランを変えることもできるため、仕事の遂行という観点で確実性があるエアスラではなくこちらが採用されています。

ダメージ期待値の観点でもそもそもこがらしあらしは2体同時にエアスラッシュを入れているのと同じですし、両方に外す可能性も4%しかなくエアスラの単発外しより低いので、仕事遂行の確実性を除外した性能の高さという観点では圧勝しています。

 


*道具

2ターン目に追い風をするプランを主流としている以上、ミラーでの追い風→挑発の流れの対策が必須となりメンタルハーブを持たせています。

後手追い風プランはメンタルハーブありきで強気で取れているプランなので、これが理由で丸腰アクロバットも選択肢から外れていました。

 

 

*テラスタイプ

猫騙しと神速避けをするためにゴーストテラスを採用しています。

ハバタクカミのトリルを止める話が出てこないなら、水流連打を何回か受けられる水テラスや氷技も抵抗にできる鋼テラスも候補でした。

 

サーフゴー

 

ステータス

188-*-116-187-112-125

 

調整

C

75%ゴールドラッシュで175-121一撃ウーラオス1発
75%ゴールドラッシュで275-71レジドラゴを13/16で1発
シャドーボールで198-127ヒードラン2発
シャドーボールで155-71レジエレキ1発
B
172パオジアンの災いの剣不意打ち耐え
204カイリューの災いの剣鉢巻一致神速耐え(等倍被弾)
204カイリューの鉢巻飛行テラバースト15/16で耐え(等倍被弾)
216ランドロスの75%地震耐え
D
187ハバタクカミのシャドーボール耐え
187ハバタクカミの珠テラスムーンフォース耐え
C1.152Gファイヤーの75%燃え上がる怒り耐え
S
最低ラインは最速スカーフウーラオスを追い風込みで抜きで125まで到達

 

*個体概要

レジドラゴがドラゴン一点特化のポケモンで、とにかくフェアリーに圧をかけることが重要なので、同じ方針の戦術を共有してフェアリーに強烈な圧力をかけることができるサーフゴーを採用しました。
フェアリーへの圧というのは、単純にフェアリータイプへのけん制ではなくフェアリーテラスを抑制する方面でも重要で、レジドラゴだけで詰めようとしたときに起こる可能性があるフェアリーテラスによる切り替えしを許しません。

 

*数値解説

数値自体はレギュCのJCSで使用した構築の悪だくみサーフゴーと同じです。
耐久面はそもそも最大火力に対しての行動保証に特化したステータスなので用途に問わず汎用的に使えることや、眼鏡を持たせても悪ウーラオスヒードランに対して火力が噛み合っている為、そのまま使うことができます。
ただし追い風を前提とする場合、125だと最速の100族スカーフにギリギリ抜かされてしまいます。

基本的にはスカーフウーラオスまで抜かしていれば大体は困らないとは思いますが、実際に100族でスカーフが主流なポケモンとしてイーユイがいる為、追い風+眼鏡という構造だとCを削ってても126まで伸ばした方が妥当だったように思えます。

 

*技

個体自体の採用理由と一致するゴールドラッシュとシャドーボールは省略。
10万ボルトは単純にゴールドラッシュが水抵抗であることと、水ウーラオスを一撃で突破できる手段であることなどを理由に採用しています。
気合玉はドドゲザンに対して迅速処理できるポケモンが少ない且、ドドゲザンは鋼タイプの中でもレジドラゴが不意打ちで簡単にドラゴンエナジーの火力を削がれてしまう為、誘いながら一撃で返すために採用しました。
トルネ+サーフゴーみたいな組み合わせを見せてテラスをさせないように誘ったところを切り返す運用イメージです。

 

*道具

レジドラゴのコンセプト上、攻撃に移るまでの即効性が欲しいため、眼鏡で採用しました。レジドラゴとサーフゴーは素早さ、攻撃範囲、パワーの事情がかなり似通っているポケモンである為、レジドラゴ用に用意したサポート全般は基本的に全てサーフゴーが使い回せます。

 

*テラスタイプ

眼鏡なので鋼テラスでより火力を底上げしたいところですが、あまり交代ができない構築なので縛り解除に優れた水テラスを採用しました。

サーフゴーが水テラスを切る時は大体ハバタクカミにダメージを入れに行く局面=フェアリータイプの処理を遂行するタイミングなので切る頻度は高めです。

 

ウーラオス(水)

 

ステータス

175-182-120-*-81-163

 

調整

AS振り切り

 

*個体概要

レジドラゴのドラゴンとサーフゴーの鋼の攻撃両方が通らない相手に水と格闘が通るため、前のめりな解決方法としての採用です。
格闘と悪の組み合わせでも概ね上記の組み合わせの補填を達成できる為、悪ウーラオスでもよさそうなのですが、ランドロスの蜻蛉から無理やり氷技を受けに行くこともあるため、水タイプがついている方が都合がよいという理由で水ウーラオスの方を採用しました。

高火力アタッカーが全体的に中速気味である中で、中速よりやや速い素早さと先制攻撃を併せ持っている点も偉いです。

 

*数値解説

襷を採用した以上特段耐久を弄る意味はない為、AS振り切り。
追い風下でSブーストしたテツノツツミを抜くために、最速にしています。

 

*技

襷ウーラオスの基本的な4つの技がそのまま採用理由となるため、特に捻った技を入れていません。
ランドロス以外は追い風前提の低速気味なので、アクアジェットの重要度は高いです。

 

*道具

ハバタクカミを突破するまでの間は、可能な限り後続のレジドラゴ用のテラス権を残す必要があります。
雫を持たせると行動保証のためにハバタクカミ突破の見通しが立つ前にテラスを切らなければならなくなる為、襷で採用しました。

スカーフをウーラオスに回してもある程度の解決が望めますが、現実的にハバタクカミを倒しきるには結局ウーラオスで即テラスを切らないといけない点と、スカーフウーラオスランドロスの組み合わせだと相手のウーラオスと同側勝負以上の素早さ勝負ができるポケモンが実質的に1匹減ってしまう点から襷の方が勝りました。

 

*テラスタイプ

水流連打とアクアジェットのリーチを伸ばすために水テラス採用です。

基本的な性能はテラス前で完結していますが、ハバタクカミを突破できる見通しが立った時に切りに行くイメージです。

 

ランドロス(霊)

 

ステータス

178-201-111-*-101-143

 

調整

A

75%地震(じだんだ)で261-129テツノカイナ2発
とんぼがえりで177-128イエッサン2発

B

A-1.211ガチグマの根性空元気耐え
200ウーラオスの珠暗黒強打耐え

D

187ハバタクカミの眼鏡ムーンフォース耐え

S

準速(スカーフ込みで最速ドラパルトまで対応)

 

*個体概要

1-2で少し話題に上げた先制攻撃に対して威嚇を対応するためのポケモンとなります。

レジドラゴを使う以上構築全体の目的にフェアリータイプ討伐ミッションが追加される以上フェアリー弱点を容易に使うわけにはいかず、そうなると実質的にランドロスウインディぐらいしか選択肢がありません。

今回は、追い風起動役がトルネロスである以上電気に対して強く立ち回れるポケモンが欲しかったところからランドロスを採用しました。

 

*数値解説

スカーフランドロスとして必要なを火力を落とさずに行動保証を取った耐久力を持っている個人的なスカーフランドロスの汎用調整です。
最速のハバタクカミをスカーフで抜かすために最低ラインが137、そもそもSVには90族付近のポケモンが沢山いることや、ドラパルトを引いたときに裏目らないためにSは準速まで上げてます。

 

*技

SVのランドロスの基本技4つと言える技が採用されています。今作からじだんだを覚えて大地の力みたいな技を入れなくてもよくなったのは本当に偉いです。

技構成こそ普通にとんぼがえりでサイクルを回すようなランドロスとなっていますが、構築はとても前のめりなので局所的に存在する交代負荷の少ない時以外はあまり使用しません。

基本的にはランドロスが後続から出てきて地面技や岩雪崩で切り返しを狙ったりボルトロス入りに初手から岩雪崩を使うような運用が主となります。

 

*道具

全体的に低速なので、素早さを確保するためにスカーフを採用しています。

SV独自の強みとしてはスカーフランドロスはHP半分程度のパオジアンに打ち勝ったり、最大だとしても蜻蛉で本体が倒れないようにすることができるので、地面タイプなのに簡単にパオジアンに縛られないという強みがあります

 

*テラスタイプ

パオジアンとウーラオス両方への行動保証を求めた水テラスを採用しました。

先ほど書いた通り基本的にランドロスは後続から威嚇を入れるついでに切り返しに出すことが多いので、このタイミングで詰めに行けると判断した場合はランドロスで切って相性関係をひっくり返しながらパオジアンやウーラオスと戦いに行けます。

 

イエッサン(♀)

ステータス

175-*-126-115-130-105

 

調整

B

204カイリューの鉢巻飛行テラバースト耐え
182ウーラオスの雫テラス水流連打を86%で耐え

D

167レジドラゴの75%竜の牙ドラゴンエナジー耐え
187ハバタクカミの眼鏡テラスムーンフォースを11/16耐え

 

*個体概要

1-2で書いた先制攻撃対策その2が主ですが、対トリックルームでトリル返しで切り返すためのポケモンとしても運用しています。
サイコメイカーを抜きしても、イエッサンのこの指とまれを使ったサポート自体がレジドラゴと相性が良いので、先制攻撃対策を行った上で構築コンセプトに沿った動きを実現してくれます。

 

*数値解説

元のステータスがDに寄っているポケモンであるため、物理の最大火力に合わせたステータス設定で結果的にほぼHB特化になっています。
元々レギュAから使っている数値設定でしたが、レギュDで運用を決めてステータスを考えていた時ははまだ雫ウーラオスを考慮しておりませんでした。

Bを127にまで伸ばすと雫テラス水流連打耐える確率が98%まで引きあがる為、D1だけをBに回す方がほぼ最適だと思っています。

 

*技

概要で書いた通り、元々範囲高火力持ちのレジドラゴが構築の軸なのでこの指との相性がとても良いです。

相手のトリル返しを想定したトリックルームも概要で説明したとおりですが、この構築の素早さ関係がかなり中途半端で一番遅くて105のイエッサン、他が130付近に収束しているラインになっている為、自発的に使うのは少し難しくなっています(極端に速いポケモンばかり相手ならトリルで抜かしに行けるが、ヒードランぐらいの速さのポケモンが混ざっていると簡単に割り込まれる)。

残りは、打点として一撃が重たいサイコキネシスと、盤面整理をする上で様々なポケモンが守るを利用している構築であるため、イエッサンにも守るを採用しています。

隣に全体攻撃を使うポケモンが置かれる関係で手助けととても相性が良いので本当なら入れたかったです。

元々トリックルームの採用理由がほぼトリル返ししかないことと守る持ちが沢山いる関係で逃げようと思えば守るとこの指だけでも誤魔化せることが多いため、トリル→手助けの可能性も考えましたが、オフまでにここまで試すことができませんでした。

 

*道具

ウーラオスを受けるだけで突破できる期待があるゴツゴツメットを採用しました。オボンなどの行動保証用のアイテムも持たせましたが、今の技構成だとただ立っているだけになりやすかった点と前のめりな動きとゴツメのスリップダメージが相性よかった為、ゴツメが勝りました。

 

*テラスタイプ

ウーラオスの水流連打を吸う時にダメージの負荷を下げるために水テラスを採用しました。
草テラスだとモロバレルにも動きやすくなりますが、ウーラオスの隣にいることが想定されるトルネロスに弱点を取られる点と氷弱点が多い構築のため水を優先しています。

 

3.今後の調整案

流石に、序盤で1週間程度で調整したパーティである以上100点の完成度かと言われるとまだそういうことではありません。多分まだ65~70点ぐらいの完成度です。

この構築を今後も詰めていくかはともかくとして、今頭の中にある変更案もせっかくだし紹介します。

 

トルネロスの道具をメンタルハーブ→ゴツゴツメット

この構築はウーラオスを上から縛り切って倒すルートが少し細いことと、トルネロスがウーラオスから水流連打を被弾する頻度がとても高いことからトルネロスに持たせた方がより生きるのではないかと考えています。

トルネロスミラーの挑発を被弾してどこまで動きをごまかせるが未知数ですが、守る持ちを意識して多くしている為、うまく逃げられるならメンタルハーブなしでもプランが組めるのではないかと考えています。

 

・イエッサンのトリルor守る→手助け

イエッサンの項目で書いた通りの調整案ですね。

手助けと相性がいい構築なのは見るからに明らかですし、イエッサン単体が指しながら立ってるだけになりづらい為、採用できるなら強気にイエッサンを出せる局面が増えるのではないかと思っています。

ただ、どの技を削っても失うものが大きいのでハイリスクハイリターンな選択肢ではないかとは思っています。

 

 

4.最後に

久しぶりの関西のオフ遠征でしたが、シーズンの序盤でベスト16であるならば今回は及第点以上あるのではないかとは個人的に思っています。

自分が追い風を使った前のめりな構築を真面目に詰めているのもかなり珍しく、しかもこの手の構築をオフに持ち込んで最低限の結果が出たというのは多分初めてだと思っています。

レギュDは好きに構築を沢山組むと決めているので、こんな感じである程度の満足が行く構築を作ってまた紹介できればと思っています。

簡易構築紹介 タギングルドラパルト

 

 

直近で二つの構築を紹介するのもかなり珍しいですが、こちらは今までの構築と調整方針や調整した結果のゴール期間がかなり異なっています。

 

簡単に言うと動画配信者に構築を提供するために作った構築であり、完成度バリバリ100%まで詰めているわけではなく、構築の方針や動画投稿を行う上で十分に耐えうる程度の性能までを求めて作成していました。

今回の構築は、食い断さんに投げました。

www.youtube.com

 

自分は8世代になってからは、一番勝ちたい大会の時に本気のパーティを一つ作るかわりにそれ以外はほぼ全て外から拾ってきた構築をそのまま使って価値観をアップデートしたり視野を広げる立ち回りをひたすらにとっていました。しかし、頭の中に構築自体はいくらでも思いついてそれらを捨て去ってしまうのももったいないと思い、それならば勝ち切ることではなく動画配信者に使ってもらえるレベルの構築を作ることを目標にすればあまり負荷をかけずに作れるのではないかと思って取り組んだわけですね。

今回の記事は、厳密な完成度の高さがあるあるわけでもないため、紹介は構築全治を軽く説明する程度になります。

 

 

0.構築強度

構築自体の開設に入る前に、この方針の構築はどこまでの強度にしているのかという意識合わせ的なお話からです。

 

①.採用した6匹全てのポケモンに対して最低限選出する条件が決まっている。

②.自分でランクマッチで使って300台ぐらいをうろつけるぐらいの性能を持っている。たまに2桁いけるぐらいあるとより良い。

 

この二つは最低限満たしているぐらいの強度で、それなりに動画としての取れ高がある動きができそうな構築を目指しています。

①はようするに初期案パーティにありがちな入れてみたけど自分で試していて1回も使ったことないポケモンがいない状態を目指しています。これはこいつなんで入っているんだろう?っていう疑問が配信者なり視聴者なりから飛んできた際に自分がも分からない使っていないって回答は最低限したくなかったというのが理由となります。

②はつまりは大体完成度60%ぐらいの構築をつくるとこの程度の順位を維持できるのでその指標といったところです。そこそこの頻度勝ってある程度負けるぐらいの性能があれば動画用としては十分かなと思っていました。

 

 

1.構築のコンセプト

では、ここから構築のお話に移っていきます。

 

この構築の全ての始まりは飛行テラスアクロバットドラパルトが使いたいという所から始まりました。

ドラパルトは過去の記事で書いた通り、SVになってからは癖のない攻撃技に乏しい問題があるのですが、もしトドロクツキみたいに何かしらの方法で道具を能動的に消費する手段があればアクロバットを強い攻撃技として使うことができます。

ドラパルトでこれが実現するとトドロクツキの弱点であった威嚇をクリアボディで遮断しながら一致アクロバットを連打できる為、成功した時の止まりにくさはトドロクツキよりも上なのも大きいです。

そしてドラパルトが能動的にアイテムを消費する方法が以下の3つが主となります。

①.パワフルハーブ+ゴーストダイブで消費する。

②.威張る+ラム

③.物真似ハーブ+相手への威張る

方法だけなら恐らく1が最も単体解決しているし、ゴーストダイブを1回だけ癖のない高威力ゴースト技として使うことができるのですが、問題はこのドラパル実質アイテムなしポケモンとなってしまう点です。

コンセプト上ドラパルトは相手を殴り切りたいわけなのですが、何も火力補助がないドラパルトにそれができるのかと言われるととても怪しいです。

ということで火力の底上げと併用できる2か3が候補となりました。

ようは相手に威張るか自分に威張るかの違いですが、ラムよりも物真似ハーブが勝った要因としては、身代わりを張った状態で消費できる点とイバラムコンボ以外の方法でも物真似ハーブを剥がせる方法がある点の2点が理由となります。

自分はSVになってからドラパルトに100%身代わりを搭載した構築を結論としているぐらいにはドラパルトのこの技の信頼度が高く、今回のコンセプトもドラゴンアローとアクロバットの2枠だけで広い攻撃範囲を保っていることから相性がよいわけなのですが、イバラムコンボだと身代わりを張る前に自分のドラパルトに威張るをしないといけないので威張る役の技選択順番が制限されやすいです。しかし、そこが関係ない物真似ハーブなら先に別の補助技を使ってから威張るができるので、これが理由の一つとなります。

後者は、実際に物真似ハーブを使ったことがある人ならわかると思いますが、本来の目的以外でも何かしらの能力アップによって物真似ハーブでタダ乗りできる局面が結構あって思ってた以上に腐りにくい点です。

それにより、本来のコンボ以外で解除する手段があるというわけですね。

この構築で一番の狙い目が相手のコノヨザルに対して水ケンタロスと同時に出して負けん気タダ乗りルートだったり、物理に偏った出し方をすることで相手のビルドアップも誘発できる為、それで起動することも可能です。

 

勿論相手への威張るを起点にするギミックは、悪戯威張るの場合悪タイプで壁を作られてしまうとそもそも通らなかったり物理で固められてしまうと相手の攻撃力補助をしながらコンボしないといけないリスクが付きまとったりと、威張るの飛ばし先が安定しているイバラムに対してのデメリットもそれなりにあります。

 

 

2.なぜ威張る起動がタギングルなのか?

構築の見た目として一番インパクトが強いのがこのタギングルですが、悪戯心+威張るの動きに関しては汎用的な悪戯心でもあるオーロンゲでも可能です。

その上で何故タギングルを採用したのかというお話なのですが、こいつが優先された最大のポイントがタイプ面です。

元々SVは悪タイプとドラゴンタイプで構築を固める傾向がある関係でフェアリーの一貫がすごい所を前提に構築を組むことが多々あるのですが、タギングルは毒タイプなので、一貫を抑えることができます。

さらに、憤怒0倍ドレパン等倍と、コノヨザルにとても高い耐性を持ったタイプであることも特徴で、イッカコノヨに対する立ち回りやすさもポイントです。

オーロンゲ以上に地面が一貫しやすくなる弱点は抱えていますが、この構築に関してはドラパルトが飛行テラスを切る関係でむしろ地震を誘いながら身代わりを残しやすい動きを実現しており、メリットに変換させているまであります。

 

また、後から解説するタギングルの組み合わせパターンがどれも結果的にはオーロンゲではできない動きとなっていますが、これはメインのコンボが止まるだけでタギングルが出せなくなるのが不便に思って使い方を拡張させただけなので、理由としては後天的なものとなります。

 

 

3.タギングル関連ギミック

 

2で少し触れましたが、この構築のタギングルはドラパルト以外を相方にしても使えるギミックを多数仕込んで、メイン軸の威張る物真似ハーブが通らない時にタギングルの選出が縛られないようにしています。

 

①ドラパルト+タギングルで威張る物真似ハーブ(メインプラン)

②.水ケンタロスタギングルの威張る+ラムの実

②.サーフゴー+タギングルの怒りの前歯+眼鏡ゴールドラッシュ

 

②は、ドラパルトのプランとして見送ったイバラムコンボを別口で水ケンタロスで採用しているわけですね。相手が悪タイプで固まっていたり物理に偏って相手に威張るが打てないメインプランのコンボの弱点を逆の性質をもつイバラムを別に仕込むことで解決しているわけですね。

ケンタロス自体も、このラムの実をコンボ以外で鬼火避けとしての汎用アイテムとして使えて技もアイテム消費に依存しないため、ドラパルトより単体でラムの実をうまく使えます。

③はタギングルをイッカネズミの簡易版として使う運用となります。

普通にこのコンボだけを使うならば、そりゃイッカネズミの方が強いですが①と②の物理メインのコンボがいまいち通らなさそうな相手へのサブプランとして特殊の全体攻撃軸コンボがあると考えればそれは十分な性能だと思っています。

素早さもタギングル130,サーフゴー125、水ケンタロス126なのでコンボをする上でも問題ない設定値であり、水ケンタロスと合わせる際にもちゃんとアクアジェットの上から威張るが打てます。

ただし、水ケンタロスは単体運用軸の汎用的な調整を使いまわしていて攻撃実数値が155とかなり抑えめになっているので、このコンボ向けにするなら攻撃力をもう少し上げてもいいのかもしれません。

 

 

4.最後に

 

この構築で遊んでいて、タギングルの単体性能が思ってたより高くて驚きました。

振れたタイプ面ももちろんそうですが、怒りの前歯とアンコールが使える関係で単体で腐りにくく、今回のコンボを抜きにしても今のルールで考える価値でありそうなポケモンでした。

 

こんな感じで以降も思い付きで構築を作ろうってなったらまたダブルの動画投稿者に投げようかなって思っているので、視聴者構築を募集しているようなダブル動画投稿者がいたら誰か教えてください()。

 

JCS本戦使用構築 Wドラゴンパオジアン

SVの二つ目の構築記事となります。

レギュレーションBでは、納得のいく構築が完成する前にJCS採用ルールのレギュレーションCが発表されて、作った構築ががにゅオフで予選落ちしたイッカコノヨしかない状態でしたが、今回レギュCでやっとお披露目となりました。

今年のJCSはとにかくスケジュールが詰め詰めでトラブルもあったことから公開できる区切りが全くなく、本戦まで駒を進めたものの負けたしまったため、ある意味ではやっと公開することができるとも言えます。

 

 

1.概要


パオカイリューの基本概念とも言える、素の素早さと先制攻撃で縛って殴り勝つシンプルな構築です。
とにかくドラゴンを中心とした構築の基本に忠実で、ドラゴンを鋼、水、炎で補完しています。

構築最大の特徴は、カイリューとドラパルト両採用であり、ここに関して語るのがこの構築の特徴の大体を占めることとなります。

 

 

1-1.性質の違う2匹のドラゴン

カイリューとドラパルト、どちらも構成はとても攻撃的な物理ドラゴンですが、この2匹は得意なことと苦手なことがかなり異なっています。


・ドラパルト

  • 素早さ補助(スカーフ、Sブースト)をしていない相手全てを抜ける
  • クリアボディ+身代わりの構成で威嚇と状態異常に強い(特にウインディ耐性がとても高い)
  • 基本行動にテラスタルが介入しない
  • ディンルーやチオンジェン並に固いポケモンは一人で倒しに行けない
  • 素早さ補助をしている相手には何もできず倒されやすい
  • 守る+身代わりの構成なので行動の選択肢がとても広い


カイリュー

  • 素早さ補助してる相手も神速で縛れる可能性がある
  • 上を取られてもマルスケである程度の行動保証がある
  • テラスの依存度が高い
  • ディンルーやチオンジェン並に固いポケモンを一人でテラバーストで倒せる
  • 威嚇と状態異常耐性がない
  • 拘っているので、行動の融通が利かない

 

上記の一覧を見てもらえれば分かりますが、対ウインディ性能を始めとしたパオカイリューカイリューに対する返し手は分かりやすくドラパルトが対策可能であり、逆にドラパルトが苦手なシチュエーションはカイリューの得意分野となっています。

これにより、火力の高いドラゴンが両方咎められることが少なく、パオジアン+ドラゴンのパワーの高い組み合わせを広い選択肢から選択することができます。

 

1-2.道具に頼らない状態異常対策

ドラパルトの身代わりとサーフゴーの黄金の体の組み合わせでラムや防塵ゴーグルに頼らずに状態異常から逃げることができる構造になっています。
その分拘りアイテム、オボン、珠といったパワーの高いアイテムを6匹全てに持たせることを実現しています。

 

1-3.物理偏重構築にも関わらずキラフロル耐性が高い

物理に偏った構築は、キラフロルの毒びしをほぼ回避できないため、基本的にキラフロルの毒びしがきつくなりやすいです。

しかしこの構築は、ヘイラッシャ相方を主としたキラフロルを起点にしたコントロールの動きをドラパルトの身代わりで簡単に遅らせることができて、有利な状況を作りやすいです。

正直これは、実際のシチュエーションを紹介した方が早いので一つ紹介します。

 

実際の例

相手キラフロル+ヘイラッシャ想定

ドラパルトマリルリスタート後ろサーフゴーカイリュー

 

ドラパは身代わり、マリルリはブレイクをキラフロル

キラフロルはキラスピスタートだとドラパの身代わりが壊れずラッシャが鋼テラスまで考慮した欠伸をドラパに合わせると完全に身代わりが残る。

マリルリの次行動はローリスクなのでドラパ守るマリルリラッシャにじゃれつく。

こちらのプランを知らなかったら相手は大体ドラパ狙ってくる。

これで相手の盤面はHP1のキラフロルとある程度削れたヘイラッシャ。ドラパルトはこの盤面で身代わりの中身から珠ドラゴンアローを打つことができる。

 

以降の展開はこちらの後続はサーフゴーとカイリューなのでどくびしを一切踏まない。

テラス権が確実に欲しいのはカイリューだけなので無理なく切れるし選出的にも基本的にタイプ的な一貫は切れている。


こんな感じで何をどう転んでも有利になることが多く、実際自分はこの構築でキラフロル+ヘイラッシャと30回以上は戦っていますが負けた回数は片手で数えられるレベルでした。
勿論上記パターンは頻繁に起こるとは言え理想的に近いパターンで、キラフロルが初手で草テラスを切ってくるパターンなんかもあります。

しかし、それはそれで相手は後続のアタッカーのテラス権を失っていて後半失速しやすくなるし、どこまでいってもキラフロル軸の選出はドラパルトの処理速度がとても遅くなるので、大体有利なパターンを作れます。

どれぐらい有利かと言えば相手のヘイラッシャの地割れがサーフゴーとマリルリに対してゲームの序盤中盤で2/2で当ててきても問題なく勝てたぐらいといえば伝わるかもしれません。

 

 

 

2.個別解説

 

ドラパルト

ステータス

163-172-96-*-95-213

 

調整

AS振り切り
HPは身代わりの消費量を上げないために振っていない。
※身代わりのHPが1増えても耐える仮想敵がいない。2回以上使うとHP消費量的に損する。

 

*個体概要

構築のドラゴンエースその1という枠で、つまりは軸です。
1-1で振れた通り融通の利く動きで、極端な素早さを持たない相手に対して盤面コントロールしながら戦うのが得意なポケモンですね。
基本的にはイルカバレルを始めとした受け寄りのグッドスタッフや、低速のコンボであるイッカコノヨ相手に積極的に出していきます。

 

*数値解説

ハバタクカミ、パオジアンの135族がいる環境下で最速にしない理由がありません。
耐久面も珠を持っていることから特に調整する優位性もなく、ゴーストダイブでのテラスを切ったハバタクカミを打ち漏らしたくないのでA振り切り。

 

*技

自分が採用しているドラパルトいつも身代わり入ってるからまたかよと思われそうで自分で自分に突っ込みをいれたぐらいでした。

といいつつも1-3で示した通り身代わりがとにかく相手のコントロール構築に強いです。

攻めるドラパルトの身代わりはゴーストダイブととても噛み合わせが良く、以下の二つのメリットがあります。

1.身代わりを残す→守るの流れをした後は集中攻撃を受けやすいが、ゴーストダイブでさらに逃げることで相手の攻撃をもう1回透かせられる。
 →ドラゴンアローの方がダメージバリューが高い時でもあえてゴーストダイブを選ぶこともある。

2.2ターン技の弱点である着地狩りのされやすさを身代わりで防ぐことができる。

これにより、ゴーストダイブのネックも身代わりが潰しており、対コントロール系への強さ、不意打ちケア、ダイブの弱点埋めとあらゆる要素から強い構成でした。

というかこのドラパルトSの高いドラゴンタイプ珠持って身代わりするという動きが完全に4~5世代のラティオスの転生体みたいな構成をしており、勝手にネオラティオスと呼んでました()。

 

*道具

ラスタルを切ったハバタクカミを可能な限り仕留めたいという理由で珠採用です。
ただし、珠+身代わりの構成は悪戯に身代わりを使うとHP消費が激しいのでHP管理に注意(正直白金玉適応するならそれ使いたい)。

 

*テラスタイプ

イッカコノヨとカミツツミの複合を例とした、ドラパを出したい相手がいるが高速組と複合している際にテラスを切って返せる余地がある鋼で採用しています。
バンギルガン相手に対してもマリルリと一緒に出して鋼テラスを切りながらジェット+ドラゴンアローで戦っていくこともあります。
基本的には素のタイプで戦う想定なので、切る時は初手の対面不利切り返し等の緊急対応であることが多いです。

 

 

カイリュー

ステータス

174-195-116-*-121-132

 

調整

A

飛行テラバーストで131-135テツノツツミ1発
神速で131-135テツノツツミ2発
A-1.雷パンチで202-109ギャラドス(※パオカイリューの神速耐え)1発

B

178ディンルーの鉢巻75%岩雪崩を99.7%で2発耐え
201イダイナキバの古代活性75%岩雪崩2発耐え
A1.167コノヨザルの250憤怒の拳を13/16で耐え

D

187ハバタクカミの珠テラスムーンフォース耐え
176テツノツツミのテラスフリーズドライを11/16で耐え

S

準速(可能な限り速くしてコノヨザルを多く抜けるようにする)

 

*概要

ドラゴンエースその2で、第2の軸です
こちらも基本的なことは1-1で書いた通りで、浮いてるポケモンだったり単純な行動保証があることからドラパより選出するパターンが多いです。
ただし、追い風+地震の攻める構築に対してはマリルリウインディみたいな選出をすることが多くウインディにテラス権が回ることが多いので、テラス権が確実に回ってこないような仮想敵に出すと打点が低くなりやすい点は注意です。
対コノヨザルに対して最も重要な役割を持っており、組み合わせ単位ではなく一人で完全にコノヨザルを倒せるのはこの構築だとカイリューだけとなります。

 

*数値解説

イメージは少し耐久に振ったASで、準速を必須として攻撃を削れる限界まで削って耐久に入れています。
コノヨザルに対して強いカイリューはAS両方高い必要があるため、最低でも準速は必須です。
本当にコノヨザルにだけ特化すると最速AS一択なのですが、攻撃を204から落とせば落とすほどできないことが増えていき、かといって耐久無振りだと行動保証という観点で
不安があったため、本当に切ったらダメな攻撃ラインのギリギリを攻めて少し耐久に入れています。

 

*技

神速と飛行テラバという採用理由と一致する事実上の必須枠二つの残り枠として雷パンチとドラゴンクローを採用しています。

・雷パンチ

ギャラドスを強く呼ぶ構築なので、ギャラドス地震持ちという選出に対して初手から雷パンチで倒してテンポを取りに行く。
テラス権を他に回した後でもヘイラッシャに高い打点を出せる。

・ドラゴンクロー
キョジオーンに対して手持ち全体で少しずつ殴る構造なので、キョジオーンのテラスに依存しない逆鱗を除いた安定最大打点。
非テラス、高火力等倍が欲しい、対象ランダムだとダメという状況が比較的発生するため、逆鱗ではダメでした。

 

*テラスタイプ

対コノヨザル耐性が一番高いポケモンとして使いたい、極端に固い敵ポケモンを一人で殴り切りたいことから飛行テラス採用です。
構築コンセプト上、削れた相手を一致神速で倒していくノーマルテラスもとても相性が良いのですが、固いポケモンを突破する手段がカイリューにないと押し負けることが多々あるため、ノーマルテラスの採用は断念しました。


*道具

ここまで書いた通り、火力が高いことが需要なため鉢巻

 

パオジアン

ステータス

155-172-100-*-86-205

 

調整

AS振り切り

 

*概要


軸その3と言ってしまえばそうなのかもしれませんが、実はパオジアンは一時期構築から外そうとしていた時期もありました

しかし、結果的に最も構築のパワーを上げられるポケモンであった為、採用されました。

パオジアンは元のタイプが悪+氷と、正直ドラゴン構造との噛み合わせはあまりよくないです(氷耐性が偉いぐらい。ドラパ視点だと悪ゴーストも)。
しかし、攻め方の構造を解析していくと、

飛行テラスカイリューより速くどっしりしているポケモン(イダイナキバ、ガブリアスetc)

ドラパルトが苦手な極端に速いポケモン

をそれぞれ素の速さと不意打ちの組み合わせでカバーしていています。

また、パオジアンと近い性能でもっとタイプ的に綺麗なポケモン自体は存在しますが、パオジアンは特性で味方含めたトータル火力を全体的な数値が高いポケモンと同等に出しており、構築が物理に偏ってることも相まってこの火力面が他のポケモンには真似できなかったことから互換となるポケモンが存在しませんでした。


*数値解説

ほぼドラパルト同じ理由で最速をきれないです。

持ち物も襷で特別耐久調整の意味はないのでASに振り切っています。

 

*技

結果的には基本的な4つ固まっています。
先制攻撃の重要性が高い構築なので、フィールド剥がしを優先して氷技は氷柱落としよりはアイススピナーを採用しています。
聖なる剣は霰パ相手にツツミを殴るパターン、ドドゲザンを殴ることがある、合体寿司相手にドラパと一緒に上から削るパターンがあるので他の技より優先度が高かったです。

 

*道具

シンプルに行動保証を求めて気合の襷採用です。

シングルのタイマン最強クラスポケモンだけあって、ダブルでも最後の詰めとして襷を盾にしたときの安定感は無類を誇ります。

展開的にパオジアンが作る縛りが最終防衛みたいになることが多いので、行動保証や生き残ることがとても重要です。

 

*テラスタイプ

コノヨザルのドレパンを避けながらテンポをとる動きがある、サーフゴーと並べてカイリューの神速を完全遮断する動きがあることでゴーストで採用しました。
実は、予選ではイッカネズミをワンパンしてイッカコノヨにイージーウィンしやすかったりバンギルガンに出しに行ける格闘テラスを使っていました。

しかし、結果を期待していた対バンギルガンに関しては、うまくいっていなかったです。

というのも、バンギルガンにパオジアンを出すと隣が防御デバフかかってる状態で雪崩連打で受けるのがきつく、あまり有利ではなかったわけですね。
以上から、ゴーストテラスの方が使い道が広いと判断してテンプレですがこれで採用しました。

 

 

ウインディ

ステータス

196-131-112-*-109-140

 

調整

B

204カイリューの災いの剣鉢巻一致神速耐え
204カイリューの鉢巻飛行テラバーストを15/16で耐え

D

205イーユイの災いの玉眼鏡悪の波動を13/16耐え
205ハバタクカミの眼鏡パワージェムを13/16で耐え

S

80~87族付近の準速をまとめて抜けるライン(カイリュー、イダイナキバ、サーフゴーetc)


*概要

対パオカイリューを一番に視野に置いた、上記までのドラゴン+悪と逆の耐性を持つ補完枠です。
ウインディの威嚇や鬼火を使った物理デバフは、SVだとコノヨザルを筆頭にした性能が高い負けん気、クリアチャーム、それらと組み合わせた炎テラスで簡単に止まってしまい相手をかなり選ぶようになりました。

それでも対パオカイリューはこれらを採用しないことが多くタイプ的にも対策として頭一つ抜けているので、ここに関しては他キャラの追随を許さない性能となっています。
一時期相手を選ぶという観点から構築の脱ウインディを目指して調整していた時期もありましたが、結局タイプ上の補完、ギャラドスなどと比べた相手のポケモンへの遂行の速さ等から代替は存在しないと判断して構築上では生き残りました。

 

*数値解説

徹底的に行動保証に特化した数値です。
Dを全部Aに回す(実数138)とフレアドライブで無振り程度のハバタクカミ、サーフゴー、剣が乗ったモロバレルに対して噛み合いが良くなりますが、想定される可能性が耐久無振りとは考えにくいことや、このウインディは生き残ることがひたすらに重要なので全て耐久に回しました。
H-Bを197-111にすると、飛行テラバーストも確定になりますが、オボンを持っていて偶数にしたかったため最大乱数で妥協しています。


*技

本戦1回目では鬼火、本戦2回目では遠吠えを採用しておりそれぞれ強い局面が異なります。

鬼火
シンプルに相性を超えて物理を止められるのでウインディ単体レベルで対応できる相手が広い。
ただし今は炎テラスを理由に不安定で致命的な腐り方をするときがある。

遠吠え
敵のテラスにも自分の命中の依存要素が消えて、構築上サーフゴー以外全員恩恵を受けて前のめりではない相手にイージーウィンできる。
ただしタイプ相性を超えた捲りをウインディ単体でできないため、選出できるパターンが減る。

調整段階で遠吠えの使用感がよかったことや、本戦までくると鬼火を遮断する手段を用意していることが多いと予想から、2回目で遠吠えにシフトしました。
しかし、合体するヘイラッシャへの対応窓口として鬼火が消えたのがかなり痛かったので、今は鬼火の方が結論に近かったと思っています(本戦2回目は遠吠えの強みがでた対戦もあったので、鬼火なら抜けられたかと言われるとそうとは限らない)。

神速か守るを切って鬼火遠吠え両採用の線もありますが、この構築がS操作に対して守るで逃げることを基本としていたりそもそもSVの守るは重要だから切るに切れません。
神速はHPミリの状態からでもパオジアンの襷やカイリューマルスケを削る場面が頻発して削ったら絶対支障がでるのが目に見えていることから、結局両採用はできませんでした。


*道具

ウインデイのオボンは他のポケモン以上に重要な働きを持ちます。
今回のウインディは威嚇なしでパオカイリューの神速を耐える設定になっていますが、実際はウインディは初手展開でも積極的に使うため、マックス且威嚇を入れていない状態での対面は少ないです。
カイリューに威嚇が入っている状態では、当然66%残っていると対応できるわけですが、オボンがあると41%までなら削れても許容できるため、パオカイリューに対して睨みを利かせられる許容HPがとても広くなります。
個人的にウインディの防塵ゴーグルは、よっぽど周りがパオカイリューに強くない限りは、花粉団子ありきの持ち物だと思っているぐらいです。

 

*テラスタイプ

行動保証が基本思想なので、炎と弱点関係が重複しておらず耐性が強い水で採用しました。
主に合体するヘイラッシャや追い風+地震の構築に対して切りにいきます。

 

 

サーフゴー

ステータス

188-*-116-187-112-125

 

調整

C

C2.75%ゴールドラッシュで183-106ガブリアスが14/16で落ちる
弱点10万ボルトで218-120アラブルタケ(≒大体一般的なモロバレル)が92%で2発

B

172パオジアンの災いの剣不意打ち耐え
204カイリューの災いの剣鉢巻一致神速耐え(等倍被弾)
204カイリューの鉢巻飛行テラバースト15/16で耐え(等倍被弾)
A-1.イダイナキバのぶちかまし耐え
216セグレイブの75%一致地震耐え

D

187ハバタクカミのシャドーボール耐え
187ハバタクカミの珠テラスムーンフォース耐え

S

イルカマンより基本的に速い状態にしたいことを目標に最速バンギラスまで抜ける

 

*概要


ドラゴン軍団の相性補完といえば鋼と言わんばかりに定石どおりに入ってきたポケモンですが、物理編重構成の中唯一の特殊枠であるサーフゴーは普通の鋼以上の重要性があります。
物理偏重である以上どうしても鉄壁やビルドを積んでくるアーマーガアの処理が苦労するのですが、悪だくみを積む特殊であるサーフゴーは対抗策としてとても有効な札となります。

悪だくみサーフゴーといえば壁やイッカネズミで補助するのが一般的であり、構築自体が非常に前のめりな構成なのに悪だくみを積めるのかという疑問もあるかもしれません。
元々サーフゴーの出動タイミングがパオジアン軸の攻撃体制を迎え撃つ物理受けの構えに対するさらなるカウンターという立場なので、実際はウインディのサポート程度で問題なく積みに行けます。

また、そもそもツツミ等の速くて柔い相手にタイプ相性だけを理由として迎え撃つこともあります。

この場合は悪だくみ0積みでプランを組み、技もそれが実現できるようになっている為、悪だくみはギミックの一つとしてとどめてる所もポイントです。

 

*数値解説

大体のことがなんでも一人でできるという数値コンセプトです。
テラス前後両方で行動保証を確保して、火力も素早さ全て考慮してる為、努力値は本当に510きっちり使い切っています。
火力面の指標だけを見るとガブリアスというわざわざ指標にする意味があるのか分からないポケモンとなっているのが疑問かもしれません。
これはガブリアス自体を考慮したものではなく、耐久調整した結果ガブリアスに近いラインになるポケモンというのが多々存在するため、ここに合わせるとある程度の耐久調整に対しても対応できるという意図で合わせています。

また、似たような話として耐久ラインを決め打ちしにくい対モロバレルに関しては、Hに振ったアラブルタケが大体世間一般的なモロバレルの耐久に近く一般的なバレルと同じ感覚てダメージ計算できます。
なので、アラブルタケを倒せる調整をしておくと大体のモロバレルにも対応できるという小技があり、このサーフゴーの10万ボルトもそういう合わせ方をしています。

素早さは他の数値の優先度を合わせて最低限ギリギリの125になっていますが、正直同系のサーフゴーに大体負けてるのでCをいくつか削ってSに回した方が実践的かもしれません。


*技

悪だくみサーフゴーですがシャドーボールを切って10万ボルトを採用しています。
最大の採用理由が悪だくみ0積みでツツミをワンパンできることで、特にこの構築は何かしらツツミがこちらに高打点を入れることができるので重要度が高いです。
そもそも構築全体がタイプ的に水タイプに決定打を与えにくい構造であるため、そこに対して電気を差し込める点も綺麗です。
得に遂行を早めないといけないノオーツツミに対してはこれがあるかで対応難易度が劇的に変わります。


*道具

構築内に守る持ちが多く時間も稼ぎやすく、仮想敵となる受けに回った相手に分かりやすく有効に働きやすい食べ残しを採用しています。
仮にウインディのオボンが浮いていたとしても瞬間火力が高いどっしりとしたポケモンと戦うことはあまり想定していないため、残飯が優先されます。


*テラスタイプ

鋼の逆を付ける耐性が水なので水テラスを採用しています。
水タイプもドラゴン軍団と噛み合わせが良いので、流行とは言え特に逆らう理由もありませんでした。

 

 

マリルリ

ステータス

201-112-106-*-101-71

 

調整
A

アクアブレイクアクアジェットで155-101パオジアンが落ちる
等倍じゃれつく+抵抗アクアジェットで130-101イーユイが落ちる

B

204カイリューの鉢巻飛行テラバーストを14/16で耐え
204カイリューの災いの剣鉢巻一致神速を13/16で耐え
201イダイナキバのテラスぶちかましを15/16で耐え

D

205イーユイの災いの玉弱点テラバースト耐え
187ハバタクカミの75%テラスマジカルシャイン2発耐え

 

*概要


ここの枠はかなり広域の仕事任せています。

具体的にはカミイーユイと戦える、水タイプないし地面タイプと打ち合ってほしいという耐久力が高い水タイプや地面タイプが得意な仕事となっています。
候補も多く、ディンルー、キョジオーン、ヘイラッシャ、ニンフィア(全部水テラス)とかなりの数を試していました。

結果的には、相手のハバタクカミの処理速度が速いこと、攻撃的な構築構造に一番あっている、ハバタクカミに縛られていてもアクアジェットで削って裏のパオジアンの負担を下げられるという理由でマリルリが採用されました。
ただ、マリルリは数値面はこのルールだとかなりギリギリなので、本当ならディンルーで完結させたかった枠でもあります(実際に予選はディンルーを使った)。


*数値

なんとレギュAのまもみが残飯ドラパで採用されたものと同じです。
これは使いまわしではなく、再計算した結果最適な値がこれだと判断したものです。

実はブログにパーティして公開しなかったレギュBで使ったイッカコノヨのマリルリもこの数値で採用されていて、個人的にチョッキマリルリの結論みたいな数値になっています。
元々カイリューの飛行テラバースト≒剣神速なので物理耐久が腐ることがないのでここが有効なのは当然だし、特殊方面もこれでギリギリイーユイの弱点テラバーストを耐えられます。

ただし、チョッキ持ってるのに、イーユイのテラバーストがギリギリっていうのが結構ネックな要素です。

というのも、対カミイーユイに対してウインディと併用するなどマリルリしか対応できない出し方をするとテラバースト+マジカルシャインを打たれて終わってしまうのでカイリューやサーフゴーを横に置くことで相手のヘイトを分散させることがとても重要になります。
今回の構築はマリルリが対テツノカイナが楽だとかなり偉いので素早さ振りたかったのですが、数値がギリギリということでそんなことできないという結論になり諦めました。


*技

レギュAの風変わりな技から一転してマリルリの基本的なものが4つ固まっています。
テツノツツミがいる以上格闘は馬鹿力しか採用できない、イーユイに対してテラス変換まで考慮して技を使ったりヘイラッシャを削る動きが多くじゃれつくも必須クラスになったため、結果としてレギュAで採用した特殊な技が全て普通の技に戻ってきました。


*持ち物
ハバタクカミやイーユイと戦ってほしいのとそもそも攻撃技4つ全部欲しいのでチョッキでの採用です。
チョッキ持ってても数値がギリギリなので、チョッキなしHAマリルリに今やらせたい仕事をさせるのは流石に無理がありそうです。


*テラスタイプ

基本的に素のタイプの価値を勝っているのであまりテラスを切ることはないのですが、胞子避けと対テツノカイナ両方を考慮した草テラスタルを採用しました。
だたしこのマリルリはチョッキ持ちである以上守るが使えず、さらにテツノカイナからヘイトを買いやすく猫騙しからの集中も受けやすいため、猫騙しと電気技両方対応できるゴーストテラスの方が使いやすかったかもしれません。

 

 

 

3.予選使用構築

※レンタルコードは切れています

 

予選構築についても少し触れておきます。
構築しての大きな変更点はディンルーがいたこと、サーフゴーではなくハバタクカミを採用してたことの二つです。

最初ディンルーのカタストロフィで削ってパオカイリュードラパの展開を作る動きでした。
正直合計種族値も凄まじく高く、構築としてのパワーは見た目こっちの方が高いですね。

こちらもキラフロル耐性は健在で、寿司コンボに関してはマリルリ以上に耐性が高いです。

予選は抜けたもののアーマーガアの突破手段が苦しい、前のめりな構築のSブーストハバタクカミに翻弄されやすい、ヤミカラスを削る速度が遅い(カミを連れて行くと隣の地面タイプに縛られたり11交換になったりする)という課題が残っていて、現在の形になりました。

ちなみにこの構築のカイリューの技構成である滝登り+炎のパンチは、自分が5世代の霰パで採用していたアクアテール+炎の牙ガブリアスの着想を使ったもので、時を超えて未来の自分にこの考えが貢献することになりました。

 

 

 

4.最後に

今回の構築は、結果的には自分が好きな要素の集大成という形になってますね。

僕はドラゴン大好き少年でドラパルトは神のポケモンだと思って使っているので、こいつがいなかったらSVの自分構築どうなってたのやらと。

構築の形としては直前まで迷走することが多かったですが、このコンセプトとしては結果的にある程度満足のいく出来だったのかなと思っています。

そもそもJCSの取り組みとかこのコンセプトを貫くことが正解だったのかという話はJCSの反省の話となって今回は構築記事なので、また別の機会に書くとしましょう。

 

 

 

ポケモンSVシリーズ1ダブル使用構築 まもみが残飯ドラパルトSVバージョン

 

昨日のシリーズ1総括記事の話を元にどんな構築を自分が作ったのかというお話です。

この構築は1/29日のきゅーぽけオフダブルで優勝して、ランクマッチではシーズン2の最終順位がメインロムサブロムで54位と62位にはなっています。

 

1.構築概要

 

まもみが残飯ドラパルトを軸にした構築です。
剣盾時代に一度まもみが残飯ドラパルトを詰めていた時期があり、その時はあまり強くなかったという結果に終わった過去がありましたが、今回は本当に強い構築として完成させられたと思っており当時のリベンジにもなりました。
構成自体は古臭さすら覚えるような受けを重視したグッドスタッフですが、基盤となっている戦術のヘイラッシャ耐性がとても高い所が最大のポイントとなっています。

 

1-1.SVのドラパルトの立場
剣盾のドラパルトは癖の強い技を全てダイマックス技として単純に強い技として打てた点と、ダイドラグーンの攻撃ダウンも含めてダイマックス中弱点で落ちないので特に状況を選ばず殴るという行為だけでとても強いポケモンでした。

しかしながら、当然SVにはダイマックスはなく技も耐久力も元々のドラパルトのポテンシャルで戦う必要が出てくるし、パルデア地方にはマスカーニャやドドゲザンといった超高火力の不意打ちが使えるポケモンが2匹も環境にいることや、得意だったドラゴン同士の殴り合いでは上をとってもテラスタルのタイプ変換によってそもそもこっちのドラゴン技で縛れているとは限らないといったように、下準備なしで上をとって殴ることの信頼性が落ちていることから流石に雑運用で既に強かった剣盾よりダブルにおける立場は悪くなっています。

といつつもドラパルトの素早さ自体はシリーズ1どころかパラドックスポケモンや準伝説も含めた上でマルマイン以外のすべてのポケモンに勝っているという絶対正義に等しい点、カイリューの神速が強いという環境の前提がありゴーストタイプである事実はプラス要素として働いています。

技に関しても幅広く強い攻撃技が使える状況ではなくなりましたが、ドラゴンアロー自体は物理ドラゴン技の中でも超高性能な技であり、事実盤面を作ってから最後にドラゴンテラス鉢巻ドラゴンアローで詰める動きは脅威度が高い動きで対面したらしっかり対策しなければならない程度の認識は持たれています。

総括するとドラパルトは剣盾時代に比べると単体性能がピーキーになってしまいましたが、ドラゴンアローを始めとした一部の技をこの素早さから打つ挙動自体は準備さえすれば強いままであると言えます。

 

1-2.今回のドラパルトの型決定について

では、メインとなっている今回のドラパルトの型方針はどうやって決めたのかというと、ドラパルトが使える技の中で強いものが限られているならば本当に強いものだけを安全圏から撃ちまくるという考えが今回の構築方針です。

世間で主流な鉢巻ドラパルトは採用技4つ中でドラゴンアローだけが強くて次点でとんぼ返りが使う価値がある、他は局所的な運用だけで基本使わないという強い技が少なくなっていることが顕著に表れている構成をしています。

ドラパルトは攻撃技に関してはほぼドラゴンアローだけが強い状態であり、それ以外は鬼火や壁といった補助技の方が神速を無効にするタイプや素早さの観点から優秀であり、今回はドラゴンアローと鬼火は強いからそれを身代わりの中身という安全エリアから使い倒すというのがコンセプトとなっています。

余談ですが、剣盾の時に祟り目ではなくドラゴンアローを連射するコンセプトはダメだったのかと言われると、剣盾ではこの指役にフェアリータイプで受けながらドラゴンアローを吸ってしまうトゲキッスがいたのでドラゴンアローだけを攻撃の軸にすることができませんした。

 

1-3.構築のメイン軸の対ヘイラッシャ性能の高さ
冒頭で書いた通りこの構築最大のポイントはメイン軸がシャリタツヘイラッシャの寿司コンボにとても強い点で、最後まで詰めることになった最大の理由となっています。
ドラパルトは合体したヘイラッシャより速いので上から鬼火を入れられる点、ドラパルト自身はまもみが残飯で攻撃が何回も直撃しないように立ち回れるため、ドラパルトの隣で水抵抗の威嚇を回すことで合体したヘイラッシャを特殊な技なしで封殺することができます。
こちらは個体数を4匹維持しながら戦うことがメインコンセプトなので眠るヘイラッシャがTODを仕掛けてこようとしても個体数負けがないどころか下準備で個体を1体失うことが多いのはヘイラッシャ側なのでTODはむしろ勝ちパターンとなりますし、ドラパルトがフェアリーテラスタルなのでいっちょうあがりによるステータス修正による切り返しもフェアリードラパルト+マリルリorドドゲザンという並びでほぼほぼダメージが発生しないハイリスクな行動にすることができます。

 

 

2.個別解説

 

ドラパルト

193-157-97-*-96-195

火力

ドラゴンアロー*2で167-111サザンドラが落ちる

物理耐久

A-1.162マスカーニャの1/2道具叩き落とすで身代わりが壊れない
205ドドゲザンの1/2黒いメガネテラスタルドゲザンで身代わりが82%で壊れない
1/2一致イカサマで50%で身代わりが壊れない

特殊耐久

177サザンドラの1/2悪の波動で75%で身代わりが壊れない

素早さ

最速タイカイデン+1

 

構築の軸でこのポケモンの説明の半分ぐらいは概要で書いている内容ですね。

概要に書いていない大きな特徴としてはフェアリーテラスタルの採用です。

概要で書いたように強力な不意打ちが沢山飛んでくる=悪タイプが大量にいるという状況は本来ドラパルトにとってはかなり都合が悪いのですが、その逆境を全てひっくり返す一手であり、耐久の項目に書いてある通り逆に多くの悪タイプの攻撃を起点に身代わりを残すことができるようになります。

その都合上ほとんどの場合ドラパルトでテラスタルを切るので、構築上はドラパルトがフェアリーである前提のタイプバランスをしています。

数値設定面は素早さ耐久⇒火力の順番で設定しています。

耐久の目的は上で書いた通りで、素早さは最低でもマスカーニャは抜いてほしいので193が下限、一つ上にタイカイデンがいてしかもタイカイデンが採用されいてる構築はとても前のめりな動きをしてきて素の速度で上をとることがすごく重要なのでタイカイデンまで抜かせる195に設定しました。
195はファイアローと同速ですが、ファイアローはそもそも初手は颯の翼で動いてくる上にその初手は大体追い風を使ってきてさらに素早さで負けてるターンが長く、195の素早さで同速合戦をすることがほとんどないと判断したので火力を優先しました。

特にタイカイデンは初速の追い風よりもドラパルトの行動が先である点が重要で、タイカイデン+サーフゴーの初手に対して守るではなく身代わりから入ることが許されているのでそれができるタイカイデンとできないファイアローには素早さを抜く価値の差がとても大きいです。
火力は言ってしまえば残分なのですが、ドラゴンアロー連射モードに入った時に、最低限脅威としてして成り立つ火力であることが重要だと考えており、そのラインは並以上の耐久を持つサザンドラがドラゴンアローを集中的に食らったら落ちるこのラインでした。

絶対にサザンドラを落としたいという意思があるわけではなく、単に火力が高い方が価値が高いシーンが多いと判断しただけなのでどうしても素早さが気になるなら1だけ素早さに回しても支障はないです。

技に関しては概要で書いた通りですが、当たり前なんですけどこの技だと構築単位で対ニンフィアをかなり頑張ることになってしまったので、構築コンセプト的には変わってしまいますが身代わり⇒ゴーストダイブにした構築を模索するのもありだと思っています。

ちなみに特性は実はクリアボディ以外の他二つ全部候補になっていて

身代わりするドラパルトが流行り出した場合(実際はなかった)⇒すり抜け

ニンフィアのハイボを封殺できる可能性を作りたい⇒呪われボディ

といったような可能性を考えていましたが、結局敵の水ケンタロスなどから威嚇を受けるとドラゴンアローの脅威度が無になってしまうのでクリアボディが一番無難だとは思います。

 

 

ボーマンダ

171-187-100-*-100-167

火力

鉢巻アイアンヘッドで202-86ニンフィアを81%で1発
(鉢巻飛行テラスダブルウイングで202-86ニンフィアが98%で落ちる)

素早さ

最速

 

ヘイラッシャを倒すプラン、身代わりを残すプラン、火力アップアイテム持ちガブリアスの攻撃を耐えるプラン諸々が威嚇を前提にした設計なので威嚇要因が必須となっています。ヘイラッシャの横で回すので威嚇要因は水の耐性が必要でドラパルトの身代わりを残すには隣がある程度前のめりに殴って圧相手に圧をかけてもらう必要があるため、その条件を一番満たしやすいボーマンダを採用しました。試す時間がなかったですが、他の候補としては水ケンタロスも一考できると思っています(ただし、後述するマリルリが諸々の対策にかなり綺麗にハマったので水ケンタロスにする場合マリルリの枠も別に探さないといけない)。

技道具数値テラスタイプは基本的にはニンフィアを倒せる確率を上げるためというのが根幹の理由となっています。

最初は意地っ張り+飛行テラスで使っていてニンフィアの主流なテラスタイプ関係なくダブルウイングを使えば倒せる可能性があるという構えをとっていましたが、ボーマンダが準速だとサザンドラウルガモス、最近増えた最速コノヨザル等のポケモン相手に窮屈でニンフィア以前の問題だったので最速運用として、ニンフィアの削りは最速を前提にした上の努力目標という方針になりました。一応HCニンフィア程度ならアイアンヘッドで落とせますが、総括記事で書いた通りこういう対策は極力テラス前後関係なく等倍で通る技で行うべきであり、しかもニンフィアは実態として耐久効率を求めるとC振り切りを前提にすると181-106みたいな物理耐久になるのでH振りだけが落とせる状態はそもそもあまり信用できない火力ラインです。

この耐久力は意地っ張りでしか対応できない為、少し削れたニンフィアを打ち漏らさないという程度の採用になっていました。

陽気にしたことで飛行テラスで刺しきれなくなったのでバンギルガルガン相手に投げた時に切れる可能性がある、他のテラス切りを確認した後ならどんなニンフィアでもアイアンヘッドで一撃で倒せるようになるという方針から最終的に鋼テラスでの採用となりました。

技はダブルウイングとアイアンヘッドは上記の通りとして、瓦割はドドゲザンを突破するための採用、岩雪崩はウルガモスカイリューに効率のいい打点を入れられるかどうかでゲームテンポの作りやすさが全く違うので採用しています。ウルガモスは一見ダブルウイングでも対応できますが、2回接触して炎の体を誘発しやすいので、その対策も兼ねています。

 

ドドゲザン

189-205-141-*-106-88

火力

黒いメガネドゲザン+不意打ちで183-116ガブリアスが落ちる
黒いメガネドゲザン+不意打ちでB実数116サーフゴーに等倍で最低ダメージ186

物理耐久

205ドドゲザンの2総大将2倍弱点けたぐり耐え(悪テラス状態で被弾想定)

特殊耐久

178ニンフィアハイパーボイス2発耐え
178ニンフィアの弱点テラバースト耐え
194グレンアルマの珠アーマーキャノンを等倍で94%で耐え

素早さ

可能な限り速く。準速ヘイラッシャ+1までは確保。

 

ドラゴンタイプを中心に組んだら鋼タイプと相性がいいというのはもはや道理であり、ドドゲザンはドラパルトの元タイプのゴーストが苦手なタイプを悪で受けられる、総括で書いた通り単体性能2強判定しているので入れない理由がありません。

対サーフゴーにおいて最も比重を置いているのがこのドドゲザンであり、サーフゴーを絶対にドゲザン+不意打ちで倒さないといけないので黒いメガネ+振り切りという構成をとっています。SVはトレンドの移り変わりが激しく、サーフゴーの耐久力は不特定要素となりやすいのでH振り切りのサーフゴーを落とせない限りは攻撃を全く妥協する気がありませんでした。

素早さを振った速いドドゲザンとなっていますが、これは先に耐久から計算していてドドゲザンとして成立耐久力のギリギリを攻めた値で残りを振れるだけ素早さに振った形となっています、

一応ヘイラッシャ+1という同族以外の大義名分も持った速度ではありますが、正直このドドゲザンは同種の素早さ合戦という意味では攻撃振り切り前提というハンデを背負ってる関係で体感3割~4割は負けてるので過信はできません。

そして実態としてはドラパルトの鬼火も組み合わせて行動保証に対する保険はかけています。
実際そんなことしているならSを抑えてもいいように思えますが、Sを抑えたニンフィアの上をとれるかどうかも対ニンフィアにおいて立ち回りの負荷軽減できるかどうかで重要な要素だったので、この値でも振っていた方がトータルで使いやすかったです。
もしドドゲザンの素早さを抑える場合は、代わりに後述するマリルリを速くすると思います、

技はけたぐりとアイアンヘッドが選択で最終日はアイアンヘッドを使っていましたが、ドラパルトを選出しなかったり、選出したとしても火傷を入れて数ターン後に敵のドドゲザンを都合のいいタイミングで処理する際にけたぐりがないと困る局面が多かったのでけたぐりの方が正解に近いと思っています。

テラスタイプに関しては単純な単体性能が一番強い悪タイプの採用で、自分がドドゲザンが単体性能2強だと思ってるのは悪テラス込みの話だったりもします。

エスパー0倍を残しながら炎弱点を消せるので対グレンアルマの観点でも重要ですし、何かしらの要因でドラパルトが早期に処理されたりテラスを切らないパターンになった場合ドドゲザンの単体性能に頼ることも多いです。

対ヘイラッシャ耐性の話でも語りましたが、基本的には4体全てが生存した状態で対戦が進むので、特性に関しても総大将はほとんど性能に期待ができない且起動してる時は盤面が崩壊してると思っているので負けん気が無難です。

初手でものまねハーブケンタロスを引いたとしても、マンダ交代の威嚇+ドラパルトの鬼火で簡単に無力化できるのでものまねハーブ返し耐性も構築単位で高いです。

 

 

ウルガモス

181-*-86-182-126-152

火力

モロバレルをオバヒで一撃突破できる範囲を広くするために可能な限り高く物理耐久

205ドドゲザンの黒いメガネテラスタル不意打ち耐え

特殊耐久

C1.194グレンアルマの75%Fワイドフォース耐え

素早さ

準速(スカーフ以外のサーフゴーを全て抜きたい)

 

ニンフィア等の構築の穴になりがちな特殊方面の相手を対応してくれるポケモンであり、何よりも対イエッサングレンアルマの切り札でもあります。

最大の特徴がものまねハーブの採用であり、グレンアルマの砕ける鎧にものまねハーブを反応させることでワイドフォースの上から虫の抵抗を打つことができるようになります。特に、ものまねハーブは砕ける鎧と弱点保険が同時発動した場合全部コピーする仕様があるので、そのパターンに入ったらその対戦はほぼ勝ちが確定します。
ニンフィアののどスプレーやイエッサンのサイコシードにも反応する為、トリルイエッサングレンアルマまで対応した戦術であることや対ニンフィアでも貢献してくれる点ではとても綺麗な採用となりました。

テラスタイプは上記の対グレンアルマに従って悪テラスとしています。
ものまねハーブが反応したら素のタイプでも問題ないのではないかと思う所はありますが、イエッサンのサイキネで削られる、グレンアルマがバックして2週目の対面が発生した際にエスパー無効にできないとウルガモスの体力がもたないパターンが明確に確認できたので悪テラスは必須であると判断しています。

技は説明済みの虫の抵抗を除くとオーバーヒートはよっぽど展開が上振れてない限りは蝶の舞までは積み切れずに局所的な対応を求められることが多いため、ドドゲザンサーフゴーモロバレルに対して確実に仕留める技ないしセグレイブに対する最大打点として採用しています。

ただ炎技は実際の所は炎の舞との選択で、オバヒと炎の舞は強いタイミングが全く異なっており、上記の迅速処理が必要なシチュエーション以外の暇な時に打つ炎技としては炎の舞が圧勝しています。ウルガモス運用時はそのどちらにも遭遇するためどっちが正解だったかは今でも結論が出ていない所でもあります。

ちなみに熱風は中途半端な打点でセグレイブの熱交換を反応させたりコノヨザルの憤怒カウントを悪戯に進めてしまうので不採用としました。
蝶の舞は基本的な仕事が虫の抵抗炎技守るで完結してるので、単体性能を上げる技としての採用をしていて対ニンフィア性能も上がります。ただし本当はこの枠はセグレイブの火力を削いだり弱点をとれる技があれば理想だったのですが、ウルガモスの技の中にはその条件に合致する技がテラバーストしか存在しなかったので諦めました。

数値設定は素早さ⇒耐久⇒火力の順番で決めており、素早さは構築全体がゆっくり立ち回る都合で相手のサーフゴーの行動回数を増やしがちなのでそこを緩和するためというのと追い風が絡まないサーフゴーは確実に削りたいのでサーフゴーまで抜きたいという理由で準速にしています。ただ基本的に対サーフゴーはドドゲザンで行っているので素早さは最速グレンアルマ+1の140まで落とすことは可能です。

耐久力はドドゲザンの前で行動を保証した耐久力を確保しているのと、対グレンアルマの際、相手の取り巻き次第で最初にテラス切らずに様子見⇒2手目以降テラスを切るか再考するパターンがあるので虫の抵抗入れた後の保険ワイドフォース耐えるようにしています。悪テラスなら虫の抵抗で倒しきってしまうことがほとんどですが、イルカマンのクイックターンで起動している場合は虫等倍の元タイプのままなのでここで必要な数値になります。

火力面がオバヒを採用しているのにモロバレルを打ち漏らすのが嫌だという理由で残りを振れるだけ振ってD120程度あるモロバレルも倒せるようにしていますが、現行の物理耐久ではセグレイブの巨剣突撃を耐えることができないので物理耐久を厚くして出せる相手を増やすのも選択肢だったように思えます。決めないといけないことの優先順位が低めな事柄だったので期間中にここまで結論が出せませんでした。

 

マリルリ

201-112-106-*-101-71

火力

瓦割で222-113セグレイブ2発
水テラスアクアブレイクアクアジェットでB実数116サーフゴーに最低ダメージ182

物理耐久

204カイリューの鉢巻飛行テラバーストを82%で耐え

特殊耐久

C2.194グレンアルマの75%Fワイドフォース耐え

素早さ

最遅グレンアルマ-1


ドラパルト、ボーマンダ、ドドゲザンを中心とした受け回しする際に水タイプが欲しいため採用しています。これもドラゴン鋼が入ると水が補完として綺麗であるという定石の補完方法ですね。
具体的な理由としてはヘイラッシャを受け出せる駒を増やしたい、セグレイブに対して受けて戦いたい、雨パに出した際に飛行弱点を使いたくないという理由で水タイプを求めていました。

この手の直線的な攻撃と受けしかできないポケモンを補完で採用すると、よくギミックに弱い構築ができるのですが、この構築は対ギミックを先に全部解決していて残りの課題が相性補完周りだけになった為、素直な補完ポケモンを採用するリスクがほとんどなかったのがとても大きかったです。
後はアイススピナーを習得してマリルリ自信がギミックに対する回答を得たのがあまりにもでかいです。
技の特徴はじゃれつくを切ってアイススピナーと瓦割の氷+格闘の構成で採用していることです。これは元々仮想敵となるドラゴンタイプはどうせマリルリを見たらテラスを切るため実質的に通りが悪いのであまり期待できなかったためです。
サザンドラには鋼変換を考慮して瓦割、カイリューガブリアスには飛行や地面への変換を考慮としてアイススピナーを使った方が一貫しやすいです。

そして何よりもアイススピナーがマリルリがずっと求めていた神の技であり、今まで苦手だったサイコフィールドを簡単にはがせる上にアイアンローラーと違って平時で使っても草やドラゴンに対する打点として成り立ってる為、マリルリの水タイプを中心とした挙動をサポートする理想的な技としか言いようがないです。本当にこの技はマリルリの使いやすさを各段に上げました。

格闘技は馬鹿力との選択肢になりますが、瓦割の段階でドドゲザンを9割近くけずれることと、セグレイブも2発で落とせるラインは達成しているので、安定して居座れる方を採用しています。

数値面は簡単にいうとHAをいい感じにいじくっただけのいつものマリルリです。そもそもマリルリは元のA種族値が低いのでここを削ると調整先の大義名分以前の所で大幅な性能ダウンを起こすのでよっぽどなことがない限りはAは振り切りだと思っています。

ドドゲザンと同じような対サーフゴー性能や対セグレイブの重要な駒な上で瓦割2発の達成ラインがほぼ全振り部分なので仕事観点でも実際切れないです。

ドドゲザンの項で少し触れましたが、マリルリとドドゲザンの素早さはどっちかを速くしてもう片方は遅くするいう方針で考えていて、これによって仮に突然トリル系のグレンアルマを引いても対応しやすくなります。

今回はマリルリが単純に数値が低くて素早さを振ると無茶が発生すると判断してドドゲザンの方を速くしました。また、トリルグレンアルマの耐性はアイススピナーが使えるマリルリの方が高い側面もありますし、ウルガモスがどうしても出せない時にイエッサングレンアルマ相手にマリルリのアイススピナーで立ち回る動きをすることがあることからも保険ワイドフォースまで耐えてもらう必要がありました。

耐久面はD方面がH実数201で上記の必要分を確保できたので若干Bに偏らせています。これは元々が物理環境なのもありますし、突撃チョッキを採用して守れないので一撃で落ちる可能性は可能な限り減らしたかった要因が大きいです。ちなみに純粋にHAで振り切ると鉢巻テラバーストを耐える確率が75%まで下がります。

突撃チョッキの採用は、総括記事で書いた極力守るを採用したいという観点と矛盾しているアイテムなのとこの構築自体守るをうまく使うことが重要なので採用に関しては最初は迷いましたが、そもそもマリルリの基礎スタッツが低いので持たせないと数値が足りない、突撃チョッキ自体は行動を保証するアイテムである、セグレイブ相手にしながらアイススピナーまで使おうとすると技4つ全部攻撃技である必要があるということでそれを加味しても突撃チョッキの方が有効だと判断しました。

テラスタイプは、火力面の説明で書いたように対サーフゴー第2の駒としたいので水技の火力アップをしてさらにサーフゴーを相手にする際に邪魔なフェアリーを消せる水で採用しています。
草抵抗のテラスは構築単位でマスカーニャを捌きやすいのと飛行弱点になるか水等倍になるかのどちらかで雨パに切りにくいのでなくても特に困らないです。
違うテラスタイプの候補を探すならワイドフォースを0倍にできる悪や憤怒の拳を0倍にできるノーマルあたりが候補になります。

 

キラフロル

159-*-101-182-111-151

素早さ

最速(同族及び80族~90族が密集している為。コノヨザルは可能な限り抜きたい。)

 

対イッカネズミコノヨザルの回答札です。
イッカネズミコノヨザルは中途半端な火力で殴ってくる敵に無類の強さを誇っており、この構築のその要件を綺麗に果たしてしまっていて最大の課題でした。
この指や怒りの粉で叩きを吸いながらロングゲームを仕掛けるなら絶対にコノヨザルを攻撃しない動きをしないといけないのですが、ドラゴンアローが勝手にコノヨザルを狙ってしまうので現実味がありません。

そもそもイッカネズミの処理速度も遅い構築なので挑発が絡むとすぐにまた袋叩きができる状態を作られてしまいます。
イッカネズミコノヨザルに対して構築のメインコンセプトを維持して戦える唯一のポケモンが、キラースピンでイッカネズミごと毒にして且となりのドラパルトと一緒に逃げているだけでコノヨザルを削りに行けるキラフロルのみでした。

実際採用してからはきっちり突破はしてるのですが、この対処法自体は知らない相手からしたら竜テラスドラゴンアローという脅威が見えているドラパルトから狙いたくなるからそこを身代わりで逃げながらキラースピンを無償で撃てたという背景ありきでもある気はするので、安定感のある対策とはいえないかもしれません。後述するテラスタイプの見直しで改善ができるのではとは思っています。
といっても、対コノヨザルを抜きにしてもキラフロルはフェアリーに弱点を付ける、どくびしやキラースピンの毒ばらまきがドラパルトの動きとすごく相性が良いという観点からそもそも構築的な相性が良く採用自体は大正解でした。被ダメを抑える代わりにスリップの入りが遅い火傷中心の立ち回りと被ダメは抑えられないがスリップの入りが速い毒中心の立ち回りを選択できるようになったのはでかいです。

技はパワージェムの枠が毒状態の技になったよくある4つで、サーフゴーを殴ってもらわらないと困るので大地は切れませんでした。

テラスタイプを暫定草で試していて、そもそも切ることがなかったので妥当性をきっちり判定できなかったのですが、一番テラスタルが生きるタイミングが憤怒の拳やワイドフォースを避けるタイミングだと思った為、本当は悪かノーマルが正解だったように思えます。

ちなみに特性は腐食の可能性も十分にあると思っていて、腐食を採用するとモロバレルを毒にできる点は理論上魅力的でした。ただ運用時流石にどくびしばら撒いた状況はシンプルに強かったので毒化粧で問題はないと思っています。

 

3.その他

 

3-1.誰も素早さ操作できないけど問題ないの?

結論からいうとそこはほぼ気になりませんでした。

総括記事で書いた通り、今の環境は素早さ操作中に単調な動きしかできないので守るできっちり時間を稼げば十分な切り返しができたこと、何も素早さ操作がない環境下だと基本的には自分側が採用しているドラパルトが一番上をとっているという点で自分の考えるSVの環境定石にのっとった切り返し方で対処可能でした。

先制攻撃による対応を主流としているのでそもそも実数値で勝負していない事、今まで先制攻撃軸の制圧で癌になりやすかったサイコフィールドをマリルリ自身が剥がせるようになったことで先制攻撃の完全な封殺が汎用性がイエッサンよりは低いリキキリンぐらいしかなくなった点も後押ししていました。

 

3-2.違う候補の軸

 

結論とした構築以外にも、ギャラドスガブリアスを軸とした違うパターンも調整していました。

こちらは鉢巻ガブリアスの対コノヨザルやキョジオーンの解決能力の高さが魅力で、特にヤミカラスが採用されたパターンでは嫌な音+地面テラス鉢巻地震でコノヨザルをフレンドガードの上から貫通して倒すなんて芸当も出来ました。

しかし、ギャラドスの遂行速度が遅く敵に圧をかける能力が低くてダメージレースで負けやすかったこと、ヤミカラス採用段階だと水耐性がなさ過ぎてヘイラッシャに勝てなくなるという本末転倒な事態が発生したので没となりました。

ヤミカラスの枠はモロバレルとかトロピウスとか水耐性があるポケモン試していましたが、結局大きな解決には至りませんでした。ただこちらはこちらで今の構築が苦手なイッカネズミにコノヨザルに強いというとても大きな強みがあるので時間があれば詰めて使い分けるとそれはそれで強かったのかもしれません。

 

 

4.最後に

とても長くなってしまいましたが、新作がでて2か月という短い期間でダブルでこういう納得感がある構築が一つ組めたのはかなり久しぶりに思えます。

SVは本当に歴代世代の中でもテラスタイプの確保は大変だし環境はよく変わるしものすごく忙しい世代でしばらくは自信が持てなかったのですが、なんとかシリーズ1で一つ形に残せて本当によかったと思っています。

ただ一部時間がなくて綺麗に結論が出せなかった要素もあったので、次の構築はその辺も綺麗に詰めた状態でシーズンを終わらせたいですね。

 

シリーズ1ダブル総括

スカーレットバイオレット1発目の記事です。
なんかまた空白期間が空いていますが、そこはあまり深く掘り下げずここでは戻ってきたとだけ書いておきます。

 

シリーズ1も終わり使った構築記事を上げてシリーズ2をさっさとやりたいところでしたが、構築記事を書く上でどうしてもこのシリーズ1自体の環境のお話が必要だったので前略としてSV環境の特徴及びシリーズ1のお話から書くことにしました。

 


1.SVの環境特徴

 

まずは、9世代時代の特徴の話から入っていきましょう。

 

①テラスタルポケモンに対する強化幅はこれまでのシステムと比べるとかなり控えめ

SV最大の目玉といえばタイプが変わるテラスタルです。

このタイプが変わるという事情自体はポケモンの相性関係の根底を覆すある意味で禁忌を破ったみたいなシステムですが、強化幅が今までより低いこと、何よりも使うと必ず強くなるとは限らないというのがこれまでのシステムと違う点でしょうか。

6世代以降続いてきた特殊システムにおいて、耐久面は大体1.3~ターン限定のダイマックスで最大2倍の引き上げ、火力も1.5倍~火力特化したZ技に関しては2倍と引き上げの幅がかなり大きいのですがテラスタルは耐久数値が全く変わらないですしタイプ一致技の強化幅も1.33倍(1.5→2倍)なのでこれまでより火力面耐久面両方でかなり強化幅が控え目です。

また、単タイプのポケモンが同タイプにテラスタルしない限りは耐性面が変わり、裏を返せば元々持っていた有利耐性は消えてしまうことも意味しているので、切り方を間違えると本来勝てたはずの相手に負ける事象も発生し、盤面次第ではテラスタルを切らないまま対戦が終わることも十分に存在します。

これにより、歴代シリーズよりもポケモンの単体性能はシステム的には落ち着いたと言え、テラスタルは単純強化というよりは違うポケモンに成り代わる(ターン消費なしで交代してるイメージ)性質変化の側面がとても強いシステムと言えます。

なのでダイマックスの場合は先切り後切りどっちが強いかみたいな話題が出ていましたが、テラスタルは先切りとか後切りの概念というよりは後の対面まで考慮した相性考慮の方が重要になってきます。

 

②守るの価値がとんでもなく高い

このタイプ相性の禁忌に触れたテラスタルというシステムですが、切られていない限りは対面の相性有利不利なんてものは実質的に存在しないに等しいです。
なので、素早さとタイプ全て含めた有利対面を作ったとしてもそこで殴りかかる行為が今までは安定行動だったのに今作では見切り発車的になるシチュエーションがかなり多く、守るで様子を見ることの重要性がとても高くなっています。

また、守る不採用のポケモンでも隣でワイドガードをすれば限定的に見切り発車を防ぐこともできるので、ワイドガードの価値も個人的には歴代世代より高いです。

副次的には、現環境に限ってはトリックルーム、追い風等の時間制限付きのS操作技中に特殊なコンボをすることがほとんどなく単調な攻撃しかしないので、素早さ制御で返せるかどうかよりも守るで逃げ切る手段を持っているかどうかの方が分かれ目になることも多いです。

 

③等倍で倒せるプランの重要性
環境が固まるとテラスタイプの候補もある程度固まるわけですが、それでも大体テラスタイプ候補はタイプ相性上の一貫を切ったものが多く、弱点を突いて倒す前提のプランは候補が絞られていても見切り発車になりやすいです。

なので、SVにおいては候補のテラスタイプ全てを等倍で通る状態がかなり重要となります(シリーズ1後半から流行った飛行テラスカイリューはその典型例)。

特に拘りポケモンはこのセレクトがとても重要になってきます。

 

 

2.シリーズ1の特徴

ここからシリーズ1の特徴のお話となります。

 

①ヘイラッシャ(寿司コンボ)が最強のポケモンとして君臨

ヘイラッシャとシャリタツのコンボ通称寿司コンボがこの環境では間違いなくシリーズ1の最強のポケモンとして定義できたと思っています。
あらゆる仕様がずるいことで有名なポケモンですが、環境目線では以下の理由となります。

 

・素早さラインの都合上S2倍ヘイラッシャを抜けるポケモンがとても少ない

ヘイラッシャは準速87、最速95で基本的に考慮するべく素早さが174~190付近となりますが、シリーズ1は100族を超えているポケモンすら少ない環境ですので、基本的にはヘイラッシャの上をとることができません。

これによりどのような対策をとるにしてもまずヘイラッシャに動かれる前になんとかできるポケモンがいきなり大きく絞られてしまう事象が発生しています。

 

・あまりにもテラスタルと相性が良すぎる
個人的にはヘイラッシャを最強たらしめている一番の要因がテラスタルでシリーズ1で一番テラスタルとテラバーストを使いこなしてるポケモンだと思っています。
正直今の仕様だろうが水タイプ固定ならいくらでも誤魔化せたのですが、ヘイラッシャはテラスタルで性質変換を行いしかも全ステ2倍アップで等倍の殴り合いもほぼ負けない為、テラスタルが存在する世界観での定石を全て否定してきます。

このテラスタルが後押ししてヘイラッシャに無茶苦茶なカスタマイズ性が生まれている為、ヘイラッシャが強いというお話も一枚岩ではなく、実質的にはヘイラッシャという同名の違うポケモンが環境に沢山いる現象が起こっています。

これによりヘイラッシャを崩すためには、黒い霧やクリアスモッグなどの型に依存しにくい限定的な技を要求されることが多く、これらは使用者の汎用性の低さや回せるサイクル数が少ないことが多いため、後述する単体運用の実現性も含めてヘイラッシャ側が動きだけで対応する術を持ってしまっています。

ただし、マスカーニャが抑止力になっている関係で候補テラスが実質草抵抗のタイプのみに絞られていたのが幸いといったところでしょうか。


・ヘイラッシャ単体運用の段階でそもそも強い

まず種族値の段階でBとDがひっくり返ったカビゴンなので単体で既に強いです。
単体で欠伸で流す、ウェーブタックルで殴るという待ち行為ができる為、行動選択肢の多さや何よりも単体選出の実現性がしっかり高くヘイラッシャ側の性質も行動も本当に選択肢が広く取れます。ついでにシャリタツが残党処理として何故か結構強いのはとてもよくないと思います。

個人的に一番強いと思ってるヘイラッシャは欠伸採用型の動きのモードチェンジができる型で、本気で詰める構築の候補の一つでした。というかこれ一人でカバマンダしてるのと同じなんですよね。

 

余談
といっても個人的には全ステ2倍アップと天然に関してはバランス上ある程度納得がいっている仕様だったりします。
というのも

全ステ1段アップだとそもそも2対1で勝てる性能になっていないから使う価値がない。
天然がないと猫騙し+積み技、威嚇+積み技などで簡単に起点にされてヘイラッシャ討伐後裏も全抜きされる。

という二つの観点からそもそもこの二つがないと対戦で耐えうるコンボとして誰も使ってくれないので、確かにここまでは納得がいきます。

自分が本当に性質上やばかったと思ってるのはテラスタルと相性良すぎた点とウェーブタックルを習得したことの二つだと思っていて、テラスタルはさっき語った通りでウェーブタックルがなかったら受け出しできるポケモンがもっと多かったので対処法も広かったように思えます。

 

 

②他の強い構築とヘイラッシャの対抗策があまりにも違いすぎる

前提としてヘイラッシャが最強生物として君臨してる考えはほとんどの人がもっていると思いますが、別に構築自体はヘイラッシャしかいないわけでもなく対抗勢力がいます。

他に上げられる強構築がイッカネズミコノヨザル、イエッサングレンアルマ、ヤミカラス系グッドスタッフ(=ヤミカラスサーフゴー)の3つでヘイラッシャ込みでシリーズ1の4強(ヤミカラス系抜いて3強だという人もいますが)だといわれることが多く、ここは自分も同意しています。

 

で、シリーズ1の難しい所がこれらの対策有効札と対ヘイラッシャがあまりにも違いすぎる点にあります。

 

・イッカネズミコノヨザル
高火力の単体攻撃をぶつけてイッカネズミを一撃突破できるポケモンを用意してフレンドガード持続時間を短くする
候補のテラスタイプ全部に対して等倍で殴れる超高火力全体攻撃をぶつける(ワイドフォース、火力アップ持ちガブの地震etc) ※低火力全体攻撃は憤怒の火力を盛るだけなのでNG
憤怒の拳を抵抗以上に抑えられるポケモンを並べてコノヨザルの遂行速度を遅める

 

・グレンアルマイエッサン
とにかくエスパーの一貫を切った上でプランを考える
ワイドガードをちらつかせる

※動きがとにかく前のめりなのでテンポを落としながら崩すことを考える

 

ヤミカラス系グッドスタッフ

まず前提として初手のサーフゴーを最低被害で流す

※2発目のゴールドラッシュが打てない且隣がほぼ無傷な状態を作る。ただしヤミサーフ側はサーフゴーだけで倒しきる気はなくて削った所をスタート地点にしてるだけなのであくまでこれは対処法のゴールではなくただの対戦が続く権利

ヤミカラスイカサマが打点として生きない盤面を極力作る

 

・ヘイラッシャ
黒い霧、クリアスモッグなどの特殊な対策を当てる
ウェーブタックルを耐えるポケモンで構成する
  
対ヘイラッシャ以外はある程度共通項がある(悪タイプが有効だったり、地面タイプを利用した殴り合いが有効である点)のでこの3つだけをなんとかするとなると比較的現実的に構築が組めます。
が、ヘイラッシャは、水耐性や特殊ギミックという全く真逆のポケモンを要求している点がとても厄介で、ガブリアスカイリューという他3つに対応しやすいポケモンはヘイラッシャに手も足も出ないことが多いです。
環境目線だと最終的にはクリアスモッグと単体性能を両担保したグレンアルマを使うのが一番精神衛生上楽だと判断した人が多いようにも感じました。(最後の方は単騎採用も目立ちました。)

 

 

 

③単体性能が強い2強

ここまで話してきたのはコンボ規模で強いポケモンでしたが、個人的にコンボ性全部抜きにした単体性能が高いポケモンとしてカイリューとドドゲザンの2強だと思ってました。

 

カイリューは語るまでもない現行の9世代で使える全てのポケモンの中でテラスタルとの相性抜群の単体性能がシングルダブル共々最強のポケモンです。
型もシングルでいる炎の渦カイリューなどがダブルにも流入してきたり、雨パだと特殊で殴ってきたりと幅広いですが、流石に2対1で勝てる性能はしていない為、鉢巻等の火力面での脅威度が高い型以外は見てからも対応が追いつきやすい側面はあります。

それでも2体1を強要しているポケモンでもあるので単体性能は最強格です。

 

ドドゲザンはまさに令和のメタグロスといえる存在で、元々の4~5世代のグロスよろしく6割⇒4割の削り方が得意なポケモンである為、隣が6割削ってくれるダブルの方が攻撃面の適正はシングルより高いと感じています。
特に悪鋼状態と悪単状態を使い分ける前提で理論上ほぼ全てのアタッカーとタイマンで殴り勝てる点がとても強く、苦手な相手に対する高い補完も相まって本当に昔のメタグロスを思い出させるポケモンです(というか数値的にも絶対メタグロス意識して作っている)。

 

個人的に最終版の構築にこの2匹のどちらかはかならず入った状態のものを結論としたいと思っていました。

 

3.最後に

 

とりあえず、シリーズ1の環境面のお話としてはここまでとします。

構築記事を書く上で分けないとゴチャゴチャしてしまうという理由で分けましたが、これはこれで書きたかったのでちょうどいい機会でした。

 

 

 

 

 

がにゅーオフ vs 東北オフ 選抜チーム対抗戦使用構築 全国ダブル式ドラパニンフィア

f:id:migawari:20210715001531j:plain

 

構築記事書くのも久しぶりですが、先週行われたがにゅーオフ vs 東北オフ 選抜チーム対抗戦での使用構築の紹介となります。

 

www.youtube.com

 

 一応シリーズ9は過去作の事例では全国ダブルに相当するルールですが、厳密には現行のルールってそもそも剣盾に全てのポケモンが参戦していないので全国ダブルといっていいのか少し怪しいかもしれません。

ただ、このブログタイトルとしては便宜上全国ダブルと記載しています。

 

 

1.概要

弱点保険ドラパルトを中心にした構築です。
コンボの組み合わせも8世代が始まった直後から活躍していたドラパルト+電光石火ニンフィアとなっています。
ニンフィアはドラパルトと一緒に攻撃する+コンボ起点両面ができるという点で未だに弱点保険ドラパルトと組み合わせる上での唯一性が高く、オーロンゲやGファイヤー、一撃ウーラオスといった盤面作りや切り返し用のポケモンとして悪タイプが多くみられる現環境ではそれらをどかす手段としても有効です。
基本ムーブはニンフガエンポリ2のどっしりと構えたポケモンで流すように動いて中盤からドラパルトを中心とした高速ポケモンで切り返す流れとなっています。

 

 

1-1 シリーズ9の中心ポケモン

 

そもそも今回の構築の軸を決めるにあたってシリーズ9は誰が中心になっているのかを考える必要があります。
冠リリース後、大量の準伝説ポケモンが環境に現れしかもサマヨール、ドラパルト、リザードン等といった鎧環境で強かったポケモンも駆逐されることなく生き残ってるものが多いため、要注意とされるポケモンがとてつもない数になっていて正直収拾がついていないです。

 

こんな環境の中、誰が本当の環境の中心にいるのかと考えたところ自分はレジエレキと弱点保険持ちのダイマックス鋼タイプの二つに焦点を絞ることにしました。

 

レジエレキは常識外れの素早さと特性の火力から現環境で構築を考える上でレジエレキに制圧される状況は話にならないという共通認識を皆持っているでしょうし、このポケモン1匹がまた7世代のコケコvsランドの構図のごとく環境の中心を電気タイプに対する地面タイプの構図を復活させました。

また、メタグロステッカグヤを始めとした高種族値かつ特性で威嚇やバークアウトで簡単に停止しない保険採用鋼タイプも大変パワーの高いポケモンであり、必然的に主力攻撃が耐久力をさらに上げるダイスチルが採用され、メタグロスはダイアースも容易に採用できることから弱点を突いたら裏目があるのに等倍攻撃もほぼ通らなくなるという事態になり対処難易度も危険度も高いです。

自分はこの弱点保険鋼タイプの危険度の高さが大きな起因となってリザードンみたいな高火力炎タイプの価値が高い環境だと思ってるぐらいです。

 

他にも本当に様々なポケモンがいる環境ですが結局シリーズ9はレジエレキvs地面タイプ、鋼タイプvs炎タイプ の構図が全ての基本になっていると思っており素直にこの勝負を仕掛けるか割り込みを挟めるポケモンが有益だと考えていました。

 

今回採用したドラパルトはこの環境に割り込みを入れることができるポケモンであり、レジエレキに対してはエレキネットすら受け付けない電気耐性持ち、鋼に対してもメタグロスには弱点をとりテッカグヤのS+1よりも速い素早さで殴り合いができるという点で鋼とも十分戦える性能だと判断しました。

 

1-2.対レジエレキの考え方

レジエレキを捌くというのは単に地面タイプを入れればそれで解決するという簡単な話ではありません。

初手で有利をとるだけならば地面タイプ+何かを合わせればいいだけなので簡単ですが実態は驚異的な素早さによるボルトチェンジで逃げられたり、初手対面だとウーラオスの不意打ちなどは余裕で圏外なので大体は倒しきれずに一度下げられてしまいます。

 

そのため、対レジエレキを考える上では最初に対面して逃げられる→再度出てきたときに倒すという2回捌く流れが完成しているかがとても重要になります。

自分の構築の場合サンダー以外全てのポケモンがレジエレキの攻撃でほぼ一撃で倒されないという特徴があり、特に初手は耐久が高いニンフィアエンポリ2で盤面を作る為、エレキネットの影響も小さいです。

そして後続からさらにタイプ面も強くダイジェット1回でレジエレキを抜かせる素早さを持ったドラパルトでゲームエンドに持ち込むプランになっている為、2週目のレジエレキにも隙を見せない構図になっています。

この構築は地面タイプを採用していないので一見するとレジエレキに好き放題されそうに見えますが、上記の手順でレジエレキを捌くルートを構築しています。

 

2.個別解説

 

ドラパルト
163-189-95-*-96-194

火力
130ダイホロウで187-151メタグロス乱数下二つ以外1発
130ダイドラグーンで177-161コータス乱数下二つ以外2発

 

構築の軸です。

個体単体としての特徴は意地っ張りにしている点があげられます。

火力面が振り切りでちょうどメタグロス1発ラインなので、弱点保険と組み合わせるとダイマックスしても貫通することができて、対弱点保険鋼タイプの要件を綺麗に満たすことができます。

素早さも実数194がちょうどSランク1でフシギバナに対応しているラインであり、そもそもダイジェット1回でレジエレキを抜かせる素早さの最低値が186であることからも落とす理由がありませんでした。

最速にしない事のネックはドラパルトミラーとレイスポスですが、ドラパルトミラーは冠以前よりは発生率が下がったこととレイスポスはレジエレキの攻撃を電気タイプなしで流せるぐらいの耐久力を持ったポケモンで固めていることからレイスポスにも同じことができる為、対応できると判断しました。

 

ニンフィア
201-*-98-165-151-81

B

167ボルトロスの珠130ダイジェット耐え
172ドラパルトの珠130ダイホロウ耐え

D

174テッカグヤの130ダイスチル耐え
167レジエレキの珠140ダイサンダー耐え

 

採用理由自体はこちらも概要の段階で述べているためそこは省略します。

序盤の立ち回りがドラパルトが出てくるまで流すことを重視している点と高火力特殊のダイマックスを強く誘発するポケモンなので、欠伸を採用しています。

特にニンフィア本体は特殊ならば火力補正のないテッカグヤに落とさない耐久力をしているので、初手でダイマックスしたテッカグヤに欠伸を入れることに成功したら大幅に有利になります。

持ち物はメタグロスの前で無理やり欠伸を打てるリリバか迷いましたが、積極的に狙われやすい性質をしている以上鋼と対面した時に結局リリバ込みでも許容できるHPが限られていて持っている意味がなかったなんてことがありましたし、珠ダイマックス技をギリギリ~2割残しで耐えるような耐久設定にしていてピンチベリーが強く生きる局面が多いのでピンチベリーの採用となりました。

ステータス面はヨロイ環境の個体を使いまわしている為実態は防御を2~3ぐらい落とせるのですが、流石にS+2でウーラオスを抜かせないのは響くことが多いので1でもいいのでSに回すべきでした。

 

ガオガエン
201-155-111-*-126-92

D

C1.167フシギバナの珠130ダイアース耐え
C1.197レイスポスの珠110ダイアース耐え

S

最速モロバレル抜き
S+2で177ボルトロス抜き

 

ダイマックスなしでフシギバナを流せる駒+ゴーストや悪を流すために採用しています。

鎧以前はD126程度あれば高火力の特殊水ぐらいしかガオガエンが一撃で倒されるリスクがなかったですが、冠以降は等倍でも無理やり貫通してくるレジエレキやガオガエンが止める手段のない手助けダイアースで貫通を狙ってくるレイスポスがいることから、突撃チョッキを持たせることの有用性が上がりました。

最初に書いた通りレジエレキに対しては地面タイプなしで流すプランをとっていることから高火力設定のレジエレキに倒されないことは重要であり、このガエンは実数152の手助け珠ダイサンダーにまで対応しています。

素早さはドラパルトのダイジェットの恩恵を大きく受ける設定値にしましたが、鎧環境と違って最速モロバレルの存在もいなかったり明確に抜かしてアドバンテージがあったジュラルドンも無視できるぐらいの採用率の為、実数84まで落として物理耐久力に割り振ってよかった気がします。

バークアウトの枠をD.D.ラリアットをはじめとする物理悪にするとガエンをダイマックスさせる選択肢をよりとりやすくなりますが、序盤固いポケモンで流す際仮想敵であるレイスポス、特殊水やテッカグヤを鈍らせることが重要であるため、バークアウトを採用しました。

 

連撃ウーラオス
175-182-120-*-81-163

 

シリーズ9は水タイプがゴリランダーとレジエレキに対して行動制限がかかりやすい為、水タイプの採用を考えずに行ってしまうと簡単にそれらへの一貫ができてしまいますが、対セキタンザンを考えた時にどうしても水タイプが欲しくなりました。

敵のセキタンザンに対してダイウォール以外で逃げることを許さず、ドラパルトのダイマックス技ととても相性がいいことからこの枠は連撃ウーラオスが適任だと判断しました。

ドラパルト単体だとダイマックスランドロスと殴り合いを行う際にケースバイケースで勝てたり負けたりと不安定な一面もあるので、ランドロスの上から致命傷を入れることができる点も評価点でした、

明確に仕事をこなしてほしいという名目で採用しているので、最初にあげた水タイプが直面する行動制限を一番回避できる気合の襷を採用しています。

技は目的と一致しているインファイト水流連打見切りまでは説明不要として、ラスト1枠に挑発としています。

元々上記3つの技で基本的にやりたいことが完結しており、ラスト1枠は挑発としました。

前のめりな動きとこれ以上な動きと嚙み合っているアクアジェットや隣のドラパやガエンを強くできるコーチングも試しましたが、ウーラオスが先頭に出ているときはサンダーやドラパルトと並んでいることが多くとにかく単調な攻撃しかできない為、キノコの胞子、欠伸、トリックルーム等の絡め手をきっちり止めることができる挑発は前のめりな動きを阻害されない点で一番しっくりきました。

 

サンダー
166-*-105-177-110-167

 

この枠に一番求めた要件は一撃ウーラオスをはじめとしたドラパルトの苦手な相手に対して代打として戦えることです。

簡単にいうとこの構築の裏エースであり、ドラパルトの代わりに選出してダイマックスしても強いしドラパルトの隣で殴っても強いです。

サンダーがドラゴンの苦手な相手を幅広く相手にできることはラティオスが強かった時代からの知見であり、ラティオスと近い有利不利関係を持ったドラパルトにも当然該当します。

構成は本当に単純な最速CS珠の攻撃技のみの構成であり、基本的にはダイマエースにしようがドラパの隣で殴ろうが高出力で攻撃することしか行いません。

ダイマックスするしないの選択肢が広いポケモンである為、選出時も固いポケモンで盤面を作る基本戦術に固執せず、初手から出して盤面を見てからダイマの有無を決める動きも可能です。

 

ポリゴン2
191-*-134-126-135-82

B
168エースバーンの一致珠飛び膝蹴り耐え
182ウーラオスの珠インファイト耐え

D

152レジエレキの手助け珠130ダイサンダー耐え

 

この枠は最後までかなり悩んだ枠であり、要求は特殊水に明確に強いがっしりとしたポケモンであることです。

というのも序盤の盤面作りの基本形であるガオガエンニンフィアカプ・レヒレに対しての圧が弱く、早々にダイマックスを切られて手助けダイストリーム等でガオガエンを一撃突破されたりしたら盤面を作るも何もない状態になってしまいます。

フェアリーでもある為、初手でドラパルトで強硬突破する手段をとろうとしても珠を持たれるとダイフェアリーで返されてしまうので序盤の固いポケモンで流す過程の中に水タイプを流せる駒が必要でした。

ドラゴンタイプが軸の構築でカプ・レヒレを流す際にこれ以上なく理想的なのが受けることも倒すこともできる草タイプなのですが、問題はその流れからナットレイやゴリランダーを採用すると構築全体で素早さを制御する手段がダイジェットのみになるため、エルフーン系の追い風構築に簡単に制圧されてしまう問題が発生します。

というわけでトリックルームができることも実質的に条件に加わったのですが、草タイプでトリックルームができるポケモンかスペックで水タイプを抑え込んで怪電波で弱体化を狙えるポリゴン2のどちらかとなり、流石に単純な性能やトリルが使える草タイプは全てゴーストかエスパーが複合していてドラパルトと苦手な相手がだだ被りしていた為、ポリゴン2の採用に決定しました。

ちなみに。この候補に挙がった草タイプの中には大真面目に原種ナッシーがいて、もし本採用になっていた場合はがにゅのチームにナッシー使ってる人が二人いるというとんでもない事態になっていました。

攻撃技はトライアタックの採用としていますが、対ランドロスはウーラオスを絡めたプランで完結していることとレジエレキを流す際に単純にタイプ一致で2発でレジエレキを倒せることが重要だった為、こちらを採用しました。

数値設定はヨロイ環境から使っている物理も特殊も行動が保証されたステータス設定で、冠以降でもレジエレキの手助け珠ダイサンダーの対応しています。

ただライジングボルトや控え目レジエレキには貫通させられてしまうので、BとDのバランスは今の環境向けに弄る余地があるかもしれません。

 

最後に

 

去年の王者決定戦以降いろんな心境があってポケモン以外の事に時間を割くことが多かったのですが、久しぶりに本気で作った構築でした。

剣盾における全国ダブルは、結局何がこの環境の中心にいるのかずっと分からないまましっくりとした構築が組めず、今回でやっとそこが見えてきたように思えます。

といっても多数のポケモンのステータス設定だったりポリゴン2の枠だったりと個人的にはもう少し一考の余地がある部分は多かったです。

 

後はこの構築は自分の好みがすごく露骨に出てしまっているなとも思っています。

自分自身7世代で主流だった電気タイプvs地面タイプという構図がかなり苦手で、ドラゴンが一番強くその対抗馬に鋼が出てくる環境の方が好きな昔の思想を引きずった一面があります。

今回は電気タイプがコケコでないことをいいことに電気vs地面にドラゴンで対抗する選択肢を選んでいる為、この辺の引き出しはもう少し広く持つべきだと感じました。

正直ドラパルトってポケモンが剣盾にいなかったら僕は一体どうしてたんだろと思います()。

 

2020年総括

今年もあと一日ということで毎年恒例のポケモンの総括となります。

前置きはなしでいきなり本題から入っていきます。

 

 

1.今年の成績

f:id:migawari:20201231211935j:plain

 

今年はついに初の公式大会全国出場を達成したのみにならず、いきなり成績上は全国3位入賞にまでたどり着くことができました。

残念ながら新型コロナウイルスの影響で世界大会は中止となり、世界大会に行くことはできませんでしたが、ここまで来るのにポケモンリーグ2004から始まって16年かかっているため、本当に大躍進だったと言えます。

また全国大会以外にも

ランクバトル → 最終30位以内2回

PJNO(全国大会出場権利者のみを集めた非公式大会) → ベスト32

バトルレジェンド → 23位

と平均値も大変高く一年単位で区切ると間違いなく今年より成績が高い年は存在しないと思っています。

 

 

2.今年の取り組み方

 

今年は明確に去年までとやり方を変えました。

コンパクトにやったことを羅列すると

A.情報の入り口を増やす

B.絶対に勝ちたい大会1か月前以内になるまでは絶対に自分で構築を作らない

の2点となります。

 

Aは簡単にいうとTwitterで現役でダブルやってる人をフォローしてTwitterに構築の情報が流れてくるようにして毎シーズン全てローカルに構築画像を保存すること、Bは自分で構築を作るという行為をせずにAによって得られた大量の構築をコピーして試すという行為をひたすら繰り返して絶対に自分でパーティを作ったりコピーした構築の構成を変えないという取り組みをしていました。

ただし、Bに関してはレンタルをそのまま使うのではなく個体は自分で計算してステータスを決めた上で全て自前で用意したものを使っていました。

 

上記の取り組みは何が発端で起こったのかというと今までの自分には以下の問題点があったことに起因しています。

a.自分が知らないことに対して対応能力が低い

b.環境初期に自分で作った理論が固定観念として後半まで残ってしまう

aは例えばサマヨールとポットデスが並んでいる相手に対して影打ち弱点保険の選択肢を知らずにそのまま負けてしまうみたいな分からない殺し、フシギバナ解禁直後であればフシギバナに眠り粉を打たれて何ターン先に何が起こるのかわからないまま動きの計画が立てにくいといった知識の範囲外に対する対応力ですね。

これを上げるためにはそれらが何をしたら負けるのかを知る必要があり、あらゆる構築を試すという行為が必要でした。

bの方は去年のWCSルールであるサンシーズンのまとめ記事なんかがそうなんですが、最初に作った自分の中の強い弱いを中盤以降の環境変化に対してなかなか切り替えができずに序盤は勝てるけど中盤以降勝てないことが多いという問題がありました。

 

知識を増やして且固定観念にも捕らわれないという状況を作るためには逆に各ルールの序盤は自分で考えずコピーした構築の感想をありのままに知識として増やしていき、環境が安定した段階で一番勝ちたい大会のために最後に自分で考えた構築を持ち込むというスタンスをとることにしました。

 

この取り組みは間違いなく大当たりでだからこそ今年は良い結果が出たのかなと思っています。

 

3.今年の構築

 

今年は成績が良かったので必然的に満足度の高い構築がかなり多かったのです。

それらの構築全体の特徴としてはダイマックスできるポケモンの選択肢が広いものを好む傾向にあり、特にトゲキッスに関してはバンドリドラパキッス以外は全てダイマックスできる選択肢を残してる程でした。

 

その中でも今年の最高傑作はどれかといわれるとPJNOで使用したジェットトリルバンギラスになります。

 

f:id:migawari:20200630011824j:plain

 

この構築はダイマックスのタイミングも個体も自由自在でとれる行動の選択肢が非常に広いという特徴を持っています。

努力値振りも6匹全て252振り2カ所で完結しているものが存在しないガッチガチの数字武装されているのでそこもお気に入り要素の一つですね。

BO3向けということで若干命中率が低い技で多く構成している点と速いロトムがかなりきつかったという2点が難点として残っていますが、元々ヨロイ島リリース後十日程しか作る猶予がなかった中で作った構築でもあり、その割には十分すぎる完成度になったかなとは思っています。

 

4.最後に

 

ではこれだけ結果が出たなら今年は満足だったかといわれると実は王者決定戦以降から今に至って本当に元気がない状態が続いています。

 

まず王者決定戦の対戦内容は、正解を選べたかという観点で自己評価すると点数がめちゃくちゃ低い対戦内容で、気づいてる人からはそういう風にしか見えていなかったんじゃないかということをかなり気にしていました。

また、それとは関係ない要素からも元気がでるような要因がなかなかなく基本的に元気がでるような状態になかなかなれないです。

冠リリース後は基本的にそれらしい結果を一切出せていないどころかそもそも触るモチベーション自体が致命的に低下しているというとまるで王者決定戦までの私は自分ではない誰かだったんじゃないかと思えるぐらいになっています。

 

来年の全国大会の権利も持っている状態で次のステージは確約されているところからスタートなので、年末にこの気持ちを置いて来年からは元気にやっていけないとまた残念な結果に逆戻り・・というかそれ以前に気持ち的にしんどいのでなんとかしたいんですけどなんとかして気持ち的に元気になる方法を探したいと思ってます。