カバマンダガルドについて

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2月9日~10日にかけて、神速オフ及び鉄輪オフの二つのシングルルールが開催され、自分も参加しました。

両オフとも12月ごろちまちま動きを固めていたカバマンダガルドを使用して、神速オフ優勝、鉄輪オフでは準優勝という驚異的な成績を出すことができました。

 

自分自身普段エネルギーをダブルに注いでいることもあって、シングルの知識自体もまだ入り口にしかたっていないと思いますが、今回は自分なりに考えたカバマンダガルドについて書いていこうと思います。

 

・構築全体の概要

構築自体は基本的なカバマンダガルドと特別な差異はありません。

技構成や道具を見てもらえれば気づいた方もいるかもしれませんが、今回の構成はカミツルギを除いて夢咲楓氏のカバマンダガルドと全く同一となっています。

これは、12月当初カバマンダガルドというものについてどういうものか理解する為に叩き台を探していた所検索エンジン走らせたらヒットした且レート実績自体は高いものだった為、最初これを使って後から合わない部分を弄ろうという考えが経緯となりました。

数値に関しては同じだったり違ったりする部分がありますが、数値に関しては後から別途記述していきます。

 

1.カバマンダガルドは何をする構築か?

自分はこのカバマンダガルドという構築は、「俺のボーマンダは世界で一番強い」を貫く構築だと考えています。

カバマンダガルド自体ボーマンダ以外のポケモンも平均的にスペックが高いポケモンで構成されやすいとは言え、メガシンカに関してはボーマンダワンマン構成となっている為、ボーマンダを選出するパターンとそうでないパターンでは選出のパワーに大きな差があります。

また、後から詳しく触れますが、ボーマンダの数値設定も限界まで「交代する」というアクションを減らす且負ける対面を減らすというコンセプトの数値設定をしていることからも、ボーマンダはほぼ100%選出することを目標に動きを決めていくべきだと考えました。

 

2.カバマンダガルドは起点の構築かサイクルの構築か?

結論から言いますとカバマンダガルドは半分サイクル半分起点の構築であると考えています。

「1」でカバマンダガルドはボーマンダワンマン構築であると書きましたが、そのボーマンダ自体は竜の舞による起点を生かす力とタイプ及び羽休めを駆使したサイクル戦両方が可能なポケモンです。

半分起点半分サイクルというのは同時に選出したポケモンが起点に寄ったポケモンなのかサイクルに寄ったポケモンなのかでフィニッシュルートを組むまでの動きが起点寄りなのかサイクル寄りなのかに分かれます。

・サイクルパターン

構築名の通りカバマンダガルド(厳密にはガルドスタートが多いですが)で選出するとサイクルを重視したパターンになります。サイクルといいつつも結局最後はカバルドンで起点を作りに行くのですが、カバルドンを着地させるまでの展開はボーマンダギルガルドのサイクルを軸にした動きになります。

・起点パターン

コケコカバマンダ及びゲッコウガカバマンダ等ギルガルドが絡まない選出パターンは基本的に起点パターンになります。こちらは、何回もサイクルを回すことがなく初手のコケコやゲッコウガのボルチェン蜻蛉から早期的にローリスクでカバに回していきステロ欠伸パターンに入って起点を生成する動きがメインになります。

コケコが絡んだパターンは特に顕著で、カバが作った起点をマンダだけではなくコケコの瞑想で生かすこともできる且マンダとコケコが止まる範囲が違うという点で、全抜きを目指すポケモンを2パターンから選ぶことができます。

ゲッコウガの場合は起点を生かせるのはマンダしかいませんが、舞ったマンダが打ち漏らすパターンはスカーフ持ちから返されたり、詰み技を持つ相手に耐えられてからの反撃が多いため、スカーフゲッコウガはそこからのさらなる反撃に適性があります。

 

3.数値設定

今回構成が参考元とほとんど同じまま本番に持ち込むことになりましたが、実は数値設定も世間で言うカバマンダガルドのテンプレートとほぼ同じになっているポケモンが多数採用されています。

自分は基本的に人が考えた配分に関してはかなり懐疑的な目で見ることが多く、言ってしまえばなんとかして揚足取りできないかと必死に計算機叩くようなことしてるわけですね。

それでも世間と同じ数値になったポケモンが多数いるわけですが、自分目線では同じ数値になった経緯が他のブログでは見えにくいというか数値の根拠を示すのに説明が足りないと感じる部分が多かったため、深くクローズをいれた話をしていきます。

 

・世間と同じ数値のポケモン

 

ボーマンダ

197-189-151-*-127-154

俗にいうHADマンダと呼ばれるボーマンダですね。

このボーマンダの数値思想は先ほどから何度か触れたように「交代」アクションを限界まで減らす・・つまりはタイマンで負けないポケモンの数が最も多くなるように設定したボーマンダです。

この数値で世間で知られている耐久は211リザードンのニトチャ+めざ氷を耐えるというリザードン対面で竜舞→恩返しの流れで絶対に負けないというタイマンでの強さが強調された設定値です。リザードンクラスのめざ氷を耐えるということはこのボーマンダをめざ氷で羽休めも許さず突破するのは困難を極めるということであり、めざパ氷があるだけではこのマンダの交代を誘発させることができないことを示しています。それにより、まずこの耐久と速度は変えることができないと判断しました。

次に目を付けた火力面ですが、世間でよく言われてるこの設定値は恩返しで131-100ミミッキュ1発です。確かに皮さえ剥がせばミミッキュの前で逃げなくていいという口実を作れる設定値ではありますが問題はミミッキュはABミミッキュをはじめとした耐久に振られたものも数多く存在し、この数値の意図通りに動かしたら裏目があるパターンも存在することです。

そんな信頼度微妙な設定値ならそこまで拘る必要もなく他の最適値があるんじゃないかと踏んで計算していましたが、以下の画像よりその思想は崩れました。

 

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これは、当ボーマンダの付近数値で確定分がずれるラインのみを抜粋した計算結果ですが、今回注目してほしいのが火力面です。189付近にはミミッキュを除いた大量の実シチュエーションで起こりうる計算結果が存在し、正直189でもまだ少し足りないぐらいであることに気づかされました。

なので、上記の耐久と素早さを維持した後は限界まで火力が必要になるという結論になり世間のテンプレートとされるHADマンダはカバマンダガルドにおいて最適値だと判断せざるを得なく今回はこの数値をそのまま使いました。

 

カバルドン

215-132-169-*-109-67

これもカバマンダガルドではテンプレートと言ってもおかしくない143ミミッキュの2段階ミミッキュZを耐える物理耐久を有するカバルドンです。

自分はカバルドン単体はあくまで起点の考え方しか持ってないと思っていました。

起点カバルドン自体は対面から一撃で持っていかれないことが最も重視される=あらゆる特殊攻撃からも一撃で倒されない数値が必要という一面からHDカバルドンが最適だと考えていましたが、カバマンダガルドという構築においては対ミミッキュに関して明確に交代で後出ししてから欠伸を打つ必要がでてくる構築であることに気付きました。

そのルートを実現させるためには、舞からのミミッキュZを耐えることが必須になりこの物理耐久は必要であると判断しました。本当は実数156まで対応するべきだとは思うのですが、あくまで根幹は一撃死してはならない起点カバであり、このカバの耐久指数でよく上がるアーゴヨンの190ドラゴンZを耐えるというラインすら実現できない状態では、一撃死の可能性が飛躍的に上がるので物理耐久もここが限界だと判断しました。

 

ギルガルド

・167-70-170-110-173-72

同一というかただのHCを最適化しただけのギルガルドですが、ギルガルドを絡めたサイクル自体はグロスやテテフが絡んでいる相手に行うパターンが多いです。その為、サイクル回した後グロス及びテテフをしっかり刺すためにはCをきっちり振る必要があり火力は切らない方がいいと判断しました。(テテフグロスは全振り付近に1発ラインがある。)

また、最終的なマンダの詰めも蓄積したダメージ込で行うことが多くギルガルドの1発が重たいことが重要だったため、HCベースの採用としました。

 

・設定値が異なるポケモン

 

ゲッコウガ

147-147-78-124-91-191

これは世間と言うよりは参考元との比較となりますね。

参考元は冷凍ビームでアーゴヨンを刺し切るための火力を担保されていましたが、自分の場合は攻撃に全て振り切りました。

これは、相手のゲッコウガの処理ルートの一つに自分のゲッコウガの蜻蛉+カバの砂スリップで突破するルートがあることに起因しています。

同じ思想のスカーフゲッコウガと打ち合った時を想定するなら実数145で蜻蛉帰りで147-78ゲッコウガ1発が実現できますし、147-88ゲッコウガに対しても砂スリップ込で確定をとれるラインが149であることを考えると攻撃は1も削れません。

また、先発から出てきやすいゲッコウガに対してアーゴヨンは裏から出てくることが多く砂かステロのスリップが入ってることにも期待ができるため、Cは上げなくても現実的にアーゴヨンを刺すことは可能であるという判断もしています。

 

 

カプ・コケコ

146-*-105-147-95-200

これも参考元がある故の紹介ですが、耐久面を一切振らずに火力を振り切ったコケコを使用しています。

これは、自分の中にある基準火力ポケモンの法則(リンク先のガルーラと同じ思想です)に従ったもので、耐久調整の指標になりやすいポケモンの火力は特殊な理由がない限りは削らない方がよいという考えに基づいたものです。

また、全振りで得られる具体的なメリットとしてはカバが欠伸ループまで持っていくのに難しいカプ・レヒレに対して1瞑想でEFが剥がれているパターンでステロ込で177-151数値を乱数下4つで突破可能で打ち漏らしを減らしてくれます。

 

 

カミツルギについて

さっきからあんまりこのポケモンに触れてきませんでしたが、実はオフ中ほぼ選出することがなかった為、枠自体が正解ではなかったと思っているポケモンです。

元々は、採用していたミミッキュが選出する機会がほとんどない選出しても負けパターンになることが多く使いにくさを感じていて、コケコでは圧力をかけるのが難しい地面タイプに高い圧力がかかる積みポケモンであるカミツルギを採用しました。

しかし、実態としてグロスやゲンガー等のツルギより速いメガシンカがいると上からマウントとられて負けるビジョンが浮かんで容易に出せないことが多く結局出すことができなかったという経緯がありました。

適正アイテムはスカーフだと思われますが、ゲッコウガが食っている上にゲッコウガもスカーフありきの仕事の与え方をしていた為、今回そこまで差し替えることはできませんでした。

他のポケモンを検討する必要があります。

 

・最後に

カバマンダガルドという構築は使っていてとてもパズルみたいな構築だと感じました。

 

自分が最初にカバマンダガルドについて調べたときやオフで話を聞いた際、カバマンダガルドは難しいという意見を多く見ることがありましたが、やっぱり根幹部分はボーマンダワンマン構築であるという部分を意識することと、結局どのルートをとっても着地させる必要があるカバルドンの着地パターンをいかに理想通りするかだと考えています。

そのルートが綺麗にとれるかも、2で書いた起点型選出とサイクル型選出を理解しているかという部分に起因してると思いましたし、根っこの部分はポケットモンスターの基本が存在してる構築だなと感じました。