混乱木の実の性質と運用

皆さんお久しぶりです。最後の更新が2016年12月と毎回更新するたびに自分が怠惰であることを嘆いている気がします。


サンムーン環境は結局アローラダブル後半あたりからまた触らなくなり、悪い意味でのこれまで通りとなってしまいました。
ウルトラサンムーン発売後は自分なりにできることをやっているつもりで、現行のWCSルールを中心にポケモンを触っています。

その過程で何年間もサボったツケを清算するように今の環境と元々の自分の考え方のギャップを埋めるようにポケモンをやっているわけですが、
今回は7世代で採用率が高いウイの実などの木の実(ここでは混乱木の実と呼ぶ)について書いて行こうと思います。


1.混乱木の実の基本評価

結論から言います。このアイテム7世代どころか歴代でトップクラスにぶっ壊れてると言っていいほどのハイスペックアイテムだと思っています。
何しろ条件さえ満たせばHP半分回復、これは言い換えてしまえば耐久力を1.5倍にしているのと同じわけで、どんなポケモンでも進化の輝石
を持たせることができるのと同じ状況です。
しかも最大5匹まで持たせることが可能となっており、散々オーバースペックだと言われた5世代のジュエルを超えていると自分には思えます。

といっても上記の感想は、恐らく7世代でこのアイテムの採用が一般的になったあたりで誰もが思っている感想であり今更な話です。
ただ、このアイテムは計画的に構築に組み込まないと発動にブレが生じ、にも拘わらず混乱木の実の運用方法自体をまとめた記事は
意外と存在しません。
それで、今回は自分の中でまとまったダブルバトルにおける混乱木の実の運用ルールについて書き連ねていきます。


2.持たせるポケモンに求めるスペック

まず当たり前なんですが、一撃で倒れるようなポケモンに持たせても意味はありません。
これに関しては食べ残しだろうがオボンだろうが同じわけですが、だからといって基本水準の耐久力があればそれで毎回安定に発動するのかと
言われればそうでもないのが難しい所です。
オボンの実は同じ攻撃を被弾し続ける場合一撃で倒れる場合以外はかならず発動しますが、混乱木の実は被ダメ50%の攻撃等では発動せず、
発動しないまま処理されるパターンが存在します。
つまりはある程度計算段階で25%以下のHPになる見込みが必要なわけですが、一番簡単な方法が特定の攻撃を1発耐え調整及び2発耐え調整を
可能な限り組み込んでしまうことです。耐え調整っていってしまえばその攻撃を計算通りに被弾すればHPがギリギリになるという設定であり、
目標通りに攻撃を受ければ必ず発動するわけですね。特にZ技の1発耐え調整はこれ以上なく有効で、Z技自体が要約すると威力80〜110程度の
技の威力をほぼ2倍に引き上げて攻撃するシステムである為、これを耐えるということは回復後の元技をほぼ確実に耐えるということに繋がります。

といっても特定の耐久ラインに組み込めるギリ耐え調整にも限度があり、実際ダブルバトルは想定してないポケモンから技を被弾するのがごく
当たり前のルールなので、そこに対しても考える必要があります。
その回答が威嚇や瞑想などの打点や耐久力を変えてしまうシステムとなります。50%のダメージが入る物理攻撃を2回被弾するようなケースに
陥っても、後続から威嚇を投げれば2発目の被ダメは33%となり木の実の発動圏内になります。瞑想みたいに自身のスペックを上げる技も同様で、
特にこちらは一撃で80%を超えるダメージを被弾する相手でも、能力上昇後の被ダメが53%になり混乱木の実の弱点である一撃で木の実が発動する
攻撃技の2撃目は耐えることができないというデメリットを覆すことができます。
ランドロスカプ・レヒレなんかがよくある組み合わせなのでダブルバトルをやっている人からしたらごく当たり前のことを言っていると思える
レベルにすんなり納得いくんじゃないかと思います。

逆に相性の悪い技なども存在し、宿り木の種やグラスフィールド等のプレイヤーの意思とは関係なく自身のHPを中途半端に回復させてしまうシステム
とはかなり相性が悪いです。
これはターン事に自分のHPが半端に回復方向に変動してしまうと、次の攻撃で発動圏内だったはずが圏外になって攻撃を2発耐えらないという
事象が発生してしまうからです。
このアイテムを持たせている以上発動を前提にした数値設定になってる可能性が高いことも考慮すると、不確定回復はどうしても計算しにくい
要素となり、特に宿り木の種は回復量が相手のHP依存で毎回異なるため尚更となります。
テッカグヤなんかは数値上は混乱木の実と相性がいいのですが、木の実を採用する場合は宿り木の採用は極力回避したいです。

逆に砂嵐のように定数でダメージが入っていくようなシステムは木の実と相性が良いパターンが多く、ギリギリ発動しなかった時に守るを1回挟んで
発動圏内に持っていくといった動き等がを行うことができるようになります。


3.持たせたポケモンに求める立ち回り

「どのポケモンに持たせるか」までは構築のテンプレート等もあるのでもう知ってるとかやっているという感想を持つ人が多いと思いますが、どちらかというと大事なのは立ち回りの方です。

結論からいうと混乱木の実を持ったポケモンは先発から木の実発動まで原則強気で突っ張らせて立ち回り、交代出しはほぼご法度です。
2で書いたようにこの木の実の発動は事前に受けるダメージを計算して発動したり、威嚇やステータスアップ技で被ダメを調整しながら発動させていくものなのですが、交代出しってそもそも
ダブルバトルでは不利対面から行う想定外の被ダメ覚悟で行うことが多い行為であり、結構な割合で計画通りの発動が困難になってしまいます。
死に出しだったとしても、こちらの後続が少ない状態だと威嚇を用いた交代を利用した調整も難しくなってしまうことが多々あります。
そもそも混乱木の実自体多少被ダメが大きい対面と遭遇しても多大な回復量で無理やり戦うことができることも強みにしてるのだから、サイクルを基本とした運用と強みがマッチしないのですよね。
たまに混乱木の実持ちレヒレを交代で出してくる人とかいますが、そういう運用をするポケモンなら食べ残しやオボンを持たせた方が強いです

勿論、発動条件をオボンと同等に変換する食いしん坊持ちのポケモンはその限りではありません。


4.結論

・耐え調整を可能な限り作る
・ステータス変動によるダメージ軽減システムを入れる
・持たせたポケモンは初手出しで突っ張り続ける



今回は以上となります。
長いブランクも含んだ自分の中で感じた7世代に関する特徴は他にもあるため、今後も書いていこうと思います。